大変お待たせいたしました!
ようやく第十七話EP2を公開いたします!

東帝都社のアデライサ・ベンディッチは、輸送船サポート為に元海賊のサフィアと手を組んで護衛の任に当たる事に。
だがソリチュード港まであと少しの所で、輸送船が謎の爆発炎上。
彼女は炎に包まれた輸送船に戻ろうとするが、ポケットに入り込んでしまった為に引き返すことができず、一旦港まで戻らないといけなくなってしまいました。
この火災の原因は?輸送船の乗組員たちは?
いったい何が起きているのか?

お時間があるときにでもお楽しみくださいなのだぁ~(*´▽`*)ノ









112-1









112-2
ハルディン『今更引き返しても遅い...』


113-1
ナリー『まだやるのか船長?』


113-2
ハ『ナリー、テメーまた口答えするつもりか?』

ナ『そんなつもりはないよ船長』


113-3
ナ『でもあの船には積み荷が乗っている。お宝を海に沈めたらカジートは取りに行けない』


113-4
ナ『うちでサルベージできるのはカナヅチだけだ』


113-5
カグヅチ『カナヅチじゃねー!カグヅチだ!絨毯にするぞ!この毛むくじゃらが!』


113-6
ハ『誰も"取り行けっ"なんて言ってねーだろ!
カジートは寒いのが苦手な事くらい知ってる。
だが俺は差別はしねー!
どこのどいつであろうと、俺の船に乗っている以上は俺の家族だ!
家族は平等に扱うのが俺のポリシーだからな!』


113-7
ナ『わかったよ船長。わるかったよ』

ハ『余計な事考えてねーで、さっさと次を撃てっ!』


113-8
クジュク『たまや――――っ!』


113-9
ドーン!ドーン!ドーン!

ハルディンが命令を出しグジュクが怒声を放つと、大砲が一斉に火を噴き無数の砲弾が飛び出した。


113-10
けたたましい発砲音が辺りに響き渡る。
赤く熱を帯びた弾は空高く尾を伸ばし、やがて弧を描き始めた。


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頂点まで達すると、今度は勢いよく落下。
炎の海と化した輸送船に向かって突っ込んで行く。


113-12
甲板や脇腹に衝突すると船全体が反動で傾き、反対側が海に沈んで大きな波が立つ。


114
海水をくみ上げつつ、まるで振り子人形のように元に戻ろうとする。
だが船底に穴が達したのか、船はゆっくり沈み始めていた。








115
サウス・ウィンド・エリアには、巨大な氷壁が入り江に蓋をするかのように聳え立っている。
風はこの壁にぶつかる事で巨大な対流を作り出していると、自然学者達の間では考えられている。


116
二つに分かれた氷壁はツィンズ・アイスと名付けられており、中央付近に大きな死角を生み出している。
ハルディンはこうした狭い穴場を知り尽くしており、死角を塹壕のように利用する事で生き残ってきた。
流氷を読む事ができるのは彼の才能の一部といえる。
陸と見間違えてたり、船の操作を誤るとあっという間に座礁してしまうからだ。


117
ブラック・ドラゴンから発射される砲弾は、輸送船を容赦なく攻撃する。
船尾は海面から完全に姿を消してしまった。


118
アデライサは自分の目を疑うしかなかった。
寧ろ今起きている事態が受容できない。

オ『あれじゃダメだ...もうダメだ...』

オルサスは頭を抱える。


119
ポケットに深く入り込むと、風の方向が変化するらしく再び濃霧に囲まれる。
現に輸送船より先は霞んで見えなくなっていた。
彼らには、今まさに海賊に襲撃されているとは予想もできていない。
船が謎の火災によって朽ち、そして沈んでいく様を遠目で見続ける事しかできなかった。








120
『撃て―――――ッ!』


121-1
ドーン!ドーン!ドーン!
再び砲弾が発射される。


121-2
弾は弧を描きながら中空を飛び、黒い船に向かって飛んでいった。


122
その中の一発は船の脇腹数センチの所で落ち、大きな水しぶきを上げた。
勢いで船体が横に傾いてしまう。


123-1
カグヅチ『ん?』

イルロフ『なんだっ!?』

予想外の揺れがデッキを襲うと、船員達の目の色が変わった。


123-2
そして近くにもう一発。
まだニアピンだが、当たれば大穴が開きそうだ。

アルディング『クッソ!狙われてるぞっ!』

ナリー『どこからだ?』





123-3
氷の裂け目に赤いマストの船が姿を現す。

スティグ『レッドウェーブだっ!』




124
ハ『来たな...サフィア』










125
サフィア『あの芋野郎を焙り出すのよっ!撃て―――――ッ!』


126-1
船員達『おぉっ!』

彼女の号令と共にレッドウェーブから次々と砲弾が発射される。


126-2
ドーン、ドーン、ドーン 激しい射出音が亡霊の海を駆け巡った。


127
その音は案内船にもしっかり届いていた。

オ『どこかで発射音がしないか?』

ア『えぇ、確かにするわ...』


128
遠くで花火が上がっているような破裂音が何度も聞こえてくる。
だが今の彼らにはどうする事もできないでいた。

サフィア...もしかしてあなたなの?









129
ハルディンの船に放たれた砲弾は、水面や周囲の氷に着弾してなかなか当たらない。
狭い空間が要塞の役目を担っており、サフィアのレッドウェーブの位置からでは狙い難いようだ。


130
アルディング『ハルディン!レッドウェーブは完全にこっちを捉えてるぞっ!』

ナ『このままじゃ袋のネズミだっ!』

サフィアは失敗を繰り返しながら照準を少しづつ変えている。
姿を完全に消せない以上、ここが的になるのは時間の問題だ。


131-1
イルロフ『船長!輸送船は沈んだ!船を動かそう!』


131-2
ハルディン『よしっ!錨を上げろっ!出発だ!面舵で風上に乗るぞ!』


131-3
船員達『おおぉっ!!』

決断は早かった。









レッドウェーブ号


133-1
物見台の船員が両手を広げて下の船員に情報を伝える。


133-2
情報はすぐさま伝達され他の船員達と共有される。


133-3
ザンダー『サフィア!ハルディンの船が動き始めたぞっ!』


133-4
サ『ちっ、また逃げるつもりね!』

彼女は舌打ちした。


134-1
サ『あたしがやるわ...』

ザ『ピュ~』

船首甲板から降りてきたサフィアに対し、ザンダーは口笛で歓迎する。

ザ『久々のピラーキラーを拝めるって訳か...こりゃ楽しみだ』


134-2
砲座に着くと彼女の目つきが変わった。
その真剣な表情からは普段とは違うオーラが漂う。


134-3
氷壁の間の向こう側。
目標のブラック・ドラゴンが僅かに見て取れる。
しかし風向きが変わったのか、霧が立ち込み青い影としか映っていない。


134-4
サフィアはタイミングを見計らいゆっくりと導火線に点火した。
ジリジリと火花が線を焼き、光が穴へと消えていく。

ド――――ンッ!!

ひと際大きな音が船上の空気を揺らした。


135-1
手堅い一発が空に飛び出す。
砲弾は高く舞い上がり、海上の一点を捉えると...


135-2
綺麗な放物線を描きなだらかな下降を始めた。


135-3
まるで何かに引き寄せられるかのように一直線にまっすぐ...
中央デッキの真ん中にめがけて突っ込んでいった。
その下降は緻密に計算された自然運動のように正確だった。


136-1
氷壁から離れ、既にレッドウェーブを視認できない位置にあるはずのブラック・ドラゴン。
音もなく忍び寄るその攻撃に最初に気づいたのは、初老の経験豊富な船乗りだった。

アルディング『ん?』


136-2
ア『もう一発来たぞ―――っ!』


136-3
火を纏った弾は有無を言わさず甲板に突っ込み、中央デッキに屯していた三人が勢いで体をのけぞる。

ナ『うわっ!』

グ『おわっ!』

ス『なにっ!』


136-4
船尾で船を操作していたイルロフ達も目を疑った。

イ『おぃっ!大丈夫かっ!?』


136-5
ナリー『あ~あぁ~穴が開いてしまったぞ船長』

グジュク『こりゃぁ~またデケ~なぁ~』

それほど深刻でもないようだが...


136-6
ア『またきたっ!』

ダメ押しに撃ってきた砲弾は完全に炎に纏われていた。
サフィアを知っているアルディングには、それがどういう事を意味するのか即座に理解できた。


136-7
ア『ピラーキラーだぁっ!!』


137-1
過去に彼女と関わった者にしか理解できないワード。
この界隈じゃ知っている者も少ない。
だが彼は違った。


137-2
思考より先に体が動き、本能のまま甲板を強く蹴り船尾へとジャンプした。


138-1
ハルディン『おらっ!』

砲弾はメインマストの支柱に当たるギリギリのところで、衝撃と共にハルディンの掌に収まった。
彼は時速4、50キロは出ていそうな鉄球を、手と肉体のバネだけで抑え込んだのである。

イルフォル『おぉ~』


138-2
ナ『あぁっ!大変だ!火が着いたぞ!』

グ『消さないと火事になる!』

それどころではない船員もいるようだ...


139-1
ハ『サフィアの野郎...味な真似しやがって...』

自慢の船を傷物にした相手をどう料理してくれようかと思考を巡らす。
しかしそれでも、今の行動は片足の無い人間の運動能力とは思えない。
これが彼を魔闘士と呼ばせる所以なのか?


139-2
イルロフ『お前初めてだろう?』

カグヅチ『あぁ、あんなに身体能力の高い奴は初めて見たよ』

イ『いや違うぞカグヅチ。船長のスゲー所はこの後だ』

カ『なんだ?』

イ『黙ってよく見とけ...これから起こる事は滅多にお目に掛かれる芸当じゃねー』


139-3
ハルディンは羽織っていたマントを投げ捨てた。
ドスンッと鈍い音が木製の床に響く。
マントは形が崩れず、首の部分の穴を見せて床に伏してしまった。


139-4
イ『船長お得意の"砲弾返し"さ』

カ『砲弾返し?』


139-5
ハルディンは左足を持ち上げ、義足一本で体を支え、両手に砲弾を抱えながらクルっと180°回転。
全身を激しく捻り珍妙な構えを見せる。


139-6
ハ『うおおおおおおおっ!!』

怒声を放ちつつ持ち上げた左足を大きく前に踏み出すと、捻った体をバネにして砲弾を放り出した。


140-1
ハ『オラァッ!』


140-2
激しい電撃と共に砲弾が射出される。


140-3
弾はまっすぐレッドウェーブに向かって突っ込んでいった。


141
有に10キロはあろう鉄の塊が、電撃を帯びたまま宙を疾走する。
その勢いはドラゴンが上昇気流で滑空するより遥かに早かった。


142
砲弾はレッドウェーブの船体後方の壁に当たり、反対側へと突き抜けてから海へポシャリと姿を消してしまった。


143-1
エリス『わぁ!』

ドリアン『うぉ!』

ザンダー『なんだ!?』

あまりの衝撃で船体が傾き、激しい振動が船員達を襲う。


143-2
船員A『すっげー』

船員B『なんなのよあれ...』


143-3
ド『なんて野郎だ...砲弾を投げ返すなんて...』


143-4
ザ『さすが、ゴーストシーの魔闘士と呼ばれるだけあるな』

ハルディンは電撃魔法を得意としている。
その用途については、説明がつかない不可思議な事が多い。
人間技とは思えない力技、今回の剛腕もその一つだ。


144-1
ザ『とはいえ、まさか自分の古巣に穴開けるとは...コレはシャレにならんぞ』

大穴が開いた船尾にはサフィアの私室ある。
実はその昔、彼はここによく通い詰めていた。


144-2
前々から喧嘩が絶えない二人だが、彼女の心情は長年連れ添った仲間達にとっても、ある種の衝撃だった。

エ『サフィア...』

サフィアの表情を目にしたエリスは、声かけに戸惑ってしまっていた。











145-1
ナイッテ『追うって...冗談でしょ!?砲弾を素手で受け止めて、投げ返したのよっ!?』

エリス『船が壊れちゃう...』


145-2
ナ『それにこれは明らかに私怨だわ!あんた、あの男が自分の思い通りにならないからって、仕返ししてやろうって魂胆なんでしょ!』


145-3
サフィアは鋭い眼でナイッテを睨んだ。


145-4
ナ『うっ...』

その威圧に一瞬たじろいでしまう。


145-5
サフィアは小さく一呼吸してから話し始めた。

サ『あの男と色々あった事は否定しないよ。でもね...それだけにあたしはあいつを知っているんだ』


146-1
ナ『だから何よ?次にやる事がわかるとでも言いたいの?』

ナイッテは内心悔しさから興奮が収まらない。


146-2
サ『...ハルディンが、宝を諦めるなんて有り得ないって事よ』


147
ナ『...あなた何言ってるの?船はさっき沈んだのよ?物見に行かせて確認済みじゃない?』


148
サ『拿捕して"何も無いから沈めた"...ならまだわかるわ。でも今回は、中身も見ていないのに遠方射撃で沈めている。これは絶対何かある』


149
ナ『そんなの想像でしかないじゃない!それにこのままハルディンを追いかけたら必ずまた一戦交える事になる。人間離れしたあの男と本気でやるつもり!?』


150-1
ザ『いや、サフィアの言う通りだ』

ナ『ザンダー!あんたまで頭がおかしくなったの?』


150-2
ザ『もし、このまま何もしないでソリチュードに帰ったら?俺たちは輸送船を守れず、見失った責任を取らされて牢にぶち込まれるのが落ちだ』


151-1
エ『え?なんで?この作戦の指揮を執っているのはアデライサでしょ?そもそも向こうが接触してきたのよ?』


151-2
ザ『あいつは帝国の人間だ。そして俺たちは元海賊。どっちを守るべきかなんて一目瞭然だろ』

エ『そんな...』


152
ドリアン『不本意だが俺もそう思う。今回は一縷の望みに掛けるべきだ』

言われてみれば確かにその通りだった。
もし何もしないで戻ってしまったら情状酌量の余地すらない。
綺麗事ばかりじゃ成り立たないのがゴーストシーでの掟だ。


153-1
ナ『茨の道しかない訳ね...』

どうやら同意は得られたようだ。


153-2
エ『でもサフィア...ハルディンはもう出発したわ。今は凪で風が無い。どうやって追いつくつもり?』


153-3
サ『心配いらないよエリス。ゴーストシーじゃ常に手はあるモノなのさ』

その問い掛けに彼女はまったく動じなかった。


154-1
サ『錨を上げてっ!ハルディンを追うわよっ!』

船員『アイサーッ!』









154-2
レッドウェーブの急襲から逃れたブラック・ドラゴン号は、ソリチュード海域から無事に離れる事が出来た。


154-3
南東にデイドラ公の【アズラ像】が見えて来たという事は、ちょうど真南にドーンスターの港町があるという事である。


154-4
この辺りにも巨大な氷山があちこち乱立している。
だが面白い事に流氷は水面に一つも浮かんでいない。
というのもこの辺りの水深はそれほど深くなく、地熱の関係で海水が暖かいからなのでは?と推測されているのだ。


154-5
反対に真北には何もなく、奇麗な水平線だけを望み見る事ができる。
しかしこの先には、スカイリムより遥かに寒いとされるアトモーラ大陸が存在している。
そこから南へ落ちてくる風は、間違いなく冷気を含んでいる。
つまりは、本来ならば海水と空気の温度差によって濃霧が立ち込めているはずなのだ。


154-6
だがそれが全くない。
寧ろ非常にクリアに周囲を見渡す事ができる。
この事について自然学者たちの間で意見が真っ二つに割れているのだ。
実は霧は存在しており、その霧が何らかの形で鏡の役割を果たしている為に別な風景を見ているだけだという、いわゆる蜃気楼説。
もう一つは、ただ単にアトモーラ大陸が遠過ぎるので、ニルンの形(球体)からして見えないだけだという説。
いずれにしても答えは出ていないが、この謎が【亡霊の海】と呼ばれる所以の一つなのかもしれない。









154-7
船室の火を無事消火できたのはいいが、お陰で食堂は滅茶苦茶、床は水浸し、天井に大穴が開いてしまっていた。

グジュク『船底まで達しなかったのが幸いだな、こりゃ』


154-8
ナリー『だが食堂が真っ黒だ。消火のせいでビショビショ。船室なのに雨が降ったみたいだ』

グ『俺の部屋じゃなくてよかったぜ...』


154-9
ハルディン『急いで穴を塞いでくれ。ここからの海域は極端に寒くなるからな』

グ『心配いらねーよ。夕飯前には片付けらぁ~』

ナ『問題ない船長』

ハ『頼むぞ』

こういう時に技術のある者がいると助かる。
ハルディンが昔の経験から得た知識であり、仲間という存在の有難みだった。


154-10
アルディング『ハルディン...』

ハ『ん?オジキ』

足早に甲板へ戻ろうとする彼を小父のアルディングが呼び止めた。


154-11
ア『俺は、お前を坊主の頃から知っている...』

ハ『...なんだよ改まって?』


154-12
ア『親父さんにお前を頼まれたんだ。だからお前を本当の息子のように思っている』

ハ『...あぁ~あぁ~...感謝しているよ』


154-13
ア『だったら何故俺に相談してくれない?』

ハ『何をだよ?』

ア『あの輸送船は何なんだ?沈めたのに何故サフィアが攻撃してくる?』

ハ『そんなの俺が知るか。案内船の護衛に就いたって事だろう?沈めたのを知らなかったんじゃねーのか?』


154-14
ア『そんな事じゃない!』

ハ『何が言いたいんだよオジキ?』


154-15
ア『サフィアがピラーキラーを撃ってきたやがった!俺たちの船を確実に沈めようとしてきた!俺たちを殺そうとしたんだぞ!』

ハ『...』

ハルディンは眉を顰め口を一文字に閉ざしてしまった。

ア『サフィアとお前が昔イイ仲だった事は知っている。お互い喧嘩が絶えなかったよな。だがこんな事までするような仲だったか!?』


154-16
ハ『なんだよ?友達は選べってか?』

ア『違う!あの女がそこまでするって事は、余程の事だと言いたいんだ!』


154-17
ハ『俺が...一緒に帝国に投降しなかった事に対してムカついてんじゃねーの?』

ア『はぐらかすな!』


154-18
ハ『はぐらかしてなんていねーよ!』


154-19
大きな声での一括は、老体の身を強張らせた。
その事に気づいたハルディンも、一瞬申し訳なさそうに躊躇ってしまう。


154-20
ハ『俺は...俺の仕事をしただけ。あいつはあいつの仕事をしただけ。十分距離も離れたし、もう追ってこねーだろ』


154-21
アルディングは大きくため息をする。

ア『...この後はどうするんだ?』

ハ『この後はちょいと野暮用済ませて、ジャフェットに帰るだけだ。明日には酒と女でいつものように楽しめるって寸法よ』

半ば強引に黙らされてしまったアルディング。
質問したい事はまだあったが、それでも今までうまくやってこれたのは、深く詮索しない事だとも知っていた。
それだけにやり切れない気持ちが溢れそうなのだが...


154-22
カグヅチ『船長!』

独特なガラ声が船内に響く。
ナーガ族のカグヅチが血相を変えて船室に姿を現した。

カ『大変だ!今すぐ来てくれっ!』









レッドウェーブ号寝室にて...

154-23
ハルディン『お前、ゴーストシーを出た事はあるか?』

サフィア『ないわ...』

ハ『そうか...俺はいずれ出ていくぜ』

サ『...出てどうするの?』


154-24
ハ『アビシアン海域に行くのさ、あそこには海賊王って奴がいるらしい』

童心に帰ったように語るハルディンに、サフィアの口元が少しほころんだ。


154-25
サ『知ってる。ヴェレーク・セインの事でしょ...』

ハ『ヴェレーク?誰だよそれ?』


154-26
サ『あんた本も読んでないの?』

ハ『本なんて字が読めりゃいいんだよ』


154-27
サ『それで?海賊王に会ってどうするつもり?』

ハ『決まってんだろ!その称号をひっぺ替えして、俺が王になってやるのさ!』


154-28
サ『( ̄m ̄〃)ぷっ!!』


154-29
ハ『なんだよ!何がおかしんだ!?』


154-30
サ『あんたみたいな単純明快バカで田舎育ちの山猿が、"俺は海賊王になる!"なんてほざいている姿が滑稽だったのよ』

ハ『なんだとぉ!』


154-31
サ『(´∀`*)ウフフ...悪気は無いわ、ただ面白かっただけ...』


154-32
ハ『クッソ...まぁいいさ、だが俺は海賊王なんて興味ねーんだ。その称号があればある特典が着いてくる。そいつが欲しいのさ』


154-33
サ『特典?』


154-34
ハ『ノルドの話じゃ、ソブンガルデって所にソレがあるらしい。アビシアンじゃそいつが生きてて、風が無くてもそいつがいれば船をどこでも運んでくれる』

サ『風が無くても船を運ぶ?何よそれ?』

ハ『海賊王になれば、そいつがもれなく着いて来てくれるんだとよ』


154-35
ハ『俺はそいつを連れて世界を巡ってみたい。エルセリック、アズリアン、パドマ...まだ見ぬ海を旅してみたいんだ...』


154-36
サ『フーン』

サフィアの中で何か一瞬、嫉妬のような物が湧いた気がした。









155-1
これはいったい何事なのか?...

船を覆い隠すように辺り一面、あっという間に黒い影に覆われてしまった。
そして何故か雨が降り始める。


155-2
さっきまで天気は良好だったはずなのだが、いくらなんでもこの急変はおかしい。
それに反応するかのように皆空を見上げ、口をポカーンと開けて驚いていた。



















155-3
これ以上に無い不思議な光景。
嘶きなのか...静かで重厚な音が空気を震わす。
巨大な白鯨が空を飛んでいる...しかも背に船を乗せて...


155-4
ア『嘘だろ...ありゃぁ~モビィ...ディック...』

アルディングは喉に詰まったモノを押し出すように口にした。


155-5
俺は...夢を見ているのか...?


155-6









155-7
サフィア『今よっ!撃て―っ!』


155-8
DON!DON!DON!

サフィアの一括で一斉射撃が始まる。
今度の砲撃は今までとは訳が違う。
空を飛んだクジラの背からの斜め砲撃。


156-1
スティグ『うわぁ―――――ッ!』

カグヅチ『うお―――ッ!』

雨のような砲弾が船に次々と直撃する。


156-2
『ガルルルルッ』


156-3
イ『なにっ!』

意表を突かれた攻撃に驚く船員達。


157-1
ア『うわ―――ッ!』

クジラが空を飛んだ奇妙にも美しい視界は一変し、船上は瞬く間に火事場と化してしまった。


157-2
ハ『クッソ!』

流石の彼もこの砲弾の嵐は防げない。


158-1
だがレッドウェーブもただでは済まない。


158-2
クジラが突然、星屑のように消え去ってしまう。


158-3
残った船は海面に抉り込むように激しく叩きつけられた。


158-4
サ『エリスッ!』

158-5
エ『サフィア―!』


158-6
船員A『うわおぉぉぉぉおおお~』


158-7
ナイッテ『ひ~~~』

船の両脇にできた高波が引くと、船体が横向きに方向を変えてしまう。


158-8
中空から落ちた勢いは止まず、今度はそのまま横滑りを始めた。


158-9
バランスが取れないせいで今にも転覆しそうな体制まで傾いてしまう。


159-1
エリス『キャーッ!』

サフィア『しっかり捕まってエリスッ!』

助け出した彼女を柱にしがみつけさせるが、混乱するばかり。


159-2
こんな状況でもナイッテはサフィアに頭に来ていた。
というより、ぶつける相手が彼女しか思いつかなかった事もある。
だからその怒りを自分の両腕に込めて柱に力いっぱいしがみついた。

ナ『くぅ~!』


159-3
ザンダー『おい、ちょっと、嘘だろぅ!?』


159-4
波を抉りながらの横滑りは、やがて一つの結論に達しようとしていた。


159-5
ドリアン『まずい!ぶつかるぅ~!?』


160
船員『うわ―――――ッ!!』










161-1
エリス『サフィア、どうやって追いつくつもり?』

ハルディンの一撃で滅茶苦茶にされた船長室を見渡しながらエリスが言った。


161-2
サフィア『確かこの辺にしまって...あ~あった、あった』


162
サフィア『これよ...』

そう言って彼女が手にしていたのは筒状のボックスだ。

エ『それなに?』

サ『物々交換で手に入た魔術スクロールだよ』

エ『魔術スクロール?』


164
サ『覚えてないかいエリス?いつだったか夕食後、船に戻ってきたら甲板に居座っていた臭い奴...』


165
エ『あぁ~あの赤い服を着た...あんまり臭くてサビン、怒ってたよね^^』

ナイッテ『フンッ!私は汚いモノが我慢できないだけよ』


166
サ『そいつにパンを分けてやったら、これを置いていったのさ』

ナ『なんの魔術なの?』

サ『メモ書きによれば、風が無くても船を動かしてくれるんだってさ...』










"ハルディンに追いつくにしても、もっと別な方法があったんじゃないか?"

167-1
その予感は的中したかもしれない。
激しい水しぶきが巻き上がる中、横滑りは依然と収まらない。


167-2
船体が上下に揺れる為に、皆何かにしがみつくのに必死だ。


168
そんな中、目に入ってきたのは巨大な氷の塊だ。
このままでは間違いなく衝突してしまう。


169-1
ドリアンとザンダーは、船の激しい振動を回避するのに精いっぱいだ。


169-2
迫り来る氷山を止める力なのど有るはずもなく、運を天に任せるしかなかった。





170-1





170-2





170-3






170-4






171
どうやらまだ、尽きてはいなかったらしい。
氷山にぶつかって反発してきた波が、手前数センチの所でクッションになって船体を止めてくれたのだ。


172-1
ザ『と、止まったっ!』


172-2
ド『あぁあぁあ~アカットシュ様、キナレス様、マーラ様...たすかったぁ~』


172-3
エ『あわわわぁ...』


172-4
ナ『( ´Д`)=3 フゥ』

誰一人犠牲者は出ず、とりあえずは一安心といったところのようだ。


173
だがサフィアは違う。
彼女は立ち上がると、険しい視線で西を見た。


174
攻撃を受けた事により黒煙を立ち昇らせてはいるが、まだ沈んではいない。


175
サ『ブラック・ドラゴンにあそこまで被害を与えたのは、おそらく私達が初めてよ。みんなよくやったわ!』

強い口調で話す。
ブラック・ドラゴンといえばゴーストシーでは最強の名を誇っている。
彼女の言う通り、ここまでダメージを与えたのは初めである。


176-1
サ『でもあと少しよ!あと少しでハルディンを屈服させられる!そうすれば輸送船の居場所を突き止められる!』

おそらくハルディン自身も、ここまでやられると思いもしなかったはずだ。


176-2
サ『だからもう少しだけみんなの力を貸して欲しい!』

誰も彼女に反発する者はいなかった。


176-3
今回はナイッテも口を挟まない。
自分達が帝国の軍門に下ったのは、元々は堅気だったからに他ならないからだ。
だからこそ皆サフィアに着いてきた。
彼女もその事を重々承知していている一人だからだ。


176-4
皆の意見が一致したと判断すると、船長らしく矢継ぎ早に指示を出す。

サ『ドリアン!船を風に乗せて北西に進ませて!進路を塞ぐのよ!ザンダーは砲台の準備!』


176-5
ド『了解!』

ザ『アイサー!』


176-6
サ『エリスとサビン、その他の者は武器庫からありったけの武器を運んできて!』

エリス・ナイッテ『アイサ―!』


176-7
船上は再び慌ただしくなる。
小さな事を考えている暇はない。
彼女は次なる攻撃を予測し、ハルディンとの戦いに神経を尖らせる必要があった。


177
海戦の最終目的というのは、相手の船を鹵獲するか自沈させる事にある。
砲撃や船体による体当たりから移乗攻撃へと繋がり、甲板での白兵戦を経て敵船の舵を拿捕するか、船底に穴を開ける。
なので殆どの場合接近戦が主体となる。


178
だが凪が多いゴースト・シーでは、相手の船に近づくより先に砲撃や弓矢、或いは魔法などによる遠方攻撃が多様される事が多い。
最終目的は同じであっても、そこに至る過程では強引に停船させる事が開戦のセオリーとなっている。


179
遠隔戦が主体となる海戦では、敵船のマストや支柱を砲撃で狙うのが定石だ。
最初は的の広いマストを狙いコレに穴を開けたり燃やしたりする。


180
だが優れた船主は、その点を見越し柔軟性が高く耐熱加工された皮革製のマストなどを用いる。
なので球体の砲弾では上手く流されてしまい、火にも耐えれるのだ。


181
次に狙うのは、そのマストを張る支柱だ。
マストは大概予備を備えているが、柱はそうはいかない。
コレが折れると船は風を受ける事ができず、更に船体のバランスが崩れてしまう。
大きさによっては船自体を破壊してしまう場合も。


182
初めから支柱を狙う時もあるが、動的条件下での精密射撃は難易度が高い。
余程の手練れでない限り、反撃を食らう隙を与え易くなる。
だからこそ海戦では、無駄撃ちを繰り返して互いに牽制し合い、時間のかかる作業を只管繰り返すのだ。


183
だが彼女は違った。
サフィアは"精密射撃"を最も得意としている。
【ピラーキラー】の所以はここにあるのだ。


183-1
ここから先は撃ち合いが必然となる。
相手は仮にも亡霊の海の支配者である。
無傷で終わろうなど有るはずもない。









だが次の瞬間、それまでの期待をハルディンは見事に裏切った。


184
向かってくると思っていた矢先。
有ろうことかこちらに横っ腹を見せ、そのまま空間に姿を消してしまったのだ。


188
ザ『おぃ、どこ行くつもりだあいつ?』


189
サ『ドリアン!取舵!』

ド『とーりかじいっぱーいっ!』


190
サ『霧に隠れた...』

ザ『逃げるつもりじゃ?』


191
サ『...』










ブラック・ドラゴン号にて...


192-1
アルディング『二人とも無事かっ!?』

カグヅチ『いたたた...』

スティグ『あぁ~まだ生きてる...』

甲板は問題ない。


192-2
イルロフ『おい、マジかよ!?主砲が全部やられちまったじゃねーか!』

どうやらイルロフも無事のようだ。


192-3
だが彼の言う通り、主力武器が設置されていた中央甲板は惨憺たる有様だ。


193
ナリー『おいっ!なんだ今のはっ!?スティグとグジャクの部屋がオシャカになっちまったぞ!』

ス『なんだとっ!?』


194
ア『水はどうなんだ?』

グジャク『浸水はねーよ』

アルディングは肩を撫でおろす。


195-1
グ『だが次に同じ事されたらどうなるかわからん!』


195-2
グ『ナリー!そこの火を消すんだ!』

グジャクがいきり立っている。


196
イルロフ『空に船飛ばして大砲ぶっ放すなんて芸当、聞いた事あるか?』

カグヅチ『いや、アルゴニアンの海賊でもあそこまでした奴はいない...』

イルロフ『ホントにあの女はイカれてるとしか思えねー...』

陰口にも聞こえるが、サフィアが海賊の間でも一目置かれているという証拠である。


197-1
いつもの戯言が船上を飛び交っている。
幸いな事にくたばった者もいない。
ハルディンは聞き耳を立てつつ、冷静に状況をまとめていた。


197-2
愛船だけにステータスくらいは推し量れる。
まだ動けはするが、主砲を四門もやられた事は痛い。
レッドウェーブも、あんな上空から落下して無傷とはいかないだろうが、氷山に衝突しなかった分反撃は可能だろう。

という事はまともに張り合うのは不利だ。


198
ふと綿のようなものが舞っている姿が目に入った。

雪だ...

彼は瞬時にこうするしかないと思い立った。


200
ハ『イルロフ取舵だ!進路を北に向けろ!』

イ『アイサー!』


201
ハ『帆を広げろげて風を逃がすな!手の空いてる者は目を凝らして氷山に注意しろ!』

彼は霧深い方へ船首を向け、レッド・ウェーブから距離を取る事にした。
だが今回はそれだけじゃない。


202
操舵者のイルロフの傍で電撃の塊を放出。
これを宙に浮かせた。


203
ハ『少しすると"こいつ"が船の行く先を示す。船首の先っぽをそのラインに沿って進ませろ』

イ『行く先?ライン?船長...意味が分からないんだが...?』

イルロフは戸惑いを見せる。


204
ハ『いいからこのまま船を進ませろ。しばらくすればわかる』

イ『あ、アイサー...』

何が何だかわからないが、とにかく言われた通りにするしかなかった。


205
ハ『わかってるだろうが、そいつには触るなよ』

イ『りょ、了解...』


206-1
スティグは船長の指示にややも不満だった。
自分の部屋が破壊された事ももちろんだが、今回のヤマ自体の真意が不明な事、ここまで損害を出しておきながらサフィアに尻を向けようとしている事。


206-2
そして何より、これに見合うだけの報酬が本当にあるのか?という不安が重なっていた。
とはいえ、彼自身普段からあまり口を開く方ではない。
だから今、ハルディンとすれ違う時の彼の心中は、激しい自問自答の嵐になっていた。


207
人間、答えがハッキリしない時は口には出さない方がいいが、心はそう簡単には隠せない。
まるで書いてありますと言わんばかりに顔に現れる物なのだ。


208
ハ『スティグ。お前、なんか不満でもあるのか?』

ス『い、いや別に...』


209
ハ『何も無いなら持ち場に戻れ。有るなら仕事を終えて報酬を手にしてからにしろ。その後なら聞いてやる』

ス『ア、アイサー』


210
一見適当に纏めたような口ぶりだが、癖の多い所帯を纏めるにはこれくらい簡潔で明瞭であった方がいい。
この点についてアルディングも、父親以上に彼を認めていた。


211
スティグ自身も平静を取り戻したようで、黙って持ち場に戻って行った。


212
ハ『おじき、ちょっと話がしたいんだが...』

ア『あぁ、いいぞ』

二人は船室に潜っていった。










212-1
雪...?


212-2
雪は降り始めかと思いきや、辺りを白く深い静寂へと包み込んでいく。


212-3
船は瞬く間に、吹雪の直中に取り残されてしまった。


213-1
しまったっ!

彼女は焦る。
ゴーストシーは天候が変わりやすい。
ハルディンの事に意識が集中し過ぎて予兆に気づけなかった。
雪は視界を完全に奪ってしまい航行不能にしてしまう。


213-2
こういう時は慌てても始まらない。
海に生きる者としての最低限のサバイバル術くらは心得ている。


214
目を閉じ耳を澄まし、周囲の変化に集中する。
波が船の脇腹を撫でるよう、波打ち際を作り出している。
水の音、潮風の匂い、そしていつも以上に冷たく感じる空気。
湿り気があって一本筋が通ったようなクリアな大気。
ハルディンは必ずまた姿を現す。
自分より先に雪に気づいた事が、少し腹立たしかった。
それが自分の心を乱そうとする。

集中...集中...集中...










215
ふと何かを感じ取った。

全身がゾワゾワするこの感覚。
間違いない...電撃魔法!!


216
サ『みんな伏せて―――――ッ!』


217-1
その言葉とほぼ同時に光線のような電が複数、吹雪の中から現れ、船上を突き抜けて行く。





217-2





217-3
ドリアン『ウグッ!』


218-1
ナイッテ『あぶないっ!』

エリス『キャーッ!』

ザンダー『うわあぁ!』


218-2
船員達『うおぉっ!』





219
サ『チィ...』









220
雪の壁を打ち破るように、一隻のドラゴンが姿を現した...




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[備考]


◎ツィンズ・アイス

ソリチュード湾を抜けてから北に向かうと鎮座している巨大な氷壁。
まるで湾に蓋をするかのように聳え立っています。


◎ピラーキラー【必殺技】

サフィアの必殺技。
帝国将校を手玉に取るだけの交渉力もあるが、彼女の本領はまさにここにある。
筆を選ばない所が凄味であり、飛ばせるモノならどんなものでも百発百中の精度を誇る。
もちろん距離に限界はあるが...


◎砲弾返し【必殺技】

ハルディンの必殺技。
一見力技のように見えるが、実のところ電撃魔法の応用を用いている。
とはいえ10キロ以上もの重量を数百メートル飛ばすのは容易ではない。
余程強力な電磁力を発生させているものと思われる。(推測)


◎サフィアとハルディンの関係

作中では過去に恋人未満な関係を保っている設定。
ハルディンの夢見がちな性格を羨んでいる所から、ややサフィアが傾き気味な感じではある。
だが彼女の場合は止む負えず海賊業をする事になったので、将来的な考え方が二人の間では大きく違っている。

あくまで過去の設定なので、サフィアはタトゥーが無く、ハルディンはまだ右足がある。

ハルディンとサフィアの関係はSOSのオリジナルの設定となっており、ゲーム内では二人の生き方は交わっていません。
因みにサフィアはインペリアルでハルディンはレッドガードです。


◎アルディング

ブラッド・ホーカーズの長老的存在。
父親の代から席を置いている。
ハルディンが足を失ったのは、父親の束縛から逃れようと一人で旗揚げしたことが起因となっている設定。
アルディングはその事も知っているだけに、父親に任されてからというもの、いつもやきもきしている所がある。
ハルディンが足を失った時、最初に彼を助けようと動いたのは彼だっただけに、アルディングには頭が上がらない。


◎ナリー【カジート(パーマ・ラート)】

本名はマーセ・ナリーと名付けました。
訳すと"傭兵"ですが、傭兵ではありません。
イメージ的には図体ばかり大きくて、頭は空っぽ、お宝の事になると神経質になる。
そんな感じのキャラ設定にしています。

グジャクと行動を共にする事が多く、船のメンテナンス係として働いています。
見た目以上に手先は器用らしい。

カジート族にも様々な形態があり、パーマ・ラートと呼ばれるカジートは虎のような見た目をしており、身長が非常に高く戦闘や護衛を司る存在だそうです。


◎カグヅチ【ナーガ族】

ナーガ族はアルゴニアンの亜種らしく、ブラックマーシュの奥地に生息している部族らしいです。
UESPでは誇り高い戦士とは書かれている様ですが、閉鎖的で縄張り意識が強く、部外者は外敵とみなし近隣の部族からも恐れられている残忍な性格と明記されているので、あまりいい印象のある種族ではないようです。
ESOには登場しているらしいですが...

SOSではブラッド・ホーカーズの一員として起用してみました。
個人的に海賊=傾奇者といったイメージがあったので、種族も様々であった方が面白いと思い登場させてみました。
彼は最近雇用された設定なので、イルロフに色々と教えてもらいながら粛々と働いていますが、パーマーのナリーとは少し折が合わない所があるようです。


◎サビン・ナイッテ

前話の備考「エリクールとサフィア」でも触れたように、彼女はサフィアとあまりいい関係を築けていません。
ナイッテの方が独断性が高いところから、隙あらば下克上を狙っている衒いがあるようです。
それでもサフィア以外の船員である、エリスやザンダー、ドリアン等の話には耳を傾けるので部下思いな所はある設定。

そんな彼女ですが、極度の潔癖症?らしからぬセリフをたまに耳にします。

「どこの穴から這い出てきたの?」

「臭うわ。これはちょっとした親切心からの忠告よ。お風呂に入って、新しい服に着替えなさい」

なので今回は後半でそれらしいセリフを加えてみました。

本人が潔癖症かどうかはわかりません。

余談ですがバニラでサフィアは闇の一党に狙われ、殺されてしまうと、彼女が後釜に座るそうです。


◎ヴェレーク・セイン【海賊王】

書籍【アビシアンの海賊王】によれば、帝国のガレオン船やエルフのスキッフ船をバラバラにして沈めた事があるらしい。
敵の内臓を引き裂き、生き血をすするのだとか。
残酷的に書かれているが、その実はレッドガードの衣装を纏ったドレモラである。
スカイリムでは、ウィンター・ホールド大学の地下ミッデン・ダークにて会う事ができる。

第二紀582年、ヴェレーク・セインはこの頃にはすでにムンダスにて海賊をやっていた。
(ムンダスとはニルンとオブリビオンの間 平たく言えば宇宙空間?...宇宙海賊?)
その後モラグバルに呼ばれてタムリエルに派遣されるものの、戦士ギルドによって即追放されてしまう。
だが何故か再びタムリエルに戻って海賊を続けている。

第四紀のある時点でウィンター・ホールド大学の学生ら四人が、ヴェレーク・セインを召喚しようとして失敗。
四人は丸焦げの遺体となって発見された。
アルケイナエウムの宝箱から盗む四つの指輪の名前は、その四人の名前。

その後第四紀201年、宝の地図と引き換えに最後のドラゴンボーンによって封印が説かれ、その後は行方不明である。
自ら語った自分のいるべき場所【アビシアン海域】に戻ったか、あるいはオブリビオンに送り返されたかどちらかである。

戦士ギルドに追放された後にちゃっかりタムリエルに戻って来た後、誰かによって封印されてしまっているが、誰によって封印されたのかはわかっていない。


◎白鯨(モビィ・ディック)

タムリエルでは非常に貴重な水生生物だそうです。
スカイリムではソブンガルデに到着した際、【勇気の間】に掛かる橋がクジラの背骨になって登場しています。
生息についてはよくわかっていません。
嘗ての竜教団は自然崇拝が主だった事から、ノルドの遺跡にてギミックの絵柄でも垣間見る事ができます。

SOSでは海賊王になると巨大なクジラがお友達になってくれるという設定にしてみました。
TESにおける海賊王の立ち位置についてもよくわかっていないので、【風が無くても船を運んでくれる】となると凄い特別感があるかなと(*´ω`)
ついでに空を飛んでくれたら、ドゥーマーも( ゚Д゚)ビックリだと思うのだw




[使用MOD]

Strotis Cannon Resource.........................................................Stroti and Tamira

Pahmar Mercenaries- Outlanders (mihail oldrim mod)..............................Mihail and Robbobert

Naga Bandits- Outlanders (mihail oldrim mod) ...................................Mihail and DerHeimataerde
GLENMORIL.......................................................................Vicn

Cannabis Skyrim.................................................................MadNuttah and Virakotxa

Sea of Spirits...............................................................SpikeDragonLord and jboyd4 and AerynnRavanna