Nadia's Skyrim

  -スカイリムRP妄想日記-
【スカイリム独立戦争編】

2017年04月


182
ウィンドヘルムでは、早朝から城壁や橋の修復工事が行われていた。
ウルフリックはポエットの提案を受入れ、アルゴ二アンとダンマー達に恩赦と称し、残出の選択肢を与えた上で彼らを釈放した。
彼らの殆どは、荷下ろしや、雑務などに使われていた者ばかりで、貿易会社が無くなってしまった今は、これらの工事作業に従事させる事で、衣食住の保証をさせていた。
183
元から営業をしている店舗にしてみれば、例え別種族であっても、お客が増えるというのは悪い事ではないのだが、
この街では今、ある事件のせいで食料不足が悩みの種になっている。(第十一話EP3)
その為、品物の値上げを余儀なくされており、財布の紐が固くなっているのが現状だった。
184
グジャランドは、朝から客探しの為にウィンドヘルム中を歩いていた。
彼自身、キジャールが自分の船を狙っている事は知っているので、彼にはなるべく近づかなように心掛けていた。
とは言え、船一隻を売るとなると、容易な話ではない。
知り合いのツテを頼ってみたのだが、皆一様に首を横に振るだけで、縦に振る者など一人もいなかった。
185
ソルスセイムで漁師をしていた頃は、随分と稼いだらしく、その金でようやく手に入れた中古船であった。
東帝都社では、およそ10年に一度、社船の総入れ替えを行っている。
引退した船は中古品として市場に出回り、下請けの業者などが、よくこれを使いまわしていた。
東帝都社製の船と言えば頑丈で、壊れ難く、長持ちすると云われ、例え中古であったとしても、もう10年から20年は堅いと有名だったのである。
186
グジャランドは、この船を購入してからまだたったの3年しか経過していない。
それだけに、どうしても二束三文では売り飛ばしたくなかった。
187
普段の三倍はする高級なハチミツ酒を片手に、テーブルにて周囲の客を値踏みする。
小さな世界の住人達が、その日の酒代に消えていくだけだというのに、セコセコと働いている姿が、あまりにも滑稽に見えてくる。
187-1
そんな様子に嫌気がさし、”チッ!”と吐き捨てては、酒を口に含む。
187-2
ぷは~っ とガスを吐き出すと、嘲笑うかのように、大きなゲップを垂れる。
束の間、彼はやりたい放題な”自由の王”となるのだw
188
すると一人の女が、自分の目の前に立っている事に気が付いた。

グジャランド
『なんだぁ~あんた?』

グジャランドは、今にも閉じそうな瞼を開けて声を掘り出した。
190
???
『グジャランド船長って・・・あなたの事?』

大きなリュックを手にしている所から、旅人のようではあるが、金を持っているといった様子は見受けられなかった。
191
グジャランド
『ダメダメ・・・輸送船業は辞めたんだ。
悪いがソルスセイムに行きたいなら、他を当たってくれ』

???
『輸送を頼みに来たんじゃないわ』
192
グジャランド
『じゃぁ・・・なんの用だよ?』




193
???
『あなたの船を買いたいの』






194
ナディアとカーリアは、レッドウォーターの隠れ家をあとにした後、そこからやや北西に位置するダークウォーター・クロッシングに足を運んでいた。
195
ダークウォーター・クロッシングは、地域的にはイーストマーチに属するので、ここは事実上ウィンドヘルムの管轄となる。
だがリフテンを含むリフト地方との地域境の為か、旅人や商人の往来もしばしば見受けられたりもする。
195-1
この地域は、スカイリムで最も暖かい火山帯であり、少し北上するだけでそこら中に温泉が湧き出ていたり、間欠泉が噴き出ていたりする珍しい場所でもある。
その為なのか、この辺りにしか生息しない植物なども、よく見受けられるのも特徴である。
196
ナディア
『レフナ!』

ナディアは滝壺で母親と釣りをしている少女に声を掛けた。
197
レフナと呼ばれた彼女は、一瞬ナディアの方に目線を向けたのだが、急にむくれ顔になり、釣竿を捨てて走り去ってしまった。
198
カーリアは珍しい光景を見たと思った。

カーリア
『あなたでも子供に嫌われる事があるのね?』

ナディア
『あ、あふぅ?』

何が起きたのか理解できないナディアは、頭をもたげた。
すると今度は、後ろから声を掛ける者がいた。
199
アネック
『あらっ?ナディアじゃない!』

ナディア
『アネック!久しぶりなのだぁ~^^ノ』
200
トルミール
『ナディア?』

さらに少女の母親も寄ってくる。
201
ソンダス
『おぉ~ナディアじゃないかぁ~』

ヴェルネル
『よく来たなぁナディア^^』

人々はナディアを目にした途端、笑顔を浮かべて集まって来た。
202
ナディア
『みんな元気そうなのだァ~^^』

カーリアにとっても、いつもの光景に戻ったようで少々ホッとできた気がした・・・
203
トルミール
『ごめんなさいねぇ~ナディア。
あの子ったら、あなたがストームクローク側に着いたって聞いてから、ずっとあんな感じなのよ(; ・`д・´)』
204
アネック
『しょうがないわ。子供は感受性が高いモノよ、いちいち真に受けていたら体が持たないわ』

ナディア
『あふぅ~(´Д`)』

ナディアは申し訳なさそうに落胆する。
205
トルミール
『別にナディアが悪い訳じゃないわ。レフナがまだ幼いだけなのよ』
206
ソンダス
『人は誰しも、社会と折り合いをつけて生きていくモノだ。子供にだって事情くらいあるさ』

ヴェルネル
『気にすんなよ、ナディアw』

落ち込んだナディアを見兼ねてか、皆が彼女に気を使ってくれた。
207
ダークウォーター・クロッシングから少し北上すると、”ボーンストレウン山脈”という山がある。
ここは別名”ドラゴンの隠れ家”と呼ばれていた。
その名の通り、自分のテリトリーだとでも言わんばかりに、昼夜関係なしにドラゴンが上空を旋回し続けていたのである。
なので、ちょっと遠くを眺めただけでドラゴンを拝める、常人には考えられない場所でもあった。
208
だがある事がきっかけで、突如このドラゴンが集落を襲ったのである。
たまたまここに滞在していたナディアが、シャウトを駆使し、ドラゴンを空中から引きずり下ろすと、旨い具合に地上戦に持ち込んだ。
民家の倍ほどの大きさもある巨大なドラゴンは、散々抵抗した挙句、畑の中で息絶えた。
208-1
ナディアは、手にしたたった一本の”つるはし”でドラゴンを退治したのである。
208-2
その光景は、現場で働く屈強な鉱山夫達でさえ、顎が外れんばかりに驚いた。
この事をきっかけとし、ナディアは彼らとの繋がりを持つようになった。
だがこの頃はまだ、リディアとも知り合っておらず、彼女は北の港町ドーンスターへ向かっている最中だった。
209
アネック
『で?急にこんな所に顔を出しに来るなんて、どうかしたの?』

ナディア
『あぁ~、デルに会いに来たのだぁ~^^』
209-1
アネック
『なんだぁ~デルなら昨日から鉱山に籠ってるわよ^^』
210
ダークウォーター・クロッシングには、ゴールデンロック鉱山がある。
ここで採掘される主な鉱物は”鋼玉”である。
211
鋼玉は別名コランダムと呼ばれ、耐火物原料として利用される事が多い。
主に溶鉱炉や、鍛冶場の鋳造器具、暖炉などの素材として用いられている。
またコランダムの結晶は、磨くと赤く美しいルビーになるため、宝飾品としての価値も高い。
この集落にも、宝石商を営む者が、現地調達に為に頻繁に足を運ぶ事が多々ある。
一見寂れた小村に見えても、流通には一役買っている場所でもあった。
212
またデルとは、”デルキーサス”という名の、”アルゴ二アン”の事である。

”アルゴ二アン”は、タムリエルの南東に位置する”ブラックマーシュ”と呼ばれる地域を故郷とする、トカゲのような容姿をした獣人種である。
彼らは一様に内気な性格で、他人を信用しない者が多い。
だが一度信用を得る事ができれば、高い忠誠心を得る事ができると言われている。
213
ナディアは嘗て、デルキーサスをファルメルの洞窟から救い出してやった事もあった。
なので鉱山内で鉢合わせた彼は、彼女の頼みを聞き、例え盗賊ギルドの仕事であっても快く引き受けてくれたのだが・・・
214
デルキーサス
『他でもないお前の頼みだ、手伝ってやりたいのはヤマヤマだが・・・
どう考えても人手が足りないと思う。俺一人じゃ、まず無理だ』

表情の変化がよくわからないのも、彼らの特徴である。
アルゴ二ンは、他種族に対しては体や手の仕草などで、考えや心内を表現する事が多い。
だがデルキーサスの言う事は、そんな表現をしなくてもわかるほど当たり前の事だった。
215
ナディア
『(´・ω・`)アフゥ~』

カーリア
『あなた達、他に仲間はいないの?』
215-1
カーリア
『あ・・・』

カーリアの質問に対し、デルキーサスは腕組をし、フンッ!とソッポを向いてしまった。
216
どうやら彼は、カーリアを良い様に思っていないようである。
というのもカーリアは、ダンマー(ダークエルフ)であり、ダークエルフはアルゴ二アンを奴隷としていた時代があった
しかしそれは、もう遥か昔の話であり、既に奴隷制度は無くなったのだが、内向的な性格が損してか、未だに根に持つ者がいるのも事実である。
もっとも、一緒に働いている”ダンマー”はいるのだが・・・
216-1
デルキーサスは”仕方ないな”とでも言わんばかりに、鼻息を荒く噴き出した。

デルキーサス
『ウィンドヘルムで働いている連中は、俺の嘗て仲間だ。
ウルフリックがあいつらを、監獄に閉じ込めたって聞いてる』
217
ナディア
『あぁ~、それならもう大丈夫なのだ^^』

デルキーサス
『なぜだ?』
218
ナディア
『ポポちゃんがウルフリックに話して、牢屋から出してくれたのだ^^』

デルキーサス
『ポポチャン?変な名前だな?誰だそいつは?』
219
ナディア
『まぁいいや!それならウィンドヘルムに一緒に行くのだ^^』

ナディアはナディアで能天気なところがあるため、デルキーサスとしてはややも振り回される衒いがあるようである。
だが自分が黙っていても、指標を定めてくれるようなので、安心して身を於ける存在だとも考えていた。
220
カーリア
『ナディアっ!ウィンドヘルムに行くのはダメよっ!』

カーリアが急に横やりを入れてくる。

ナディア
『えぇ~なんでなのだぁ?』
221
カーリア
『わ、私達は盗賊ギルドよっ!
正面から入って行ったら捕まっちゃうわ。
それにウルフリックに見つかったら、どう説明するつもり?』

ナディア
『(´・ω・`)あふぅ~』
222
カーリア
『ウィンドヘルムじゃ、あなたは顔が知れ過ぎてるわ・・・』

ナディア
『じゃぁ~どうするのだぁ~?』

カーリア
『とりあえず一旦アジトに戻りましょ』
223
という訳で、再びレッドウォーターの隠れ家へ戻る事になる。
アジトまではそれほど遠くはない。
実際には高低差の激しい坂を、獣道をかき分けて登り、降っていくだけの単純な道のりだった。




224
ナディア
『ただいまぁ~なのだぁ~(^◇^)!』

ナディアは速攻で自分の席に着く。
アジトでは、ブリニョルフが指揮を執り、会議が進行していた。
225
ナディアを目にした彼は、カーリアの隣に立つアルゴ二アンの存在に気が付いた。

ブリニョルフ
『おいおい、また部外者か?』

ブリニョルフは眉を顰め、訝(いぶか)しそうにデルキーサスを睨んだ。
226
カーリア
『ナディアの親友のデルキーサスよ』
227
ブリニョルフ
『お嬢、名前なんかどうでもいいよ。
それより何でここに連れて来たんだよ?』

ブリニョルフが言いたいのは、”ここは秘密のアジトだ”という事である。
228
カーリア
『今回の作戦は全体的に見ても、時間が足りないわ。
他に待機場所も作ってないし、わざわざ呼びに行くより、ここに連れてきた方が安全と踏んだからよ』

ブリニョルフ
『でもだからって・・・』
229
デルビン
『なるほどっ!!アルゴ二アンかっ!!』

咄嗟にデルビンの驚き声が、二人の会話を遮る。
そしてナディアの方に視線を移すと、笑顔で褒めちぎった。
230
デルビン
『さすがはボスw
確かに船を足止めするにはうってつけだっ!』
(第十四話EP1)

ナディア
『なのだぁ~(#^.^#)』
231
デルビンが、何の警戒も持たずにデルキーサスの事を”良材”として見込んだ事には驚いた。
だがそれ以上に、自分の今の警戒心など取るに足らない事なのだと、不思議にそう思えた瞬間だった。
232
デルビン
『でもぉ~これじゃ数がたらねーだろ?』

デルビンがナディアに問いかける。

ナディア
『そうなのだっ!
だからぁ~ウィンドヘルムにいるアルゴ二アン達にも、呼びかけないといけないのだ(´・ω・`)』
232-1
カーリア
『幸いにも、ウィンドヘルムのアルゴ二アン達は、彼の嘗ての仲間だそうよ』
233
ブリニョルフ
『なら、そいつにウィンドヘルムに行ってもらって、直接話をしてもらったらどうだ?』
233-1
デルキーサスは、ブリニョルフを睨む。
部外者で有る事は分かっているのだが、この男は完全に自分を煙たがっている。
だがそこは、ナディアの顔を立てて必死に我慢していた。
234
カーリア
『だめよ!今は戦時なのよ。
不用意に侵入して、あちこち嗅ぎ周るような真似は避けた方が良いわ』

ブリニョルフ
『う~ん・・・まぁ確かに・・・』
235
カーリア
『ウルフリックには手紙を送って、アルゴ二アンを使っても良い様に、彼に許可を出させるよう仕向けるのよ』

デルビン
『作戦に組み込めって事か?』

カーリア
『ええ、そう言う事』
236
デルビン
『って事は、ウィンドヘルムにも内通者が必要になってくるなぁ~』
237
ブリニョルフ
『船もあと二隻必要だ。
しかも一隻は、東帝都社製じゃないといけない・・・随分な問題になって来たな・・・』
238
問題に次ぐ問題で、ため息が連発する。
盗賊ギルドは、基本的に陸海と問わず仕事は行う。
だがその殆どは陸が主だった。
少数のグループでやる事もしばしばあったが、それでもここまで大掛かりな盗みは、今の世代では初めてである。
しかも、大掛かりになればなるほど、作戦は密でなければいけない。
だが今回はそんな時間も余裕も無かった。
239
そうなると、普段からの仕込みが頼りになる。
彼らは、常日頃より各町に一人二人の工作員を潜り込ませている。(第十四話EP1)
こういう時は、彼らが非常に役に立つのだ。
240
バイパー
『船を手に入れるのなら・・・いい話があるんだが・・・』

バイパーは弱弱しく声を発する。
彼はウィンドヘルムの諜報担当であり、街の裏事情まで知っている人物でもある。
240-1
その声に反応するように、皆の視線が一斉に自分に向けられる。
バイパーは緊張する心を抑えつつも、ゆっくりと語り出した。
241
バイバー
『ウィンドヘルムで、ダンマーとアルゴ二アンが監禁された後、働き手を失ったせいで東帝都社が撤退し、ほぼ同時にシャッターシールド社が潰れたんだ』
242
ヴェックス
『まさか東帝都社が・・・船を置いていってくれたってぇ?』

バイパー
『まぁ、話は最後まで聞いてくれよ』
243
彼の話のよると、ウィンドヘルム港に停泊している『ノーザンメイデン号』が売りに出ているのだという。
244
この船は”グジャランド”という男の持ち船で、彼は今買い手を探している状況なのだが、何せウィンドヘルムの景気は傾く一方の為、市民の懐も暖かい者は少ない。
実はこの船に、前々から目をつけていた男が一人だけいる。
244-1
彼と同じ輸送船業を営んでいる”キジャール”という男である。
この二人は、以前から犬猿の仲であり、顔を合わせては口汚く互いを罵り合っていた。
245
というのも元々ウィンドヘルムの輸送業は、キジャールが仕切っていたのだが、ある日突然、グジャランドが現れた途端に状況が一変したのだ。
245-1
当時は東帝都社もまだ介入したばかりで、シャッターシールドが幅を利かせていた為、彼も仕事を回してもらおうとオーナーに直接掛け合った。
245-2
オーナーのトールビョルンは、最初は疑わしい態度を示していたが、彼の船を目にした途端に気が変わった。
グジャランドは、キジャールより大きい東帝都社製の船を所持していたのである。
船が大きくなれば、それだけ多くの物資を運ぶ事が出来る。
246
当然ながら、大きな船を所持している方が収入は多い。
収入が増えれば、信頼も増えていき、人も集まっていくものである。
キジャールの港での権威は、いつの間にか失墜してしまっていた。
247
なので、彼は何とか自分も東帝都社製の船を手に入れたいと考えていたのだが、そんな時に親会社が破綻してしまった為に、
グジャランドだけではなく、自分までもが仕事を失ってしまったのだ。
248
グジャランドは、船を売って故郷のリフテンに帰ろうとしてるらしいが、キジャールはソリチュードの東帝都社に取り入ろうと考えているらしい。
だがその前に、東帝都社製の船を手に入れたいのだとか・・・
249
ブリニョルフ
『なら、そのキジャールが買う前に、先に手を打たないとないといけないな』
249-1
ヴェックス
『提示額はいくらなんだい?』

バイパー
『俺には13万って吹っかけてきやがったけど、仲のいい奴の話だと10万でも良いって話していたらしい』
250
ブリニョルフ
『初顔合わせだ、最低10として・・・15から17くらいはいるな・・・トニリア、用意できるか?』

トニリア
『10なら即用意できますけど、後は換金しないといけません。物々交換なら、直ぐに用意はできますけど』
251
デルビン
『こういう場合は、現金の方が物を言うんだよなぁ~』
252
トニリア
『買うんですか?ブリニョルフ?』

ブリニョルフ
『あぁ・・・って、当然だろ、俺達にも船が必要なんだ』
253
トニリア
『何ですかそれ?私達は盗賊ギルドですよ?』
253-1
ブリニョルフ
『な、なんだよ藪から棒に…』
254
トニリアは、盗賊ギルドの会計の仕事を一手に引き受けている人物で、主に盗品の買取を任されている。
几帳面な性格からか、ギルドの金庫番も任されている為、金回りの話になると普段無表情な顔が、一変して厳しい表情へと変化する女レッドガードだった。
255
ヴェックス
『話してやりなよ、トニリアw』
256
トニリア
『私達が今欲しいのは、一般的な輸送船と東帝都社製の船の二隻ですよね?』

ブリニョルフ
『ああ、そうだ』
256-1
トニリア
『ならグジャランドから買っただけじゃ、一隻しか手に入らないじゃないですか?』

ブリニョルフ
『ま、まぁなぁ~・・・』

今日は随分と噛みつくなと、ブリニョルフは思った。
257
トニリア
『グジャランドとキジャールの仲介をすれば、私たちにも儲けが入ってきます』

つまり消費するのではなく、”仲介料を取るべきだ”と言っているのである。
258
トニリア
『デルビン、この仕事、私にやらせて下さい』

彼女は、自信に満ちた顔をデルビンに向けた。
実は彼女は、会計士の他に彼の護衛役でもあった。
259
そしてデルビンは、ナディアに目線を移す。

デルビン
『ボス、トニリアはうちの会計士だ。
下手な公認よりずっと優秀だし、こういう交渉事は本気で頼りになるぜ』
260
ナディア
『あふぅ~トニリアぁ~、デルの事もその中に入れられるのだぁ?』
260-1
彼女は一瞬デルキーサス見やるとと、すぐにナディアに向き直った。

トニリア
『任せてください』
261
ナディア
『ならオッケーなのだぁ('ω')ノ』






262
グジャランド
『おいおいネ~さん、船を買いたいって、いったい幾らだと思ってるんだ?』

トニリア
『幾らなの?』
263
こんな旅人に買える訳がない。
グジャランドは、疑わしい目を向けながら、最初から無理な金額を吹っかけて諦めさせようと考えた。
とはいえ、買い手が見つからない以上、彼女の話を無下にするのも勿体なくも思えた。
264
グジャランド
『幾らなら出せるんだ?』

トニリア
『そうね、船体の状態次第かしら?』
265
グジャランド
『なんだよ、船底にノルドフジツボでも生えてるとでも言いたいのか?』
266
トニリア
『そんなこと言ってないわ。私はただ、明確な数字を知りたいだけ。
もちろん数字によって判断はするわ。
貴方だって、できるだけ私から大金をせしめたいでしょ?
だから交渉をしているのよ』
267
グジャランド
『買う気はあるんだな・・・』

グジャランドは、厳しい目つきでトニリアを睨みつける。
268
トニリア
『そうじゃなきゃ、こんな寂れた場所で声なんて掛けないわ』

”寂れた場所”・・・
不快な言葉を耳にした客の目線が、トニリアに向けられる。
269
だがその目は、すぐに好機の目へと変わった。

グジャランド
『じゅっ・・・13万だっ!』

周囲のプレッシャーを感じつつ、彼はしぶしぶと声にした。
270
だが彼女の目が光る。

トニリア
『13万?冗談でしょ?何年使ったの?』

彼女の歯切れのいい口調は、どこか子気味が好い。
271
グジャランド
『3年だ・・・』

逆に
グジャランドは、自信が無くオドオドしている様子が顕になってきた。
272
トニリア
『東帝都社製の船だから、少なくともプラス10年落ちね。
5万がせいぜいじゃない?』

グジャランド
『お、俺の船を見たのか?』

トニリア
『当然じゃない。これから買おうって言うんだから、下見くらいするわ
273
グジャランド
『12だ!』

トニリア
『5・・・』

ギャラリー達の目が色めき立つ。
274
グジャランド
『くぅ~・・・11っ!!』

トニリアはそっぽを向く。
275
グジャランド
『くっそぉ~10だっ!!これ以上は負けられない!!』
276
トニリア
『いいわ、10で契約しましょ^^』

彼女は踵を返すように合意した。
277
グジャランドは、なんだか上手く乗せられたような気がしてならなかったが、それでも最低限度額は手に入れる事が出来た。
無言のまま契約書にサインをする。
278
契約書を前に差し出し、頭を上げた時に彼は気がついた。

クジャランド
『あーーっ!!お前っ!!』
279
トニリアは契約書を持った手を後ろに上げる。

トニリア
『契約書よ船長』

キジャール
『・・・』
280
キジャールが契約書を手に取ったのがわかると、彼女はテーブルの上に大きなバッグを置いた。
281
トニリア
『良い取引だったわ。またよろしくね』

そう言い残すと立ち上がり、今度はキジャールに耳打ちする。
282
トニリア
『船長、約束は守りました。
なので、あなたも私との約束を守ってください』

キジャール
『ああ、任せてくれ』
283
実はトニリアは、アジトから一銭も持ち出してこなかった。
そしていきなり、キジャールと交渉したのである。
内容は至極単純。
キジャールの代わりに交渉してやるから、金を出せという事である。
トニリアは最初15万を要求した。(手数料も含めてという事である)
彼は相場が10~13と知っていたので、それ以上は出さないと断る。
なので上限額の13を出させ、買取に成功したら、ギルドの作戦に参加するよう促した。
284
もし参加するなら、口止めとして差額から更に半額返金すると約束したのである。
キジャールも、最初は犯罪に加担する事を渋っていた。
元々犬猿の仲である以上、最安値は望んでいなかった。
自分の身の保障と、相場の最高値よりも約12%安く手に入れる事が出来るのならと・・・最終的に了承したのである。
285
結果的にトニリアは、口八丁だけで15000セプティム稼いだ事になる。
どの道このお金は、本作戦の軍資金になる事は分かっていた。

キジャール
『じゃぁな・・・』

キジャールは、残念そうにグジャランドに別れの言葉を送った。
286
言われたの本人は絶句し、必死に状況を理解しようと思考を巡らせていた。

グジャランド
『あ、あの女・・・いったい・・・』
287
その後トニリアは、キジャールと綿密な打ち合わせを行うとともに、アジトに手紙を送り、船を2隻確保できた事を報告した。
そしてアルゴ二アンの手を借りるために、キジャールからウルリックに話をさせたのである。
内容は、ソルスセイムのレイブン・ロックから、支援物資の輸送準備が出来ているから取りに来て欲しいと頼まれたので、
荷の積み下ろしの為に、アルゴ二アンの手を借りたいと話したのである。
288
ウィンドヘルムでは慢性的に物資が不足しているので、援助してもらえるならという事と、
カーリアが出した”宛名を偽造した手紙”が事前に届いていた事が、ウルフリックの信用を買い、即座に許可が下りた。
無論この内容は嘘であり、物資とは”東帝都社の輸送船に乗っている物資”の事を指す。




289
トニリアからの手紙を受け取ったブリニョルフは、ヴェックス、バイパー、そしてデルキーサス等を引き連れ、早急にウィンドヘルムへ向かった。
290
そしてナディアとカーリア、デルビンにニルイン等はソリチュードへと向かい、それぞれ二チームに分かれて仕事に取り掛かる事になった。
291
レッドウォーターからソリチュードに向かうには、西に向かってロリクステッド北のドラゴンブリッジを抜けて行くほうが速い。
だが途中のロリクステッドは、帝国軍が巨大な陣を敷いている為、不用意に近づく事はまかりならない。
かといってファルクリースからリーチ方面を抜けていけば、明らかな遠回りとなってしまう。
292
止む終えず一旦ホワイトラン方面に出て、身を潜めながら走るしか、安全にソリ―チュードを目指す方法は無い。
ホワイトウォッチの反乱軍の陣を横切り、静かなる月の野営地の目の前を通る。
そこから北上し、ラビリンシアンを抜け、モーサルを横目に、街道をひたすら西へ。
あとはドラゴンブリッジを超えて、ソリチュードを目指すというプランである。
この道のりは、馬を飛ばしても半日以上は掛かる距離なので、彼らにとっては余裕のある行程ではない。



だが世の中というのは、切羽詰まった時ほど、不意に杭を打ち込もうとして来るモノである。




293
山を下り、大きな滝底に掛かる橋を、数頭の馬がひた走る。
暗闇を馬で全速力で駆けるというのは、たとえ夜目が無くとも、盗賊にとっては必要不可欠な才能である。
294
そのままホワイト川の川沿いに出ると、ペースは更に上がった。
内股に力を入れ、身を屈めるように中腰になり、重心を前へ持っていく事により、空気抵抗を減らし、馬の走り易い姿勢を保つ。
295
空にはカーテンのような星々が煌めき、美しい月が彼らの道のりに明かりを照らす。
295-1
その一団はまるで、尾を引いた流星群、地面を這う旋風が如く駆け抜けて行った。
296
だが、もう一本の橋を渡り切り、アモル砦の近くに差し掛かった時である。
急に馬たちが動きを止め、何かを感じ取ったかのように上体を持ち上げ、激しく嘶(いなな)いた。
カーリア達も、あまりに突然の出来事に不意を突かれてしまった。
この不可解な出来事のせいで、今までの勢いが、あっという間に止まってしまったのだ。
297
カーリア
『大丈夫っ!?』

ニルイン
『いやぁ~突然だったからビックリしたよぉ~』

カーリア
『ええ、私も・・・』
298
デルビン
『無事かっ!?』

ラヴィン
『あぁなんとかな・・・』

落馬した者がいないか、皆お互いの無事を確認する。
299
エチエン
『どうやら馬が何かを感じ取ったらしい・・・』

デルビン
『馬は臆病だからなぁ~それだけに敏感なんだろう』

ラヴィン
『いったいどうしたってんだぁ~?』



300
だが馬以外にも、何かを感じていた者が一人だけいた。



301
カーリア
『兎に角、先を急ぎましょっ!』

デルビン
『あぁ、賛成だっ!』
302
カーリア
『ナディア!あまり時間がないわ!急ぎましょ!』

だが彼女は、カーリアの話よりも、別な事に意識が向いているようである。
302-1
ナディア
『カーリア、皆を連れて先に行くのだ』

カーリア
『えっ?で、でも・・・』

意外な事を耳にしたと、カーリアは困惑した。
302-2
ナディア
『命令だっ!!早く行けっ!!』

カーリア
『・・・』

突然怒鳴られた彼女は、どうしていいのか迷ってしまう。
普段から温厚なナディアが、唐突に口調を変える場合、それは”何かがある”という啓示である事はわかるのだが・・・
302-3
デルビン
『カーリア、ボスの命令だ。
行こう・・・』

カーリア
『わ、わかったわ・・・』

デルビンにまで言われてしまっては、自分の身の置き場所が無かった。
302-4
今までも似たような事は何度かあったのだが、”ナディアを一人だけ置いていく”事は初めてだった。
彼女の表情から察するに、今回は少し違うような気がしてならない。
それが何なのか、自分には分からない事が、カーリアには口惜しかった。
302-5
リディアとの約束が悔やまれる・・・だが今は、何もできない。
無事を祈る事しかできなかった。



カーリアやデルビン達が去ってから、1~2分ほど経過した頃である。




303
ナディアは馬上からその身を降ろし、地上に足を着けた。
そして愛馬にも、この場から離れるよう促した。
304
辺りの木々がざわめき、動物たちの静かな鳴き声が聞こえてくる。

この落ち着きを打ち消す、荒波の様な激しい胸騒ぎ・・・

圧迫感に、重圧感、そして殺意に似たそれ・・・

幸なのか、それとも禍なのか、まったく判別ができない。

だが、一つだけ確かな事があった。

嘗て、一度だけ経験した事がある・・・






305
そしてそれは、唐突に姿を現した。
鮮やかに色づいた天空にて・・・




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[備考]

◎ダークウォーター・クロッシングの滝壺?湖?
今話の中でレフナとトルミールの二人が釣りをしている所です。
湖の定義として、海には直接つながらず、四方を陸で囲まれ、かなりの深さのある水域(5~10m)とあります。
しかしここは、一見大きな水溜まりには見えますが、リフト方面から流れ落ちてくる滝壺になっており、さらにその水は西に流れて行きホワイト川と合流するようになっています。
しかも水深も明らかに浅いですw
そもそもここに住んでいるソンダスというダンマーは、ここを”湖”と表現しているようなのですが・・・
多分これは誤訳なんだと思われますw

◎レフナ
ダークウォーター・クロッシングで暮らしている女の子。
トルミールの娘。
彼女はノルドなのだが、”メイエラン”というエルフの影響を受けた事で、しばしば母親と対立している。
そのエルフが教えたのかどうかはわからないが、帝国を善とし、ウルフリックは悪と考えているようである。
だからナディアに対して、反抗しているという設定にしてみました。
因みに”メイエラン”という人物は、スカイリムには名前のみで存在していません。

◎デルキーサスとウィンドヘルムのアルゴ二アン達について・・・
バニラでは、彼らの間には繋がりはありません。
その証拠にデルキーサスには、名前らしい名前がありますが、ウィンドヘルムにいるアルゴ二アンはユニークな名前の者がいます。
”湿地帯の斥候”や”浅瀬に佇む”など。
アルゴ二アンには、子供の頃の特徴や癖、行動などをそのまま名前にする命名式が存在するそうです。
この一見珍奇とも思える名前の持ち主が、ブラックマーシュ出身の証拠?のようです。
内向的な性格で、環境の変化に敏感な存在でもあるようです。
スカイリムでは一番数の少ない種族のようで、どうやら彼らは寒さに弱いようですねw
よって彼らの関係は、SOS独自の設定です。

◎ソンダスとカーリア
ソンダスはスカイリム生まれのダンマーらしく、スカイリムしか知らないようです。
レフナにモロウィンドウに帰りたくないか?と聞かれても、気にもならないような発言をします。
デルキーサスとは、共に同じ場所で働いているようなので、カーリアと同じダンマーでも、長い付き合いがあるお陰で、気心が知れているという設定にしました。

◎早業のバイパー
盗賊ギルドに所属している男性ノルド。
彼はかつて、ヴェックスと共にウィンドヘルムで盗みの仕事をしている時に、ヘマをしたらしく二人とも衛兵に見つかってしまいました。
ヴェックスとは別々に逃げたので、彼はその足で、ウィンドヘルムからリフテンのアジトまで、走って逃げたそうです。
ですが、彼が到着した時には、既にヴェックスはアジトに戻っていました。
バイパーは衛兵に見つかった事に驚き、ウィンドヘルムの外に馬を繋いでいた事すら忘れて、一目散に逃げたんだそうです。
このエピソードから”早業のバイパー”という異名が付きましたw
この話は本人から聞くことができます。
今回はウィンドヘルムと縁のあるノルド人として、彼をウィンドヘルムの密偵という設定にしました。

◎キジャールとグジャランド
バニラでは二人の間にライバル関係は存在していません。
元々ここにはキジャールしかおらず、DLCの『Dragonborn』を導入するとグジャランドが姿を現します。
キジャール本人からは、裏切られた部下を始末するクエストを受ける事ができ、これを終えると1500Gもらえます。
またこのクエストは延々とループするようで、一度敵を始末すると、
時間経過によって毎回もらえるバグ?がある事から、”形の良い男・金持ち”と表現しました。
また彼の船員の一人は”ウィンドヘルムなんてどうでもいい”というコメントから、”ソリチュードの東帝都社に取り入ろうとしている”と勝手な解釈に変更させました。

グジャランドは元々ソルスセイムで漁師をしていた人物で、レッドマウンテンの火山灰が海の環境を汚してしまったせいで、不漁となり、止む終えず輸送業に転職した人物です。
彼は何年もゴーストシーを往来し続けてたのですが、”仕事が無くなったら、船を売ってリフテンへ帰る”というセリフを聞くことができます。
SOSではウィンドヘルムの貿易会社が、両社とも破綻してしまっているので、彼に船を売るという行動をとらせました。
因みに彼は、自分の船に『ノーザンメイデン号』と名前を付けています。
漁をしていた頃は、だいぶ稼いでいたらしいのですが、元々見た目はキジャールの船と何ら変わりません。
なので、大型の輸送船とワザと入れ替えさせています。

◎トニリア
盗賊ギルドのアジトであるラグドフラゴンにいる女レッドガード。
彼女の主な仕事は盗品商であり、デルビンの護衛であり、新人の着衣なども用意してくれる。
と、一見ギルドのメンバーのようだが、本人曰く”ギルドの正式なメンバーじゃない”との事・・・
個人的な見解からして、恐らく盗品商繋がりからこのアジトに住みついた人物であり、マネーロンダリングが得意なのだと思われる。

◎輸送船の種類について・・・
スカイリムではボートからガレオン船まで、多くの種類が存在しているようですが、どうやら4種程しかないようです。

a

一般的な小型ボート

b

ウィンドヘルムやドーンスターに停泊している輸送船

c

サフィアのレッドウェーブ号やデインティン・スロード号、あるいは沈没船

d

皇帝御用達のカタリア号

SOSでは、サフィア達が使用している船を【東帝都社製の船】と設定しました。
船の総入れ替えや10年落ちという点も独自設定です。

◎船の相場について・・・
スカイリムで養子を迎え入れると、その子供がおこずかいを要求してくる事があります。
上限として1000Gなのですが、このお金を与えると子供から『これだけあれば市場の物を全部買い占める事ができる』というセリフが帰ってきます。
これをホワイトランだとすると、もし10000Gあったら、ホワイトランの市場の10倍の大きさの市場の物を、全部買い占める事が出来るという事になります。
なので10000Gの価値だけを言えば、現代のスーパーマーケットの品物を全部買い占められるくらいなのかなぁ?
と勝手に考えて、なら船一隻位だったら100万Gもいかないのかな?と想像しました。
そこから出た、あくまで中古品としての想像の金額ですw
ちなみに皇帝御用達のカタリア号は100万Gくらい、ユリアのマルキア号はその5倍以上は平気で行くと設定しています。

◎ノルドフジツボ
バニラに存在している錬金材料。
難破船や沈没船などに付着していることが多い。

◎リディアとカーリアの約束事・・・
これについては敢えて言及していません。
察しの良い方なら、なんとなくわかるかと思われるのですが、ナディアは盗賊ギルドに所属していますが、リディアは彼女の従者なので、ギルドに所属している訳では無いです。
盗賊ギルドにナディアがいる場合は、リディアは部外者なので、特に用でもない限りアジトに足を踏み入れるというのは、越権行為に近いものがあると思われます。
なので、ナディアが盗賊ギルドで仕事をしている間の、彼女の護衛役(従者)をカーリアがやっているという設定にしています。
リディアは自分の目の届かない所で、ナディアを見ていてくれるカーリアに、絶大な信頼を寄せているという訳です。
これが二人の【約束事】と言う訳です。

カーリアについて、もう一点説明を加えておくと、彼女はスカイリムにおけるナイチンゲール(ノクターナルの使者)であり、盗賊ギルド内で最も優秀な3人の内の一人です。
SOSでは外泊する時は、常にナイチンゲール装備を着せています。
今回はダークウォーター・クロッシングにて、彼女は木陰の下に立たせました。
人々はナディアを見つけて彼女の側には寄ってきましたが、カーリアの姿が見えてないのか、誰も彼女の存在に気づかないようにワザと演出してみましたw
ただし、鉱山内ではマスクを外して、デルキーサスには姿を晒しています。
因みにナディアもナイチンゲールの一人です。

◎今回のお話しにおける注目点・・・
嘗てナディアは”ダークウォータークロッシングでドラゴンを倒した”とありますが、このドラゴンの大きさは通常よりも倍以上の設定にしてあります。
これは周辺が火山帯である事から、気温も高めの為により成長したという事を表現しています。
そしてもう一点あるのですが・・・これは徐々に開示していく事にしています。

[使用MOD]

Portable Backpack・・・チェストの様にアイテムを収納し、しかも持ち歩ける高機能型バックパックMODです^^




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80
帝国資本である東帝都貿易会社は、ウィンドヘルムにも拠点を置いていた事がある。
その頃の責任者は、アデライサ・ベンディッチというインペリアルで、壮年で経験豊富とされ、東帝都社所属の女性将校だった。
しかし、この地での業務は、初っ端から困難な事ばかりが続いていたのである。81
スカイリムの北東には、モロウィンドウからの避難者の為に、ダンマー(ダークエルフ)達に譲渡された”ソルスセイム島”がある。
82
この島の一部では”黒檀”が採掘できたおかげで、東帝都社との交易もあり、これが島に潤いを齎(もたら)していた事があった。
そして、ソリチュードとの交易の橋渡し役として設置されたのが、ウィンドヘルムの支店である。
83
だが手を伸ばした途端に、ソルスセイムでは鉱物が採れなくなり、当時の東帝都社の社長であるヴィットリアが打ち切りを要請。
いきなり頓挫してしまうという結果に。
アデライサは、皇族であるヴィットリアの命令に逆らえず、金策に右往左往する羽目になる。
84
しかし問題は、ここに会社を設置した時から始まっていた。
元々ウィンドヘルムには、シャッターシールド社という貿易会社が存在している。
これを経営しているのが、トールビョルン・シャッターシールドという恰幅の良い老ノルドである。
彼はウィンドヘルムでは有力者の一人であり、スカイリムでは裕福な人物の一人とされている。
85
しかし彼は、差別的な考え方の持ち主でもあった。
”ノルド以外は下賤の者”と考える、ノルド至上主義者の一人でもある。
その為、故郷を追いやられたアルゴ二アンを低賃金で働かせ、経営はダンマーに任せきっりで、自身は自宅でのんびりし、暇さえあれば市場を練り歩く事が日課になっていた。
86
当然ながら東帝都社が、この土地に居を構える事を快く思っていなかった彼は、ライバル会社が設置される前から、追い出しの為の策を練っていたのである。

87
スカイリムとソルスセイムとの間には、ジャフェット・フォリーという小さな島があり、ここは”ブラッド・ホーカー”と呼ばれる海賊達の拠点となっていた。
彼らの主な収入源は、輸送船の襲撃である。
シャッターシールド社も、彼らの被害に何度も頭を悩ませた事があった。
88
ブラッド・ホーカーの頭である”ハルディン”という男は、別名”魔闘士”と呼ばれ、剣術も然ることながら魔法にも長けている人物だった。
オマケに狡賢い性格のレッドガードであり、護衛の為に雇った流れの傭兵程度では、金をドブに捨てるようなもので、悉く全てを奪っていく頭痛の種であった。
89
トールビョルンは、ここで愚策を取る事になる。
ハルディンに毎月の上納金を納める代わりに、商船を襲わせないよう約束させたのである。
この時、彼はアデライサの話も持ちかけていた。
つまりは、東帝都社を餌にハルディンの目を自分達から逸らしたのである。
90
おかげで東帝都社の倉庫はいつも空っぽ、クモの巣が張っているだけになってしまった。
そして更に問題は重なる。
91
ドラゴンボーンと呼ばれていたナディアが、”世界を喰らう者アルドゥイン”を倒した事により、ソリチュードのテュリウス率いる帝国軍が動き出したのである。
92
彼らは反乱鎮圧のため、ドーンスターからウィンターホールドを伺い、そしてウィンドヘルムへと軍を進めた。(第十話EP2)
一時はガルマルやウルフリックの策のおかげで、帝国危うしとまで思われた。
93
この時、城内で勝利を確信したノルド達が、酒を飲みドンちゃん騒ぎを起こしたのである。
94
テュリウスはこの時を逃さなかった。
すぐさま夜陰に乗じて兵を動かし、あっという間にウィンドヘルムを包囲してしまったのである。

しかし、ここから流石のテュリウスも手をこまねいた。
ウィンドヘルムの城門は高く、そして固い石造りであり、そこに到達するまでには長い橋を渡らなければいけない。
無理に力押しを繰り返せば、遠征軍であるこっちの被害を大きくする事は、火を見て明らかだった。
95
そこで彼は、城の内部から責める策に切り替えた。
元々ウィンドヘルムでは、ダンマーやアルゴ二アンは酷い差別対象とされていた。
テュリウスは彼らに呼びかけ、内側から門を開けさせようと画策したのである。
96
しかしこれが、現地の様々な企業に大きな打撃を与える結果となってしまった。
ウルフリックは内通者を特定するよりも、その元凶となる者を全員逮捕監禁する事で、テュリウスの策を未然に防いだのである。
その殆どがダンマーとアルゴ二アンであり、彼らは差別対象であったにも関わらず、重要な労働者でもあったのだ。
97
おかげで東帝都社は、撤退を余儀なくされてしまい、アデライサはソリチュードに転属される事に。
今現在、彼女はソリチュードの東帝都社の倉庫管理を任されていた。
98
スカイリムに来てからというもの、赴任当初から辛酸を舐める結果になってしまったのだが、実際彼女の身の回りでは不幸な事が相次いでいたのも事実である。
ソリチュードに転属が決まって、まだ日も浅いというのに、今度は重役であるヴィットリア・ヴィキが暗殺される羽目に。
この訃報には、さすがの彼女もショックを受けざる得なかった。
99
迷信や言い伝えが、当たり前の様に謳われる時代である。
いくらスカイリムでは、先進的だとされているソリチュードと言えど、アデライサが”不幸を招く女”と噂される様になるのに三日とかからなかった。
100
だが彼女も帝国将校の端くれである。
そんな流言に気落ちするよりも、なんとかしてこの汚名を晴らしたい気持ちで一杯だった。
なのでこれから来るシロディールからの輸送船を護衛し、無事にソリチュード港に入港させなくてはいけない。
そしてその物資を、ホワイトランで戦っているテュリウス率いる帝国軍に、無事届けるのである。






101
スカイリムの北海ゴーストシーは、その名の如く【亡霊の海】と呼ばれている。
極寒の海には氷山があちこちに散々しており、温度差や風、水の流れによってピキピキと奇妙な音がしばしば響いてくる。
ある者はこの音が、怪物が獲物を探して叫んでいるのだとか、子供を失った母親の幽霊が泣きながら彷徨っているだとか、沈没したはずの幽霊船が漂っている音だとか・・・
様々な憶測や言い伝えが重なったおかげで、好んで近づこうとする者は少なかった。
それだけに、社会からのはみ出し者達の格好の隠れ蓑になり易い。
特に海賊たちにとっては、寒さを除けば、この上なく快適な住まいとなりうる。
102
当初、海賊と言っても、大小様々と存在していた。
だが内戦に突入してからというモノ、突如互いに潰し合いを起こし、殲滅・壊滅を繰り返したのである。
生き残った者達は、より強い団体に吸収され、再び別の団体に戦いを挑むなどをし、奇妙な共食いを繰り返した。
103
というのも、テュリウスはこの地に足を踏み入れた際、周囲のならず者達の一掃作戦を立てた事があった。
104
正規の軍隊の強さには目を見張るものがあり、小さな集団など、彼らの敵ではなく、瞬く間に蹴散らされたのである。
他人の土地に土足で踏み入る際、現地の人間の信頼を得るためには、彼らが最も困っている問題事を解決に導いたほうが、心を勝ち得やすいという経験からである。
105
だが、海賊となると海戦という形になる。
内陸に位置するシロディールは、陸戦には特化していても、足場の悪い海の上では分が悪い。
106
そこでテュリウスは、現在の海賊の大まかな勢力図を作り、中規模な団体をいくつか定め、彼らに特別な待遇を約束させたのである。
107
”外商”とは、売り場を通さず直接客に販売する事を指す。
そしてそれをソリチュードにて認めるという事であった。
今までアウトローとして名を通してきた者が、社会的な制約の元、正規の商人として受け入れられるという訳だ。
108
だが傍から見れば、この程度の餌では”特別な待遇”としては物足りないのでは?と考えられる。
なので、側近のリッケなどはテュリウスに疑問符を投げた。
109
リッケ
『海賊を生業としている連中は、無法行為を好んでいる者達ですよ?
そんな連中に免責特権を与えるから、真面目に働けなど・・・とても食いついて来るとは思えませんが?』

テュリウス
『食いつくさ。
社会の構図とは、上流層に行くほど、または下級層になるほど上下関係は激しくなるものだ。
上流層は作法の一種と言うだろうが、下は至極単純、力のある者が優位に立つ。
まして無法者の集まりとなれば、法など適用されん。
自然と下の者に不満が集まってくるものだ』
110
リッケ
『頭を潰して自分達が成り上がるチャンスを与える・・・内部分裂を狙う訳ですか?』

テュリウス
『それも一つだ』
111
リッケ
『確かに彼らは、力や恐怖心を利用し支配している場合が多いようですが、海賊となると、金や信用で繋がっている連中もいるかと思われます。
行き場を失った貿易船などが、生き残るために海賊に身を費やしたなど、よく耳にします』

テュリウス
『その為に中規模団体にターゲットを絞るんだ』
112
この時のリッケには、テュリウスが何を考えているのかよく理解できなかった。
113
しかし、首長であるエリシフには許しがたいモノがあった。
”外商”を許すという事は、スカイリムの首都であるソリチュードで、ならず者が大手を振って商売をする事となんら変わらない、それはつまり犯罪の温床になり兼ねない。
しかも、税関を通さないというのは、街中であり得ないモノまで流れる事を意味するのである。
114
海賊の殆どは略奪によって得た戦利品が主である。
となると、首都で盗品が横行する結果になってしまう。
ただでさえ格差の激しいスカイリムである、一部の者が大量の買い占めなどを行えば、平等な富の分配という構図が崩れかねない。
しかもその盗品が、ソリチュードから外へ流れるような事態になれば、宮廷の権威さえ失墜しかねない。
公平であるとする事が、座右の銘のエリシフにとって、我慢のできる話ではなかった。
115
だがテュリウスは違った、巨大な都市部を出身とする彼にとって、この程度の流通の変化は問題にもならないという点と、
寧ろスカイリムは、もっと流通を頻繁にさせる必要性があると考えていた。
117
嘗て彼は、流通の中心地であるホワイトランを訪れた際、”こじんまりしている”と評価した事があった。(第十三話EP1)
各地の首長達が暇を持て余すようでは、スカイリムはやがて他国の侵入を容易に受け入れてしまう可能性がある。
寧ろ酒など飲んでいる暇など無いくらい働いてもらわないと、ウルフリックの単調な罠さえ気づかないくらいに緩んでしまう危険性もあった。
118
そして、今現在においても格差が広がっているのは、ソリチュードという都市が、皇族との密接の繋がりがあり、公にはできな事が多いのも原因として考えられた。
もし、富の分配こそが公平であると言うならば、平民達に多くの仕事を与えられるようでなければ、それは意味を成さないと説いたのである。
119
ファルク
『だからって!街中に海賊を入れて、中で商売をさせる気ですかっ!?』

テュリウス
『街中に入れなければいい。その為の外商許可だ』

ファルク
『そんな事を認めれば、この街はスク―マなどの麻薬の温床になってしまう!』
120
テュリウス
『海賊たちは麻薬を持っているのか?
スク―マを商売の道具に使っているのか?』

ファルク
『え・・・?』
121
テュリウス
『お前はそれを見たのかと聞いているんだ!?』

ファルク
『そ、それは・・・』
122
テュリウス
『私個人の考えではあるが、私は憶測だけで物事を進める事を好まない。
”将”たるもの、いつ何時においても、確たるモノが無ければ決定してはならぬと、私は考えている』

ファルク
『うぅ・・・』
123
テュリウス
『人が犯罪に手を染めるのは、貧困という現実がそうさせている場合が多い。
中にはそうでない者も確かにいるが、それでも、人は生まれつきの”悪”ではない。
そこに至る過程があってこその結果なのだ。
今では”海賊”などと評価はされているが、好んでその身を落とした訳じゃない者もいるはずだ』
123-1
ファルクは反論ができなかった。

テュリウス
『それを考慮すれば、機会を与えてやる事こそ、エリシフの為にもなると思わないか?』
124
名宰相として噂高いファルク・ファイアビアードが、完全に押し返された瞬間だった。
結局テュリウスのこの強硬とも思える策は、押し通されたのである。
125
だが彼の考えはこれだけではなかった。
この事を餌に、海賊たちの共食いを狙ったのである。
その為に中規模団体に最初に情報を流した。
126
大規模な団体になると、自分達こそが優遇されるべきだと思い込んでしまう。
成り上がり者ほど自己満足は高い。
それ故に何故自分達にご指名が来ないのかと、それ以下の団体は妬みや羨望の対象になり易い。
単純に数字で考えれば【1】【2】【3】と三つの数字があった場合、3-2=1であり、残った1-1で0という事になる。
127
帝国軍にしてみれば、余計な戦力を割く必要もなく、勝手に自滅してくれるのだからこの上なくありがたい話である。
だがそれでも生き残る者がいるのも事実だった。
もしそれでも帝国軍に反抗するようであれば、その時軍を動かせばいいだけである。
たとえハメられたとわかったとしても、反抗さえしなければ、もう失う物は無いので、従えばいいだけなのだ。
128
結果、現在のスカイリムの海賊と呼ばれる団体は、主に二つの勢力に納まった。

ソリチュードの東側に停泊している【ヴァゴス】を頭目とした【デインティ・スロード号】
ソリチュード港に停泊している【サフィア】を頭目とした【レッドウェーブ号】

そしてアデライサが目の敵としている【ハルディン】率いる【ブラッド・ホーカー】である。
ブラッド・ホーカーだけが、最後まで帝国に反抗し続けている海賊であった。
129
だがどうしても見過ごせない組織が、もう一つだけあった。
【ブラック・ブラッド団】と呼ばれる、不気味なスキンヘッド集団である。
彼らは元々盗賊ギルドだったらしいのだが、盗むだけでは飽き足らず、殺人・誘拐・拷問・監禁と、金になるなら何でも有りの凶悪犯罪集団の組織として、帝国が目を付けている。

もしもこれから来る輸送船を襲うとしたら、ブラッド・ホーカーと、このブラック・ブラッド団の二つが上がっていた。
130
しかしアデライサには、またも大きな困難が降りかかる。
ソリチュードには帝国軍の兵士は、2000人程いる。
内、彼女が直接に動かす事ができるのは、東帝都社所属の兵士50名のみとなっている。
そこにソリチュード衛兵を加えても、100人強程にしかならない。
残りの1900人は、本国あるいはテュリウスの直接的な命令が無い限り、ソリチュードから一歩も動く事を許されていないのである。
残念ながらエリシフにも、彼らをどうこうできる力は無かった。
132
止む終えずアデライサは、ホワイトランのテュリウスの元に手紙を送り、兵を動かす許可を求めた。
しかし、その返答はややも冷たいものだった。
133
テュリウス
”ソリチュードが最も恐れるべきは、ウルフリックによる北東からの進軍である。
【鶏を割くに焉(いずく)んぞ牛刀を用いん】という言葉がある。
山賊や盗賊、または海賊如きに正規の軍隊を動かしてばかりいたら、それこそ周辺住民の恐怖を煽る結果になる。
ソリチュードの帝国兵は、決して動かす事はまかりならない”

軍隊というモノは、今でいう戦車や戦闘機のようなモノである。
コンビニに強盗が入ったからと言って、戦車や戦闘機を用いるなどもっての他だという意味である。
134
しかしアデライサは食って掛かった。

アデライサ
”周辺住民を脅かすために、兵士を動かすのではありません。
これから来る輸送船を守るために、威力として使わせてもらうだけです。
この輸送船が守れなければ、ソリチュードに住まう住民だけではなく、戦地の兵達に送るべき糧米さえも危うくなります。
どうかその半分だけでも、私めにお預けください。
必ず結果を出して見せます”
135
テュリウス
”アデライサよ、そなたの言う【威力】というのが、どれほどのモノなのかは計り兼ねる。
私が言っているのは、ソリチュードから兵士を動かす事自体が、住民の不安を煽る結果になるという事である。
民とは、いわば赤子のようなモノで、兵士の鎧に一滴の血糊が着いているだけで、恐怖するものなのだ。
そして恐怖とは、容易に連鎖して広がり、気づいた時には手の施しようもなくなるモノである。
決して軽はずみな行動だけはするな。
どうしても人手が欲しいと言うのならば、ソリチュード港に停泊しているレッドウェーブ号のサフィアを頼るべし
136
”海賊”の事は”海賊”に聞け と言うのである。

やむなくアデアライサは、サフィアと会合する事になる。
この”サフィア”こそ、テュリウスが一番最初に条件を持ち掛け、そしてその条件に乗ってきた人物である。






137
アデライサは、助手のオルサスを伴って、案内役の船員の後に着いて行く。
生まれて初めて海賊船に乗船する事に、少しの緊張感があった。
散らかし放題に荒れ放題かと思いきや、船内は思った以上に整理整頓が成され、きちんと掃除も行き届いており、時折棚の上に花が飾られていたりする。
海上で生活しているせいか、確かに魚の臭いは漂っているものの、海の荒くれ者が生活しているような環境にはとても見えなかった。
138
そしてサフィアと対峙する。
アデライサ達は、彼女の顔に描かれた強烈な戦化粧に釘付けになった。

サフィア
『まぁ、そうしゃっちょこばるなよ将校さん。座れよ』

だが彼女は、思ったよりも気さくに話しかけてきた。
139
サフィア
『驚いたかい?』

アデライサ
『う・ぁ・・・な、何が?』




140
サフィア
『あたしの顔さw
あたしを始めて見る人間は、み~んなあんたみたいに、見世物小屋を見ているような目をするか、オドオドする奴ばっかなんだよ』

アデライサ
『・・・』
141
サフィア
『ま、こっちとしちゃ、この顔のおかげで、商売もトントンってところだし、何よりあたしの命を狙おうなんて輩も、随分と減ったしねぇ~』

アデライサ
『貴方、命を狙われているの?』
142
サフィア
『仕事が仕事だしさ、そういう事も何回か経験しているよ。
ぜ~んぶ返り討ちしてやったけどねw』

命を狙われているかもしれない人間にしては、随分と明るく話す女。
やはり海賊という荒くれ者を纏めるだけある、”女傑”とでも言うべきか・・・
143
サフィア
『なぁ将校さんよ、さっさと本題と行こうや』

アデライサにとっても、それは賛成だった。

サフィア
『で?あたしらがあんたらを手伝ったら、あんたらはあたしらに何をしてくれるんだい?』
144
心外な事を言うものだと、彼女は怪訝そうな表情を浮かべた。

アデライサ
『何を言っているの?
あなた達は、私達帝国軍の手助けをする事が条件で、ソリチュード港に停泊する事ができているのよ?』
145
サフィア
『それは帝国軍との取り決めだ。
あんたは東帝都社の人間で、軍とは違うだろう?』

どうやらこのサフィアという人物、見た目以上に切れ者の様だ。
アデライサは完全に痛い所を突かれた。
146
アデライサ
『私の事を随分と調べているようね?』

サフィア
『ソリチュードじゃ、今やあんたは有名人だもんなw』
147
有名人=不幸を招く女・・・
148
サフィア
『でも、気持ちも解らんでもないさ。
ウィンドヘルムでの出来事は、何もあんたの責任って訳じゃないし、あんたがソリチュードに来たからって、・・・え~っと・・・ヴィットリアだったっけ?
あの女が殺されたって訳じゃない。
裕福な連中は、噂がどうこうよりも、自分達に被害が及ばぬよう、隣が鳴けば自分も鳴かないと、仲間外れにされちまう。
それが嫌なだけさ』

アデライサ
『そこまで言うなら・・・』
149
サフィア
『おぉ~っと、それとこれとは話は別だ”将校さん”。
そうだろう?
あんたは、あたしらに、昔の同族を裏切り、命を掛けろと言っているんだよ。
当然、それなりの見返りがなきゃ、あたしらだって動くはず無いだろう?』

150
アデライサ
『望みは、なに?』

サフィアは急に真顔を見せる。

サフィア
『・・・あたしらも東帝都社の倉庫に入れてほしい』
151
アデライサは驚く。
あの倉庫に入れるの者は、東帝都社の社員だけに限られている。

アデライサ
『じょ、冗談じゃないわ!
海賊を東帝都社に加えろと言うの!?・・・あり得ない!!』
152
サフィア
『なんでだよっ!?』

サフィアはテーブルをグーで叩き、いきり立つ。

サフィア
『あたしらは元々、アンタたち東帝都社の品物を運んでいた商船の船乗りだったんだ!
ソルスセイムの黒檀を運んでいたのに、ヴィットリアのクソアマが、いきなり取引を中止しやがったせいで、あたしらは路頭に迷う結果になっちまった!』

ウップンを晴らすか如く、声を荒げた。
153
サフィア
『売り手を探すのに必死だったよ!何せあたしはこの船の船長だからね!!
部下を食わせなにゃならない!!だから”海賊”になったのさ!!
誰が好き好んで”賊”なんて名乗るもんかっ!!』

あまりにイキナリだったせいか、アデライサは圧倒され声を喉に詰まらせた。
154
サフィア
『あんたはっ!!ウィンドヘルムで倉庫番やってたんだろ!?
だったら、帳簿にうちの船の名前くらい書いてあったはずだ!
見てねーのかよ!?』
155
アデライサ
『・・・』

彼女は完全に言葉を失ってしまった。
156
サフィア
『チッ!これだから軍属ってのはよっ!!
上から目線で話せば、あたしらには何でも命令できると思ってやがるんだ!!』
157
トップの勝手な決断が、そこに商機を得たはずの下請け業者にまで影響を及ぼすなどという事は、封建社会においては珍しい話ではなかった。
とは言え、サフィアの言う通り、自分は何も用意せずに、土足で交渉相手の領地に足を踏み入れてしまった。
代わりに元海賊と呼ばれていた者が、ここまで自分の事を値踏みしていたとは、思いもよらなかった。
いずれにせよ、帝国というバックグラウンドを盾にして、自惚れた態度をとってしまった事に恥じ入るしかなかった。

サフィアは、少し間を空けてから口を開く。
158
サフィア
『で?どうするんだい将校さん?』

アデライサ
『・・・少し考えさせてほしいわ』

輸送船の到着まで、まだ時間がある。
アデライサは事を急がず、慎重に運ぼうと考えた。



159
ヴィットリア・ヴィキが亡くなってから、ソリチュードの東帝都社の代理責任者はアデライサに任されていた。
だが、事実上の社長代理となると、首長のエリシフを於いて他はいない。
なので、アデライサはブルーパレスに参上し、首長を含め重臣達と協議する事にした。
160
【海賊を東帝都社の一員として組み込む】

こんな事を容易に認めてくれるほど、お上は甘いものではない。
161
何より宮廷の者の方が、そんな話を耳にするだけで恐れおののき、悲鳴を上げる程である。
テュリウスの手紙の内容が、よく理解できた瞬間だった。
162
だがこの事について、一人だけアデライサに賛同してくれた人物がいた。
エリシフのもう一人の従士”エリクール”である。
163
エリクール
『エリシフ首長。
この問題は、東帝都社の威厳と尊厳の問題でもありますが、長年帝都との繋がりが深いブルーパレスの対面問題にもなってきます。
それだけに無視する事は、皇帝陛下にも面目が立たず、下手をすれば元老院にも注視されてしまう危険性があります』
164
エリシフ
『エリクール、私は無視する気などないわ。
ただ、夫のトリグが残してくれたこの城を、辱めるような真似だけはしたくないだけよ』

エリクール
『さようでございますか・・・』
165
すると執政のファルクが、エリクールに視線を移す。

ファルク
『何か良策でもあると?』
166
”きたな・・・”
エリクールは心中でほくそ笑んだ。
167
エリクール
『要は”海賊”を入れなければいいのです』
168
エリシフ
『言っている事の意味がわからないわ?』
169
エリクール
『東帝都社で働く者には、決まった服を支給し、これを彼らにも着せるのです』
170
ファルク
『なるほど・・・制服制度か・・・』

エリシフ
『でもそれでは”海賊”と分からなくなるだけで、彼らが行いを正す事には繋がらないわ』
171
エリクール
『彼らの行動に見張りを付ければいいのです。
罪を侵せば厳罰な処置を施し、減給処分、行動の制限などなど・・・この程度ならこちらでいくらでも操作は可能です』

それでもエリシフは、いい気分になれなかった。
エリクールには、彼女が迷っている事が手に取る様にわかった。
171-1
エリクール
『エリシフ首長。
嘗てテュリウス将軍が行った一掃作戦のおかげで、残った残党は少なくはなっています。
ですが生き残った者は、精鋭中の精鋭。
ソリチュードの衛兵や東帝都社の兵士だけでは、猛者揃いと思われる襲撃者達と、まとも戦う事など不可能に近いと思われます』

アデライサを含め、側近たち全員がエリクールの話に耳を傾ける。
172
エリシフ
『ですが、私の力では、帝国兵を動かす事はできません』

エリクール
『ならば選択肢は限られております。
彼らに手を貸してもらうしか、方法は無いかと・・・』
173
そこにファルクが続く。

ファルク
『私もエリクールの意見に賛成です。
”海賊”を東帝都社の一員として迎え入れる事には、遺憾ではありますが、
シロディールからの輸送船を守れなければ、ソリチュードの市場が止まってしまう危険性があります。
遠征軍に送る事ができなければ、テュリウス将軍はホワイトランを諦めねばなりません。
そしてそれらの不満と責任は、自然と宮廷に向けられてしまいます。
それは即ち、首長である”あなた”に向けられるという事です』
173-1
エリシフは一瞬背筋に悪寒が走った。
174
エリクール
『ファルク殿の仰る通りです。
ソリチュードの民は、勤勉で働き者は多いですが、噂好きでもあります。
宮廷で妙な噂が立てば、瞬く間に広がってしまい、それは帝都の失墜にも繋がりかねません。
そうなれば、元老院はあなたをこの城から排除し、別の者を立てる可能性もあります』
175
エリシフは、首長である以上まとめ役でもあった。
上級王だった夫の突然の死。
ウルフリックの反乱。
シロディールからの帝国軍の専横。
ただでさえ女の身であり、そして代替えの首長である。
176
引き籠りたい、もう何もかもを捨ててしまいたい、毎日そんな悩みに振り回され、毎朝自然と恐怖していた。
だがそれでも、このプレッシャーに必死に堪え続けていた。
自分を支持してくれる者、頼りにしてくれる者、夫の威信を損なわないように、市民を裏切らないように・・・
177
彼女は両手で顔を覆い隠し、前かがみになって声を潰す。
それを目にした重臣達が、心配そうに彼女を見守る。
178
束の間、彼女は意を決したかのように顔を上げた。



179
エリシフ
『わかりました。
至急、東帝都社の者に制服を用意させ、”海賊”の者達にも支給させてください。
エリクール、貴方におまかせします』

エリクール
『かしこまりました。
レディアント装具店を中心に至急用意させます』
180
エリシフ
『それと、しっかりと彼らを見張る様にっ!』

エリクール
『心得ております』
180-1
そしてアデライサには、サフィア達の協力を執り付かせ、必ず輸送船を守る様にと強く言い聞かせた。
181
エリクールの助けがあったおかげで、アデライサは一時安堵する。
しかし、彼女は全く気づくことが出来なかった。
”影を歩く者”の存在を・・・


SOS 第十五話EP1 後編に続く・・・




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[備考]

◎東帝都社とシャッターシールド社
共に起源は分かっていません。
社長のトールビョルンが、ブラッド・ホーカーのハルディンと繋がりがあるかどうかも不明です。
ですが、二社の間にはライバル関係は成立しているようです。
それを裏付ける要因として、シャッターシールド社の倉庫は木箱などが多く設置されているが、東帝都社の倉庫はほぼ空っぽです。
お互い切磋琢磨していると表現するより、トールビョルンがウィンドヘルムの輸送業を仕切っている為に、他社の入る余地が無いようみえるため、今回はこういう話を作ってみました。

またトールビョルンは”ノルド至上主義”だと書きましたが、彼の下で働いているスヴァリス・アセロンというダンマーの話から、
『トールビョルンは運送業で金を稼ぎたがっている。それを私が実現させるの・・・』というセリフを聞く事ができます。
差別主義者と言われているようですが、市場でもエルフのニルインとも話をする事があるので、一概に偏った考えを持っている人物でもないようです。

◎ジャフェット・フォリー島
ナディアは最初、氷山を掘って作られた拠点かと思っていたのですが、所々に土があったので”島”だとわかりました。
元々は誰もいなかった島に、ジャフェットという男が仲間を引き連れ入植し、ここで砦を築いて生活を始めたのが最初のようです。

この土地の古くからある呪いに悩まされながらも、なんとか地に足を着けようとしたのでしょうか?
男女の間引きなど、よくわからない行動をとっていたようです。
そのうち物資の輸送が止まってしまい、自給自足を余儀なくされるのですが、ここは辺り一面氷だらけなので作物が育つ環境とは思えません。
最終的には神頼みをしたようですが・・・
この事は、砦内で遺体で発見されるジャフェット本人の日記で、確認する事ができます。
どうやらまともな土地ではないようです。

因みにこの島は、地図ではハッキリと表示されません。
地域的には北東のウィンターホールドに属しているらしく、クエスト『東から昇る』の舞台となる島で、一回っきりのみしか行けない場所です。
コンソールで向かう事は可能です。

◎テュリウスの一掃作戦
ここはバニラには無い要素です。
テュリウスがスカイリムに着任して、3年の間いったい何をしていたのか?という事の一部として設定しました。
この時の”賊”は海賊だけではなく、山賊や野盗なども含まれています。
例え同じ帝国市民であったとしても、シロディールとスカイリムは別の国であり、また見た目も恐ろしい外国人が押し寄せてくるようなモノです。
ましてシロディールに比べればスカイリムは、文明の差も否めないかと思われます。
なので、そんな不安を少しでも軽減するために、”軍隊”がやれる一番手近な方法として立てた作戦です。
ある意味常套手段とも言えます。

◎海賊とは・・・
島嶼(とうしょ)や沿岸を根拠地として武装した船舶により海洋を横行し、武力を用いて航行中の船舶や沿岸の部落から収奪を行う組織の事。
(Wikipediaより)
とあるのですが、国などが金品などを代償に盗賊行為を取り締まる側に立つ場合もあるそうです。
なので、時には軍の代わりに国の為に行動を起こす組織もあったらしく、正規の軍隊(特に海軍)との境界が曖昧な所が多い。
また、交易などの商売を目的としている者が、交渉決裂や競争相手とのいざこざにより海賊と化す場合もある。
おそらく、海域などの関係上、亡命するために止む無く”賊”を名乗ったり、なんてのもあるのかもしれません。
いずれにせよ、賊は賊でも、特殊な部類に入る”ならず者”とでも言うのでしょうか?

今話においてテュリウスが彼らに撒いた餌、すなわち”外商”なのですが・・・
極端に説明すると、”ソリチュードにいてもいいけど、商売は自分達の船の中でやれよ”という事だと思ってください。
なので、ファルクが麻薬が横行するかもしれないと懸念しているのは、この事を言ってます。
ただテュリウスは、この辺の事を全部加味した上で、”やれ”と言ってるのです。

というのは、スカイリムで諸外国と最も交易が盛んなのは、皇族との繋がりが深く、東帝都社の拠点があるソリチュードだけだと思われます。
ホワイトランは内陸に位置しているため、諸外国よりも国内の貿易の中心地、という違いでしょうか。
ヴィットリアが皇族である以上、ソリチュードが閉鎖的であったとしても、諸外国との繋がりがあったおかげで、なんとかやってこれた・・・
が!このままだと、スカイリムはソリチュードばかり発展して、他の都市はドンドン衰退していく可能性を孕んでます。
となると、隙あらば帝国を貶めようとする他国の侵入を許してしまいかねない恐れが出てくる。
だから、もっと広い見方をして海賊でもいいから、人を入れて町を発展させましょう・・・とテュリウスは説いているという事です。

とまぁ非合理的な感じもしないでもないですが、なんとなくわかってもらえるとありがたいです(;´Д`)

◎デインティン・スロード号の船長は?
この船のバニラの実際の船長は【ヴォルフ】という人物らしいのですが、麻薬所持の疑いが掛かったらしく逮捕?されたようです。
その後の彼の足取りは掴めていません。なのでCKなどでも見る事ができない人物でした。
なので、新しく別のキャラクターとして【ヴァゴス】と勝手に名前を付けたキャラクターを作成ました。
彼はバニラでは【最初の仲間】というオークです。
CKで『captain』で検索すると、デインティン・スロード号のキャプテン?で出てきたので、代役として彼をこの船の船長にしました。

◎サフィア
ソリチュードの東帝都社倉庫前の港にいつも停泊している船の船長。
彼らは”海賊”です。
何故彼らがここにいるのかが、バニラでは描かれていなかったので、そこにオリジナリティを加えてみました。
ゲーム内での彼女は、闇の一党クエストによって暗殺対象になります。
なので、彼女自身の会話からも分かる通り、何度も狙われた経験がある人物です。

◎ソリチュードの東帝都社巨大倉庫
ここに出入りできるのは、会社関係者のみとなっています。
プレイヤーも、内戦クエストでどちら側になろうと関係ありません。
見つかれば犯罪者扱いされます。

◎軍属
軍人ではないが、軍隊に勤務する者の事。
今回はアデライサに投げた、サフィアの詰(なじ)り言葉に加えてみました。
アデライサは、帝国軍の将校ではありますが、彼女の所属はあくまで東帝都社となっているようです。
帝国軍と東帝都社は、スポンサーは一緒でも、会社に例えたら別個になると思われます。
なので彼女は、軍隊には所属していないとしました。

◎レディアント装具店
ソリチュードにある着衣専門のお店。
二人のハイエルフが経営しており、ブルーパレス御用達のお店でもある。





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リサ
『あっ!』




8





8-1





8-2
リサ
『や、やっべ~のぜ・・・』








Nadiaでございます。
大変お待たせいたしました。
【SOS第十五話EP1】本日公開いたしますっ!!

書く度に徐々に長くなっていたのですが、今回は今までで一番の最長ですΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
あまりに長いので前・中・後編と3部構成となっております。
SS総数も300枚以上、複数の新キャラ登場に、新しい物語。
嘗てないボリューミーさでお送りいたしますw


8-3

ヴィットリアの死によって頭を失ったスカイリムの東帝都社。
その穴埋めをするために、皇族専用の船に乗って彼らはやってきます。
しかし、彼らの乗って来た船は、ただの船ではありませんでした。

一方、シロディールからの輸送船を護衛するために、現在の東帝都社の責任者であるアデライサは、右往左往する事になります。
テュリウスの助言を受けた後、彼女が取った行動とは?

そしてこの輸送船を奪取する為に、ポエットがナディアに与えた策がついに始動します。
しかし、道中ナディアはとんでもない事に巻き込まれてしまいます。

スカイリム西方の乱が一段落付きましたが、今度は東側で何かが起きようとしています。
ホワイトランの戦いを中心に、様々な人々の運命が流転します。
輸送船を守るために、スカイリムの帝国軍はどう動くのか?
ナディア達率いる盗賊ギルドは、どんな作戦を立ててくるのか?

とまぁ、前置きはこんな感じにしておきましょう^^;
今年ようやく二回目の更新となります。
が!、更新頻度が極端に減ってしまい大変申し訳ございませんm(_ _;)m
それでは長くなりましたが、続きをお楽しみください^^ノ








10
ユリア
『こぉおぉぉのぉぉお~バカリサぁ~!!!』

リサ
『わるかったのぜぇ~><;』
11
ユリア
『悪かったで済む話じゃないわ!!あんた私達を殺すつもり!?』

リサ
『いや、そんなつもりはないのぜぇ~><;』
12
ユリア
『またトーリンまで壊してっ!!いったい何回目だと思っているのよっ!?』

リサ
『え・・・えーとぉ~・・・に、二回かな・・・(;^ω^)』
14
ユリア
『ふざけんなぁこらぁああ!!( ・`д・´)』

リサ
『イタタタタタタッ!!
その金属棒真面目に痛いのぜぇ~(:_;)』

15
ユリア
『うるさいっ!!アンタも一度スクラップなった方がいいのよっ!!』

リサ
『それは嫌なのぜぇ~(;´Д`)』




16
目の前の騒ぎに何事かと、アリッサは護衛兵を問い詰めた。

アリッサ
『さっきの揺れと何か関係があるの?』

護衛兵
『なんでもリサ殿が、機関室の前を歩いていた時、ユリア様のカラクリ玉が誤って足に当たったらしく、それが飛んで機械が壊れたとか・・・』

アリッサはため息を着く。
17
アリッサ
『・・・航行に支障は?』

護衛兵
『船体が傾いているので、恐らく進路が反れているのではないかと・・・
それ以外は私共には・・・よくわからなくて・・・』
18
すると伝声管から大きな声が鳴り響く。

???
『ユリア様!!エンジンが熱々でごわすぅ~!!
どげんしたらイイとですたいっ!?
おいどんにはわからんですたいっ!!
こっち来てくんちゃい!!』

方言丸出しの癖のある声に、皆の視線が自然に集まる。
19
ユリア
『応急処置したのに・・・排熱ファンの機能は戻ってないみたいね・・・』

ユリアは思考を巡らし、構造から答えを導き出す。
20
ユリア
『ロンッ!1と10、それと4と7のエンジンを、そして11も止めて航行を一旦中止よ!』

ロン
『窯炊きはどうするでごわすかっ!?』

ユリア
『続けてなさいっ!』

ロン
『了解でごわす!!』
21
彼女は足早に出口へ向かう

ユリア
『機関室に行くわ。アリッサも着いてきて』

アリッサ
『わかりました』
22
ユリア
『リサ!!あんたはここでジッとしてなさいっ!!余計な物触るんじゃないわよっ!!』

リサ
『ヘイヘイ・・・』23
すれ違いざまにアリッサがリサに視線を移すと、彼女は”了解”と目で相槌をうった。







24
シロディール朝廷にて・・・

アリッサは、玉座の階下から更に二歩下がった所で跪いた。

タイタス二世
『最近の娘の様子は?』

アリッサ
『至極お達者でございます』

皇帝は深いため息をつく。
25
タイタス二世
『相変わらず、ドゥーマーの機械に夢中なのか?』

アリッサ
『・・・』

彼女には答えようが無かった。
25-1
タイタス二世
『余は普段、公務で忙しい身だ。
ろくに娘の相手もできん。
たまたま部下の一人が拾って来たガラクタを渡したのは、余だ。
娘に口止めされているのはわかるが、せめて、親と共通な話題で、今どんな様子なのか知るくらいいいだろう?
お前を責める気はない』

ハッキリと、そしてゆっくりとした口調で彼は語った。
26
アリッサ
『・・・は、はい・・・』

アリッサは言葉に迷った。

タイタス二世
『で?』

タイタス二世は、彼女を急かすように問い詰める。
アリッサは咄嗟に思いついた事を話した。
27
アリッサ
『ユリア様は、トーリンを元に、新たなオートマトンを作ろうと考えておられるようです。
今はその事に心酔しておられるご様子で・・・』
28
タイタス二世
『商人達から、多量のガラクタを買い占めたという報告を受けている。あれはその為か?』

アリッサ
『何分シロディールには、ドゥーマーの遺跡が少ないので、遠方への行商を生業とする者達に、集めてもらっている次第です。
彼らにとっても、いい商売と思われているようなので・・・』
29
タイタス二世
『因果なモノだな。
余が望んだのは、花のように可憐で嫋(たお)やかな女性であった。
だがどうであろうか、蓋を開けたら、毎日油まみれのヤンチャ娘になってしまったわい』

彼にとっては、まさか自分の血筋から、あんな娘が生まれると考えてもいなかったらしい。
それは驚きではあっただろうが、それでも自慢げに語る姿は、内心娘を誇りに思っているようである。
30
アリッサ
『しかし、ユリア様の技術力の高さは、帝都で並ぶ者無しと評されております。
有名な鍛冶職人であっても、皇女様の技術力の高さには、目を見張るものがあるとか。
その道を進む者にとっては、目標とされるほど、市民の人望も厚いお方でございます』
31
タイタス二世
『確かにお前の言う通り、ユリアは自身で自分の能力を伸ばしたという事には変わりはない。
裕福さに事欠けて自堕落に陥るよりも、ずっと魅力的ではあるだろう。
だが羨望の的になる方向性がなぁ~・・・親の願望でしかないが、もっと女性的な魅力であって欲しかったものだ』
31-1
アリッサ
『お言葉ですが陛下、私も女の身ではありますので・・・
その私から見ても、ユリア様には女性としての魅力も、しっかりと備わっているかと思われます。
ただ、ご余興の際に、時には汚れされてしまう事もありますが、祭事や行事の際には勿論ですが、普段に置かれましても清潔さには随分と気を使っておられるかと・・・』

このやり取りは、アリッサにとってデジャブの繰り返しに近かった。
朝廷に参内する際には、皇帝は必ずユリアの事を彼女に聞いていたからである。
32
タイタス二世
『そうか・・・余の杞憂であってほしいものだわい・・・』

彼はアリッサに諭(さと)されると、弱い笑顔を見せ安心するかのように口を閉じた。。
だがしばしの沈黙が続いた後、その表情は徐々に険しくなり、そしてゆっくりと再び語り出した。
33
タイタス二世
『あれは正室の子ではない・・・妾に産ませた子供だ』

まるで自分にとって、”過ち”だとでも言わんばかりに視線を逸らす
この事はアリッサも知っていた。

タイタス二世
『妻はユリアを”忌み子(いみご)”だと言う』
34
タイタス二世
『生まれた時。
余はこの手で・・・この手の上にユリアを乗せ庭園を歩いた。
小さなカルミアが、きれいに色鮮やかに咲き誇っておってな。
この子もこの花のように、美しく可憐であって欲しいと願ったものだ』

皇帝は夢想するかのように、娘を抱いた手を眺める。
35
タイタス二世
『その時、6枚葉に割れたカルミアを見つけた』

アリッサは口を閉じ、話に耳を立てた。
36
タイタス二世
『庭師の話では、これは非常に稀であり、娘には”大きな希望”が宿っていると言われたのを・・・覚えている』

彼女は沈黙を続ける。
37
タイタス二世
『私は娘を愛しているのだ。ユリアをな』
38
アリッサ
『陛下・・・』

この時アリッサは、何故か胸の奥が掻き毟られる感覚を覚えた。
39
タイタス二世
『ユリアは継承権を認めてもらえなかった。同じ血を引く娘であっても、あの子には将来が無い・・・』

例え皇族であっても、継承権が無い以上、いずれは娘を手放さなければいけない。
彼は吐き捨てるように語った。
40
アリッサ
『心中、お察しいたします・・・』

だがアリッサには、正直よくわからなかった。
なのでこの場合は、こう返せば良い事を知っていた。
41
タイタス二世
『アリッサよ』

アリッサ
『はっ!』

彼女は下げた頭を、さらに深く下げた。
42
タイタス二世
『お前の事だ、きっともう耳に入っているのだろう』

彼は深刻な表情を見せる。
彼女には、皇帝が何を言わんとしているのか、見当がついていた。
43
タイタス二世
『ヴィットリアが死んだ・・・彼女は暗殺されたのだ』

アリッサ
『お悔やみ申し上げます』

アリッサは眉一つ動かさなかった。

タイタス二世
『元老院とも話し合い、先ほど急遽決まった。
後釜としてユリアを据え置くとな』

アリッサは下を向き続け、次の言葉を待った。

44
タイタス二世
『アリッサよ、面を上げい』

ゆっくりと顔を上げ、視線を皇帝の目に向けた。
45
彼の眼は、辛辣なほど細くなっている。

タイタス二世
『おぬしに命ずる。
ユリアを連れ、スカイリムのソリチュードへ向かい、東帝都社の運営を任せる。
そちには、業務に支障を来さぬよう、しっかり彼女をサポート及び護衛をしてもらいたい』
46
アリッサ
『ハッ!お任せくださいませ』

タイタス二世にとっては、まだ成人にも満たない愛娘を自分の傍から離すなど、その身を引き裂かれるような思いだった。
だが選択肢は無い。
アリッサにも、それは理解できた。
47
タイタス二世
『くれぐれも・・・娘を頼んだぞ・・・』






48
ユリア
『現在位置は?』
49
アリッサ
『ホワイトラン周辺。おそらくこの山は・・・”世界の喉”の近くかと・・・』
50
ユリアは操作パネルの前に立ち、傾いていた船が元に戻った事を確認した。

ユリア
『さてと・・・ここからが難解ね』
51
操作盤を弄り、およそ5分前まで異常だった時の記録を出す。

ユリア
『船体が左に傾いてるわ。しかも方向も左に向かっている。縦軸が前に傾いてるって事は・・・』

アリッサ
『前方のエンジンの何れかが機能してませんね』
52
ユリア
『あちゃ~・・・これって10番のエンジンがおかしくなったのかも・・・』

アリッサ
『わかるんですか?』

ユリア
『いつも同じエンジンがおかしくなるのよ。もう癖みたいになってるから・・・』

54
ユリア
『10番のレバーを上げてみて!』

スターターパネルを担当しているオークが、ユリアの命令に通りに確認する。

オーク
『ユリアざまぁ~!ダメです!反応がありませ~ん!』

オーク特有の雲掛かった声が帰って来た。
55
ユリア
『やっぱり・・・あのエンジン一番新しいから、まだ聞き分けを聞いてくれないみたいねぇ』

彼女は落胆する。

ユリア
『さて、どうしようかしらねぇ~?』
56
アリッサ
『10番のエンジンが故障という事であれば、面舵がほぼ皆無ですね』
57
ユリア
『そう、だから前進と取り舵だけでソリチュードを目指す事になるわ』

アリッサ
『よろしいですか?』
58
アリッサは何かを思いついたかのように、近くにあった羽ペンで地図に直接、図を描き始めた。
58-1
点と線を結び、いくつかの四角を描く、その後頂点を結ぶように弧を描いた。
最終的には、渦を巻いた線が、所々重なり、奇妙な図柄が浮かび上がる。
59
ユリア
『なるほどぉ~フィボナッチね!』
60
アリッサ
『取り舵しかできないという事なら、内側のなだらかな弧に沿って航行すれば、距離は伸びますが、支障が少ない状態でソリチュードに向かう事が可能かと・・・』

ユリア
『ふむふむ』
61
アリッサ
『問題は最初の突入箇所と、ソリチュード港に着水する際、微妙な調整が再度必要という所でしょうか』

ユリア
『世界の喉の脇を通る訳だから・・・ハイフロスガーの付近って・・・逆風が吹き荒れてるんだったっけ?』

アリッサ
『聞いた話では、その風が一部で壁を作っているとか・・・』

ユリア
『となると横風が強いかもしれないから、その計算も必要ね』
62
アリッサ
『ユリア様の見識には恐れ入ります』

アリッサは頭を下げた。

ユリア
『何言ってるのよ!咄嗟にフィボナッチを思いつくなんて、あなたぐらいなモノよ^^』
63
アリッサ
『恐縮でございます』

ユリア
『あなたには悪いと思うけど、ホントに対照的な姉妹よねw』
64





65
だが同時に問題もあった。

ロナルド
『すがしぃ~この航路を辿るどぉ~、ばってん反乱軍の首領がおる、ウィンドヘルムを迂回するでごわすよぉ~』

ユリア
『ちょっとくらい(゚ε゚)キニシナイのっ!!』
66
ユリア
『それより!何か着なさいよねっ!!』

ロナルド
『いやぁ~汗かき過ぎたでごわすよぉ~ガハハハハッ!!』

ユリア
『ロン・・・それ、笑い事じゃないからねぇ~(-_-)』
67
ここまで語れば、察しの良い方ならお分かりいただけるだろう。
彼らが乗っている船とは、空飛ぶ船、【飛空艇】である。
68
タイタス・ミード二世の第四子であるユリアは、父親からもらったドゥーマーのガラクタを使い、トーリンと名付けたドワーフ・スフィアを再生させる。
この小さな出来事がきっかけとなり、その延長から、およそ3年という年月をかけてこの船を設計、そして造船にまで関わった。
この時、彼女はわずか13歳。
まさに帝国が誇る【天才児】【異端児】である。
試作品ではあったモノの、まさか自分の子供がこんな事をやってのけるとは、皇帝も思いもよらなかったのだ。
69
その後、彼女は何度も試作を繰り返し、再び3年の時を費やし、ほぼ完成にこじつける事ができた。
今回の航行は、ユリアにとっても、彼女の下で働く者たちに取っても、これほどの長い距離を飛ばしたのは初めてであり、そしてこれは処女航空でもあった。
70
船の名は【飛空艇マルキア号】
”マルキア”とは、若くしてこの世を去ったユリアの実母の名前である。





71
程なくして伝声管から声が響く。
船の甲板にて外の様子を伺っていた、監視兵からの声だった。

監視兵
『ユ、ユリアさまぁ~!たっ、大変ですっ!!』

それはかなりの焦り声だった。
72
ユリア
『どうしたのっ!?』
73
監視兵
『ドラ・・・ゴゴゴゴゴ~』

声の背景からうねりの様な轟音が混じり、よく聞き取れない。
74
ユリア
『何!?なんなの!?』
75
監視兵
『ドラゴンですっ!!ドラゴンが・・・あぁああああっ!』

そのまま聞こえなくなってしまった。

機関室の護衛兵達の顔が青くなる。
皆一様に唾を飲み込んだ。
76
だがユリアは焦らなかった。
彼女は別の伝声管を使い、声を跳ね上げる。

ユリア
『リサッ!!仕事の時間よっ!!』
77
指令室にて言いつけを守っていたリサが、部屋に響いた声に気が付く。

ユリア
『甲板に出て、ドラゴンを蹴散らしてきなさいっ!!』
78
リサ
『へへっ、あぃよぉ~姫さん~』
79
リサ
『任せるのぜぇ~!!』

ユリア
『船を壊すんじゃないわよっ!!』


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SOS 第十五話EP1 中編に続く・・・


[備考]

◎Julia Mede(ユリア・ミード)について・・・
彼女は、SOSにおける完全オリジナルキャラクターです。

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バニラのタイタス・ミード二世には、三人の子供がいるらしく、【Aurelian】【Carinus】【Valerian】と、どうやら何れも男性のようです。
ユリアは、彼の晩年に授かった子であり、そして”正室ではない妾に産ませた”という設定になっています。
将校が拾って来たドゥーマーのガラクタを、タイタス二世が彼女に玩具代わりに与えたのがきっかけとなり、機械好きな工業系女子になったというエピソードにしました。

彼女の名前は、実在したローマ皇帝の実の娘から取りました。
父親のタイタスとは【Titus】の英語表記であり、ラテン語では”ティトゥス”と読むそうです。
第十代ローマ皇帝のティトゥス・フラウィウス・ウェスパシアヌス【Titus Flavius Vespasianus】が元となっており、
彼の娘である”フラウィア・ユリア・ティティ【Flavia Julia Titi】から取りました。
そしてその母親の名前が”マルキア・フルニッラ【Marcia Furnilla】であり、マルキアはユリアの実の母であり、皇帝の二番目の妻だったそうです。

因みにドワーフ・スフィアの”トーリン”は、有名な『ホビットの冒険』に登場するドワーフの長、”トーリン・オーケンシールド【Thorin Oakenshield】”から取ってます。

◎ロン
ロナルド・マウリシオ・ジェラード【Ronald.M.Gerard】
ナディアが自作した8人目のフォロワーさんです。
初期の段階では、ベルセルクに登場する聖鉄鎖騎士団副団長の『アザン』をイメージした人物です。
生真面目な性格で、嘗てはそれなりに名の通った人物であり、経験豊富な補佐役。
という感じの人物が作りたかったのですが・・・
何故か博多弁を話す、筋骨隆々な髭の厚い、胸板も厚いオヤジができちゃいましたw
彼の場合は、スケルトンを弄って上半身マッチョにしてあります。
本当は腹ボテオヤジを考えていたのですが・・・色々と問題がありまして(;´Д`)アフゥ

彼はユリアにとって最も古い付き合いのある護衛役を設定しました。
皇族護衛のペニトゥスオクラトスに所属している、ユリアの護衛を専門とする将校です。

因みに彼の名前は、ナディアの好きな映画監督の”ロン・ハワード”からロナルドを、
たまたま見ていた映画から”ジェラルド・バトラー”(彼のジェラルドはジェラードが原音に近いそうです)を使いました。
そしてミドルネームの”M”ですが、これは”マウリシオ”としています。

ミドルネームは、自分が尊敬する人物の名前から貰う事もあるそうで、
C
SOSでは第十一話EP2に登場した”マウリシオ”を意識させています。
マウリシオは、ウェストリーチにて起きた”リーチ事変”の際、ロザリーとナディアをハイロックから脱出させた人物として登場させました。
ロンは過去に彼となんらかの繋がりがあり、彼を尊敬しているという事から名前を頂いています。

注意:一応博多弁翻訳などを使って表記はしているのですが、誤表記があるかもしれません。間違っていたら大変申し訳ございませんm(_ _;)m

◎取り舵・面舵
面舵(おもかじ)とは、船舶の航行において、進行方向右に舵を転ずること。
取舵(とりかじ)とは、船舶の航行において、進行方向左に舵を転ずること。

ナディアは航海士ではないので、あまり詳しい事はわかりませんが、単純に右折左折と考えました。

◎フィボナッチ
イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチにちなんで名付けられた数の事。
なのでフィボナッチ自身は、スカイリムには存在していませんw
フィボナッチ数は、自然界に存在する数値らしく、花の花弁の数や、ひまわりの螺旋状に並んだ種の数だとかが一致するそうです。
その他、現代においても株だとかFXにも応用されているようで、自然的な統計とでも言えるようです。

今回はアリッサが、船を安全な航路に戻す為の方法として、フィボナッチを使ってみました。
実際の飛行機は、空を飛びながら、横風だとか、揚力だとか色々と複雑な要素と絡み合いながら、姿勢を保っているのだと思われます。
それらを加味した上での、より安全な方法という事で、この螺旋は使えるんじゃないかな?と作者の勝手な想像ですw
なのでそういう点でのツッコミはご了承くださいm(_ _;)m

因みに”ハイフロスガー付近の逆風”とは、世界の喉の頂上にいるパーサーナックスに会いに行くために体得する、『晴天の空』というシャウトを使う場所です。

◎アンヴィル(シロディール)→ソリチュード(スカイリム)
TESシリーズでは飛空艇は登場してません。
浮島のような物は存在しているようですが・・・

そもそもシロディールからスカイリムまで”海路”でどのくらいの日数がかかるのか?
作者も前々から考えていたのですが、これについてはスカイリムの【ダイナス・ヴァレンの日記】で確認する事ができます。
これによると、第四紀201年暁星の月22日にアイスランナーに乗り、第四紀201年薄明の月2日に”船長からソリチュードまで残り3週間と言われた”と書かれています。
暁星の月は31日まであり、薄明の月は28日まであります。
22日~31日=10日
翌月の2日から3週間なので、7×3=21と一日(ついたち)をプラスして22日
総数32日間。
単純に計算して最低1ヵ月という事になります。

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どのくらいの距離なのかは、正確には計り兼ねますが、上図のように赤い線が最短距離かと思われるので、この航路だとおよそ1ヵ月は掛かると考えられます。
因みにアイスランナー号は、プラウティスが乗って来た輸送船と同型の船です。

ユリアが開発した飛行船ですが、マルキア号は空を航行出来るので、上図緑の線のように、山を突っ切っていく事が可能となります。
明らかに飛行船の方が距離が短く、機動力も海を航行するよりも遥かに速いと考えられるので、今の所1日~2日でソリチュードに向かう事が可能という設定にしてます。
またこの出発点も、一応シロディールのインペリアルシティを設定しています。
サンダーバードみたいなのができたらいいですねぇw(今後色々と変わるかもしれませんが・・・)

◎飛空艇での事故詳細
トーリンが排煙ファンに絡まってしまったために、ファンが損傷してしまい、エンジンの排熱ができなくなっていまう。
このままだと、エンジンが高温になってしまい、やがて他のエンジンまで巻き込んで船が墜落していまう。
止む終えず、排熱が出来ていないエンジンを一旦ストップする事に。
しかし、たった一基のエンジンが停止してしまったために、今度はバランスがうまく取れなくなってしまう。
このままでは船の姿勢が安定しないので、壊れた側の姿勢補正エンジンを全て止める事に。
これで『前進』と『取り舵』はできても、『面舵』が出来なくなってしまった。
そこでアリッサはフィボナッチを使って、グルグルと周り、ソリチュード港に着水する案を提案する。


[使用MOD]

Risa-Follower・・・言わずもがなの火野さんが作成された、リサさんフォロワーです^^

Dwemer Skyship fully flyable・・・ドゥーマーの飛空艇(外観をSOS用に改変しています)

Snow Elf Palace・・・スノーエルフをテーマにした宮殿MOD(SOSではシロディールの朝廷という事で使わせてもらいました)

Sgt Mauricio - Follower and Father・・・老軍人マウリシオ軍曹フォロワー




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