猛吹雪の夜。強い風が雪と氷を弄び、体に衝突させて圧迫感を与える。凍てつく空気の中、我々はコルバンヤンド遺跡に到着した。エズバーン『なんだこれは?』入口のドアを通り抜けた瞬間、エズバーンが最初に放った言葉だった。テーブルの上から落ちたパンやワインの空瓶が無
-序章-
SOS 第五話 後編 END of Prologue
コルバンヤンド遺跡入口キャンプメアリー『おいっ!フェニグッ!テメ―なにしてやがるっ!』ジプサム『なんだ?どうしたんだ?』デルフィン『行くわよ』ジプサム『行くってどこへ?』デルフィン『...二人についていくのよ』椿をおぶったフェニグは、壊れたドアを抜けると大き
SOS 第五話 後編 Sudden Death
アイリ『あんたが何者か知らないけど、それをこっちに渡しなさい!』アイリは最奥聖域に到着するなり赤服に警告する。彼は何も言わずゆっくりと彼女の方に振り向いた。"尖った王冠"が赤服の右手に浮いている。相当なマジカを抱え込んでいる熟練された魔術師のようだ。アイリ