Nadia's Skyrim

  -スカイリムRP妄想日記-
【スカイリム独立戦争編】

2015年11月

スカイ・ヘイヴン聖堂にて...
1
エズバーン 
『たった一週間とはな...』

デルフィン
『何も無いよりましよ』

エズバーン
『既に半日以上が経過しているという訳か...』
1-2
デルフィン
『いいえ、昨日からだから、一日と半日が過ぎているわ』

エズバーンは、テーブルの上の地図に向かって大きくため息を着いた。

エズバーン
『そうか、ならば急いで見つけないとな...』


2
エズバーン
『さっそくだがカズ殿。
ウェイレストではこの、【亡命者】の...鏡文字についてどう解釈していた?』

カズ
『私もその事に初めて気付いたのですが、ウェイレストで目にした【亡命者】は、鏡文字を使っていません。
全ての文章が通常の書き方で綴られています』
3
デルフィン
『それってどういう事?あなたが読んだ【亡命者】が原本のはずでしょ?』

カズ
『そう、言われても...』

私は眉を傾げた。
4
エズバーン
『いや、そうとは言い切れまい。
グラムは尖った王冠を持ってハイロックへ行っただけで、その後の足取りは掴めていない。
領主のメロサは子孫らしいが、彼が残したとされる【亡命者】には、事件の大まかな内容が書かれているだけで、後の事は別人が書き残したのだろうからな』
5
カズ
『ウェイレストの【亡命者】は、グラムの後継者と目される人物が翻訳をし、読み易いようにしたのかもしれませんね』

エズバーン
『しかし鏡文字を使うというのは、単に読み難くしたという事だけではあるまい。
別な意味の可能性もあるかもしれん...』

怪しいと思われる点に拘るのは同意できるのだが...
6
カズ
『使う理由はいくつかあります。
本の増刷をし易くするという事、反転筆記を常用しているという事、そして確か”逆語症”という特殊な病を患った者が、こういう書き方をすると聞いた事があります』
7
デルフィン
『グラムはレジスタンスだったのよ。
なのに自分の手記を増刷するなんて考え難いわ。
反転筆記なんて、なんだか眉唾物ね...』
8
エズバーン
『逆語症はブラックマーシュに住む虫が原因らしい。
ただでさえ失敗が多かった作戦だというのだから、グラムがアルゴ二アンの土地に足を踏み入れたとは考え難いだろう』

謎が謎を呼んでいるらしく、余計訳が分からなくなってしまっている。
私はここで、問題を別方向から見てみる事にした。
9
カズ
『デルフィン殿。
ディバイドで貴方は、王冠の眠る場所に見当をつけていると言っておられた...それはいったいどこなのだ?』


10
[吹雪を吐き出す青き竜を制し、
ここに凍える冬を往くは、
尖った王冠を頂きし上級王なり]

エズバーンの話によれば、元々は子供達の童謡に使われた文章だったらしい。
当時の上級王を英雄らしく語らしめるには、子供を活用する方が浸透しやすいと、お上が推奨したのが切っ掛けだと思われる。
だがそれにしては短すぎるとも考えられるので、続きの言葉が存在していたのではないだろうか?...と推測していたと言う訳だ。
11
ボルガス王以降、およそ50年に渡る継承戦争へと移行し、隻眼のオラフが上級王となる。
だがその間に、記録や書物も焼失してしまい、人々の記憶だけに残されるようになっていった。
もしかするとこの一文は、幼い頃の最も印象に残った言葉だったのかもしれない。

さて、この短い文章が何故場所を示しているのかという点だが...
12
スカイリムで現存するノルドの最も古い都市となると、ウィンドヘルムを置いて他にはない。
ここは第一紀以前のメレシック(神話時代)の後期に、イスグラモルによって建てられ、スカイリム王国を建国した際の最初の首都である。
歴史が正しければ、おそらくイスグラモル最後の血筋とされる、ボルガス王までの間、首都であり続けた街だ。

なので、詩歌から”尖った王冠”の行方を読み解こうとするならば、ここが起点となる事は大方予想がつく。
13
ところで、ウィンドヘルムを内包する地域をイーストマーチと呼ぶのだが、ここと隣接する地域をペイルと呼ぶ。
このペイルとは、元々”蒼白””青白い”といった意味があるらしい。
13-2
これはヨルグリム湖に浮かぶ”氷の塊”を表現したモノなのだという。
14
このヨルグリム湖は、ウィンドヘルム港から内陸に延びるホワイト川に繋がっている。
詩歌の一つである”青き竜”とは、おそらくこの川の事を指し、湖が竜の頭を現している。
15
そしてウィンドヘルムは、スカイリム一の豪雪地帯であり、ここから吹く風は海から陸へと吹いている。
ウィンドヘルム港を最初とすると、そこから西に向かって常に風が吹いている。
16
最初の”吹雪を吐き出す”とはこの恒常風(こうじょうふう)の事を指し、”ここに凍える冬を往くは”とは、ウィンドヘルムから川沿いに西に進めという意味であり、
そして最後の”尖った王冠を頂きし上級王なり”とは、ボルガス王の事を指している。

つまりこの解釈からすると、その湖の頭から西に風が吹いている付近の”古いノルドの遺跡”こそが、”尖った王冠”の眠る場所という訳である。

17
デルフィン
『コルバンヤンド遺跡よ』
18
エズバーン
『コルバンヤンドは名前こそ残っていたが、実際はどこにあるのかはわかっていなかった。
というのもここ最近まで、完全に雪と氷で埋もれていたのだ』

カズ
『何故分かったのです?』
19
エズバーン
『う~ん、詳しい内容は教えられていない。
近くに住んでいた農夫が、穴に落ちた事が始まりらしいが...』
20
デルフィン
『この依頼は元々、ウルフリックから直接受けたのよ』
21
どうやらディバイドへの援軍要請だけではなく、帝国に追いやられた”ブレイズ”の再興にも手を貸すと言った所か...
大義の方向性は一緒だ。
ウルフリックにとってもブレイズが味方に加われば、これほど頼もしい連中はいないだろう。

だがこの事は、今はさほど重要ではない。

22
そして時代は進み、およそ3000年後の第二紀に、アカヴィリ軍がモロウィンドウからタムリエルに侵攻。
この頃にツァエシのレジスタンス達が、アカヴィリの人間種を守る為にハイロックへと亡命。
その時、尖った王冠も盗み出していった。
23
この頃の尖った王冠とボルガス王は、どこに埋葬されていたのか?
それは記録が消失してしまった為に不明である。
24
なので如何様にも解釈は可能なのだが、おそらくこの二つは、一緒に埋葬されていなかったのではないだろうか?
だから王冠を手に入れる事ができた。
と考える方が自然だと思われる。
25
ではどこから手に入れたのか?
この事についても、グラム・オーカーは記録を残していない。
当時レジスタンスだった彼は、これを残す事は今後不都合になり得ると考えたのだろう。
26
そしてもう一つ、この王冠は再びスカイリムへと返還されている。
これもいつ頃の事なのか記録が残っていない。
それはおそらく、この王冠を被ったハイロックの上級王が、相次ぐ不審死を起こした事が起因していると思われる。
返還された後、当時のノルドの上級王はこれを使う事を恐れ、密かに封印の儀式を行い何処かに隠したのだ。
27
ただ一つ、グラム・オーカーの後継者と思われる人物が残した”詩歌”だけを残して...

[吹雪を吐き出す青き竜を従えるは、
白銀の静寂(しじま)を遡りし風なり]
  [ここに凍える冬を往くは、
              大樹に抱かれし十の角なり]
     [銀の夜を舞う竜を手にする者は、
               尖った王冠を頂きし上級王なり]
28
先の詩歌にそれぞれ並ぶようにして、新たなフレーズが加えられている。(SOS第二話)
恐らく後になって付け加えた訳だが、あたかも最初からこうであったかのように違和感を感じさせない所は称賛に値するだろう。
最も私にとっては、これが最初に見知った一文なのだから、なおさらなのだが...
29
カズ
『とりあえず鏡文字の事は忘れましょう。
今は兎に角、新たに加わった内容を読み解く事が優先かと...』

だがエズバーンは、私に訝し気(いぶかしげ)な視線を送って来た。
30
エズバーン
『お前さんには、わからんのか?』

唐突に聞かれたせいで、一瞬呆気にとられた。

カズ
『私には全く分かりません。
最初に読んで覚えた文章だけに、寧ろ無い方が不自然に聞こえるのですから』
31

エズバーン
『そういう意味じゃない』

カズ
『え?』

私は老体の質問にどう答えたらいいのか詰まった。
32
エズバーン
『場所が分かったとして、次に必要なモノは何だ?』

これはいったい何の試験だろうか?
だが場所と来れば残りは、入口を示す扉しかない。
33
カズ
...鍵?
34
エズバーン
『その通りだ。
お前さんが付け加えた文は、鍵の在りかを表している』

カズ
『...どうしてそうだとわかるんです?』
35
デルフィン
『最後の部分の”銀の夜を舞う竜を手にする者”の事よ』

カズ
『???』

40
スカイリムに点在するノルドの遺跡の殆どは、鍵のかかった石製の扉が設置されているらしい。
その扉は特別な仕掛けがあるため、暗号となる絵柄が刻印された鍵が必要になる。
仮に間違ったやり方でこの扉を開けた場合、様々な罠が設置されている為に、生きて帰ってこれる保証は無い。
またこの扉を開けるための鍵は、遺跡内で採掘される鉱石によって作られている事が多く、また形も嘗ての竜教団にちなんで”竜の爪”の形をしているらしい。
41
タケオ
『ノルドは昔から”黒檀”の事を”夜に光る銀”と呼びます』

カズ
『なるほど...じゃぁその鍵は、”黒檀の爪”という訳か』
42
という事は...
[白銀の静寂(しじま)を遡りし風なり][大樹に抱かれし十の角なり]
残ったこの二つの文が、爪の在りか示している訳だ。

面白い...実に面白い。

43
エズバーン
『まてよ...』

老体はそう言い残すと、イソイソと聖堂の奥へ歩いて行ってしまった。
その後を追うように、タケオが着いていく。
44
話題の中心人物が離れてしまった為か、急に時間が止まってしまった錯覚に陥る。
しかし私は、ある一つの疑問がどうしてもぬぐいきれなかった。
45
カズ
『どちらか一冊は、おそらく原本だろう。
単純に考えて、反転筆記で書かれている方がそれにあたると思われる。
だがわからないのは、何故翻訳のような事をし、それぞれが別々の場所に存在していたのかという事だ』

デルフィンは私に視線を合わせると、真顔で口を開いた。

デルフィン
『跡を継いだ者がいるからって事でしょ?』
46
カズ
『だが王冠は呪われていたはずだ。
なのにどうしてその後継者は、その在りかを示すような文を残す必要があった?』

デルフィンは深くため息を着く。
47
デルフィン
『...ハッキリ言って、【尖った王冠】に関しての謎を追い詰めていくと、おかしな事だらけよ。
ウルフリックから依頼があった当初は、雲を掴むような話だったわ』
48
彼女の話によると、ある日突然ウィンドヘルムの宮殿に呼び出され、秘密裏に【尖った王冠】の捜索を依頼されたらしい。
ウルフリックは、近くの農夫が穴に落ちたという事と、その穴が昔コルバンヤンドだった可能性があると示唆しただけで、あとは任せると投げやりな形だった。
だが私が思っていた通り、その後のブレイズとの協定及び捜索への全面的な支援を約束する事で、彼らは動くことになる。
49
デルフィン
『後になって分かった事だけど、農夫が落ちたなんて話は、最初から無かったのよ。
何があったのかまでは問い詰めなかったけど、おそらく彼等は彼等で何かを知っているようだった。
でもスカイリムは内戦の最中だったから、話したくない事や隠したい事は山ほどあるだろうし、私達も自分を守る事で精いっぱいだった。
この本(亡命者)を聖堂で見つける事ができたのは、本当に偶然だったのよ』
50
ここまで到達するのに丸一年費やしたらしい。
長い間続いて来た組織の最後の末路を目にしているような気もするが、彼らも生き残るために必死だった事が伝わってきた。
51
デルフィン
『今の私達に取っては、グラムの後継者が何を考えていたのかなんて関係ないわ。
見つけて欲しいって言うなら、見つけてあげるまでよ』
52
デルフィンの答えも、最もだと思えた。
だが私の頭の中では、ディバイドでの擦り付けの出来事が過る。
どうやらここでも、把握しきれない事があるようだ。
53
私の視線は、自然と二人の護衛に向いていた。

54
そうこうしていたらタケオが一人戻ってきた。

タケオ
『皆さん、着いてきてください』

彼は足早に戻るなり我々を先導した。
55
向かった先は聖堂の入口。
エズバーンはそこに一人立っていた。
彼は持っていた本を手の上に広げて語り出す。

エズバーン
『この本によると、この聖堂には昔大きな霊木があったらしい』

カズ
『霊木?』

エズバーン
『うむ、当時の記録によるとその木は...【ギルダーグリーン】だったそうだ』
56
カズ
『ギルダーグリーンというと、古代の植物と言われている?』

エズバーン
『女神キナレスに祝福された地エルダーグリームに成る樹で、その手の信者にとっては信仰の対象とされる樹木だ』
57
エズバーン
『だが...暫くしてから切り倒されたと書かれている』

デルフィン
『オカシイわね?
ギルダーグリーンは、普通の道具じゃ傷をつける事が出来ないはずよ?』
58
エズバーン
『この聖堂を作った者の記録によると、ギルダーグリーンが存在していた事が、ここをブレイズの聖堂にする切っ掛けになったらしい。
だが完成して間もなく、その樹木がギルダーグリーンじゃない事が分かった。
それと似通った木で、カンティクルというのがあり、それだったと言うのだ』
59
タケオ
『カンティクルの木といえば、確か【聖蚕(せいさん)の僧】の...星霜の書が読めるようになるという...』

エズバーン
『その通りだ。だが、その事実がわかる前に切り倒してしまったのだ』
60
カズ
『その木は、もしかして大きかったのですか?』
60-2
エズバーン
『空を覆い隠すほどの勢いだったとか...』

60-3
カズ
『では十の角とは?』

エズバーン
『それが全くわからんのだ...』
61
タケオ
『カンティクルの木の根の事ではないでしょうか?』

エズバーン
『木の根が地面から出てくるというのか?』

タケオ
『この木は、風穴のある湿った洞窟内などを好む習性があるらしいです。
なんでも生命力が非常に強く、大気中からも養分を吸い取るとか...』
62
この若者は妙な事に詳しいものだと、率直に思えた。
だが私も昔、高山に住む者から話を聞いたことがある。
62-1
トマトは水分を得るために大気中の水滴を葉に集め、養分を得るために飛んできた虫さえ食べるのだとか...
植物の生命力は、想像を超える力を持っている事が多々ある。
そういう面から考えれば、タケオの言う事も解る気がした。
63
だがここでデルフィンがエズバーンの元に歩み寄ると、なにやらコソコソと話し始めた。
こういう場面は、正直あまりいい気がしない。
もっともそれは、私だけでは無いと思うのだが...

二人は束の間何かを相談した後、私に近づいて来て話かけた。
64
デルフィン
『カズ...あなたが読んだ【亡命者】には、他に何か書かれていなかった?』

ディバイドを出てから、ここスカイ・ヘイヴン聖堂に到着する間に、グラム・オーカーの著書である【亡命者】に付け加えられたモノは他にないか?
道中思い出すよう、しつこくデルフィンにせがまれていた事を思い出す。
65
抜け落ちていた詩歌を思い出しただけでも、普通はスゴイと評価するのだろうが、彼らはそれ以上を私に求めてくる。
人間の記憶力というのは、通常は一日の内3/4は忘れてしまうんだそうだ。
それでも瞬間的に目にしたモノは、細部までは思い出せなくても、その輪郭や構造などをボンヤリとでもインプットされているらしい...
66
カズ
『う~ん...たしか、絵が描いてあったと思う』

私は思い出すように口にする。

エズバーン
『ふむふむ』

カズ
『かお...顔だ...顔が描いてあった』

デルフィン
『顔って...それだけ?』

額にしわ寄せ真剣に思い出そうするが、なかなか言葉にならない。
67
エズバーン
『どんな顔だった?笑っていたのか?怒っていたのか?しかめっ面か?それとも...』

カズ
『普通だと思うが....』

デルフィン
『髪の色とか、肌の色とかは?目は?』
68
カズ
『白黒だ。色は無い...それに...』

デルフィン
『...それに?』

彼女は興味深そうに私の目を除きこむ。
69
カズ
『髪の毛は無かったと思う...難しそうな表情にも見えるし、角度によっては笑っている?ようにも見えた』

69-2
デルフィン
『...』

デルフィンは口を紡ぐと、エズバーンの方に視線を向ける。
69-3
すると彼は、私に着いて来いと手で合図する。
そして先ほど降りてきた階段の登り口で足を止め、おもむろに天井を指さした。
70
エズバーン
『あれか?』

その言葉につられるように視線を移す。
71
カズ
『これだ...これですよ』

目に入った途端に発していた。
72
今まで全く気が付かなかったが、巨大な石製の顔が天井に重なる様に終われている。
こんな技術は初めて目にする。
まるでドゥーマーの技術を見ているかのような、そんな錯覚さえ覚えた。
73
松明の明かりを向けると、その異様さが余計露になる。
一枚岩から作られた見事な彫刻だ。
まるでそれを見ている我々一人一人を、覗き返しているかのようにも見える。
角度を変えてみると、それは睨んでいたり、あるいは笑っていたり、または悲しんでいるようにも見える。
74
デルフィン
『やっぱり...となると...』

彼女は何かを言いかけた。
75
エズバーン
『【白銀の静寂を遡りし風なり】とは、恐らく【血の印】の事だ』

カズ
『血の印?』

初めて耳する言葉に、私は眉を潜めた。
76
すると彼は、入口の先にある円形の遺跡の前で跪く。

エズバーン
『これは”血の印”と言う鍵穴だ。
鍵穴はアルドゥインの壁が完成した当時、除幕式が行われ、ドラゴンボーンであるレマン二世の血を捧げる事で完成したという』

カズ
『それって...どういう...』
77
彼は天井の顔を見上げながら答える。

エズバーン
『恐らくだが、我々が探している”黒檀の爪”は、あの顔の裏にある』

カズ
『う、裏...?』
79
デルフィン
『つまり、この扉を開け閉めできるようにしないといけないって事よ』
80
彼らが言うには、前回この扉を開けた時、竜巻のような白い光が上空へと遡っていくのを見たらしい。
これはカンティクルの木に群がってくる聖蚕の力によるものらしく、その小さな蚕達の光が、白い雪が昇天するかのように消えていくんだそうだ。
81
エズバーン
『ブレイズの聖堂はタムリエル中に存在しているが、【血の印】が設置されている場所は限られている。
カンティクルの木があったからこそ出来た業なのかもしれないな...』

カズ
『しかし、そう言う事なら...』
82
デルフィン
『そう、ドラゴンボーンが必要ってこと...』

意外な事実が判明した。
83
椿
『でも、それなら...スカイリムにはドラゴンボーンがいるんじゃ?
その人に開けてもらえば...?』
84
エズバーン
『残念だがそれは難しい...』

椿
『どうして?』

エズバーン
『我々は今、ある事情によりドラゴンボーンと袂を別っているのだ』
85
椿
『あららぁ~』
86
タケオ
『もう一つ選択肢があります...お勧めはしませんが...』

エズバーン
『なんだ?』

タケオ
『破壊するのです』
87
カズ
な、なんだとっ!

私はこの若者が、とんでもない事を口走っていることに即座に反応した。
88
カズ
冗談じゃない!これほど歴史的に価値のあるモノを破壊するなんて、間違っているっ!

これは性だろうか?
やはり私は、こういう事に向いているのだ思った。

タケオ
『だからその...選択肢の一つなので...お勧めはしないと...』

彼は気まずそうに口にした。
90-1
エズバーン
『タムリエルにおいても血の印は貴重な物だ。
だがタケオの言う事も一理有る。
アルドゥインの脅威が去り、我々ブレイズは帝国からも疎まれているしな』
90-2
デルフィン
『年中開けっ放しの玄関って言うのも...逆に不用心よね...』

とんでもない会話をしていると思ったのは、私だけのようだ。
91
カズ
『ま、待ってください!ここにあるモノは、レマン朝時代の貴重な遺物ですよ!
この裏がどうなっているのか知りたいというだけで、この遺跡を破壊してしまうなんて...私も含め、幾らあなた方でもその権利は無いはずだ!』
92
デルフィン
『でも私達には時間が無いわ。
貴方が本からのヒントを思い出せないんじゃ、選択肢も限られてくるのよ...』

私は一人焦り、思考を巡らせた。
なんとか他の方法がないモノかと。
93
カズ
『そ、そうだ!
その鍵もノルドの遺物だ。
多分、それもぉ~...別な仕掛けによって隠されているんじゃぁ~
それともぉ~ここじゃない、もっと別な場所にぃ~』
94
???
大変だ―!

入口の向こうから、ブレイズの鎧を纏ったダンマーが、慌てた様子でこちらに走ってきた。

ダンマーのブレイズ
デルフィン大変だっ!
95
デルフィン
『いったいどうしたのよダン?』
96
ダン
『...ドラゴンだっ!ドラゴンがここに攻めてきたっ!


にわかに慌ただしくなる。
96-2
デルフィン
『あなた達はここにいてっ!』

仕切りたがり屋な所は相変わらずだが、今回は素直に頼もしく感じた。
彼女に言われた通り、エズバーンと私達は洞窟内で待機する事になった。
97
メアリー
『なぁ~つばきぃ~あたいらもちょっと見にいかないかぁ~?』

椿
『だめだよぉ~私たちの仕事は、カズさんとフェニクさんの護衛なんだから~』

椿達もドラゴンに興味があるようだが、任務が優先なので我慢していると言った所だ。
その実、私も一度くらいは拝見してみたい気持ちはあった。

98
ドラゴンは上空で雄たけびを上げ、轟音を撒き散らし、自分の存在を激しくアピールしていた。
そして旋回を繰り返しながら、地上の獲物を探し、都合のよさそうな相手を見つけると襲い掛かる。
中空でホバリングをしつつ、激しい炎を吐き出す。
まるで怒り狂った破壊神の如く、傍若無人ぶりを発揮していた。
99
彼らが何故襲ってくるのか?
スカイリムにおけるドラゴンの大部分は、現在のドラゴンボーンに服従を誓っている。
それはアルドゥインという強力なドラゴンが、ドラゴンボーンによって倒されたからだ。
100
だが中には、それを臨まない者もいる。
彼らは次なる王座を手に入れようと、日々力を蓄えていると目されているのだ。

103
ドラゴンは炎を吐き出し、集落のあちこちに放火してまわっていた。
大きな火が舞い上がり、真っ赤な光が辺りを照らす。
黒煙が立ち昇り、淀んだ悪魔が空を覆い隠していた。
穴埋めでもするかのように、所狭しと火炎の嵐を吹きまくっている。
104
デルフィン
『やってくれるわね...』

ダン
くっそおぉ~やりたい放題やりやがってぇ~

ダンは悪態をついた。
105
タケオ
デルフィン!西の高台になんとか誘い出してください!

デルフィン
わかったわ!

彼女は手慣れたように、タケオの指示に従う。
106
上空のドラゴンを警戒しつつも、石階段を駆け下りた。
その間にも、次々と無防備な仲間達が避難して来る。
107
デルフィン
ダン!全員に盾を持たせて高台に集めてっ!

ダン
了解だっ!

ダンはチリジリになった仲間を集めに行く。
その間もデルフィンは、点々としている仲間達の元に駆け寄り、声を掛け、走りながらだがバラバラだった者達を一ヵ所に集めた。
108
デルフィン
盾を頭の上に翳して、隊列を整えるのよっ!
四方の陣でドラゴンを高台に誘導するわっ!

ブレイズ達
了解っ!
109
皆が彼女の言う通りに動く。
左手に持つ盾を自分の頭上に翳し、くっついて大きい盾を作り出した。
その間もドラゴンは、上空を飛来し続けている。
110
時折降りてきては、頭上スレスレを滑空していった。
まるで何をしているのか興味があり、その様子に目を奪われてるかのように。

111
大きな盾は、少しづつ高台の階段を昇っていった。

デルフィン
慌てないで、ゆっくり進むのよっ!

隊列を崩すまいと、彼女は皆に聞こえる声で放った。
112
ドラゴンにとっては、この上なく奇妙な光景に映る事だろう。
いつもなら自分を見た人間たちは、恐れおののき、混乱して逃げ惑う事が殆どだからだ。
時には弓矢などを使い、反撃してくる事もあるが、大抵はこんな風に隊列を整えたりはしない。
建物の影に隠れたり、床下に隠れていたり、あるいは家の中へ逃げ込むはずだ。
113
だから逆に興味が沸いて来る。
どうやったらこの壁を壊せるのか?
叫んでみるか?
そんな風に考えているのかもしれない...
114
案の定、彼は上空でホバリングをし、そして大盾に対して激し炎を吐き出した。
115
デルフィン
耐えてっ!

彼女の掛け声とともに、皆の動きが止まる。

ブレイズA
うわーーーっ!

ブレイズB
あちちちちぃいいっ!

ブレイズC
くっそぉぉお!
116
盾と盾の隙間から、激しい熱風が噴き出してくる。
顔を下に埋(うず)めつつ、左手の盾だけは絶対に動かさなかった。
117
デルフィン
まだよ!まだ動かない!!
118
ドラゴンが炎を噴き出して、いったいどのくらい経ったのだろう?
1分?3分?それとも5分なのか?
様々な感覚が麻痺していく中、ひたすら高温の熱気に耐え続けた。
119
ブレイズ
ひ―――っ!!

デルフィン
大丈夫っ!この盾はドラゴンの炎を防ぐわ!これがある限り、私たちは無事よっ!
120
歴戦の兵(つわもの)とは言ったモノで、彼女も沢山の修羅場を潜ってきた一人だった。
だがそれでも、誰にでも限界はある。
額からは玉のような汗が流れ出し、歯がガチガチ震え、盾を持った左手がズキズキと痛む。
今にも全てが終わってしまいそうな、そんな恐怖心が心臓に食らいついて離れない。
121
それでも彼女は弱音を吐くまいと、空いた右手で自分の頬を叩いた。
122
ようやくドラゴンの咆哮が止まる。
大盾の表面は真っ赤に焼け、プスプスと言っては、焦げた匂いを漂わせた。
123
デルフィン
終わったわ!進むわよっ!

ブレイズ
おおぉぉっ!!
124
自分より強大な相手と戦う時、重要な事は絶対に心を折らない事。
相手の体躯が大きいからと言って、表情が厳めしいからと言って、動きが早いからと言って、
それらは全て”強い”という事に繋がる訳ではない。

たとえどんな状況にあっても、死地を見極め、地の利を得た者が、勝利という可能性を掴めるのだ。
125
デルフィン
進んで!ゆっくり進んで!

隊形を崩さず、愚鈍なまでに階段を登り続ける。
126
その間もドラゴンは、翼を激しく羽ばたかせ、上空から突風を送り込み、今度は風で持って隙を作らせようとしてきた。
127
デルフィン
止まってしゃがんで!!飛ばされないように固まるのよっ!!

ゴーッ!ゴーッ!と激しい突風が繰り返される。
上からの突風に加え、地面から跳ね返った風が、盾を持ち上げようとする。
128
ブレイズ
飛ばされるぅ―――ッ!
128-1
デルフィン
盾を降ろさないでっ!
絶対に隊形を崩しちゃダメよっ!

彼女は必死に声掛けを繰り返した。
129
ブレイズ
くっそぉ――っ!
やれるもんならやってみやがれっ!!

隊員たちも彼女を信じている。
ブレイズの強みは、仲間同士の結束にある。
チームワークこそが、相手をねじ伏せる最も有効な戦法だ。
130
突風でもビクともしないと分かったドラゴンは、ホバリングを止め、再び上空を旋回し始めた。
131
その隙を見て大盾は再び動き出す。
ようやく階段を昇り切ると、全員その場で態勢を低くし、デルフィンを中心に外側を向いた。
132
ここにきてデルフィンは、盾の隙間から外の様子に目をやった。
133
ドラゴンが上空で旋回を繰り返している。
二回、三回...四回目に差し掛かった時、今度は勢いをつけて体ごと突っ込んできた。
134
驚いて盾の影に隠れる。
頭上スレスレを巨体が通り過ぎていく、その瞬間激しい突風が吹き荒れる。
だが必死に体をくっつけ合う彼らには、通用しなかった。
大盾は固く、頑丈であり、決して崩れる様子を見せない。
135
そして再びドラゴンは、中空でホバリングを始め、どす黒い眼で彼らの盾に目をやる。
隙間でも探しているのか?
それとも、諸そうな場所を探しているのか?
136
だが再び激しい炎の咆哮を見舞ってきた。

デルフィン
うわ――――っ!!

思わず声が漏れ出てしまう。

137
そもそも”ブレイズ”とは、ドラゴンスレイヤーの集団である。
つまりはドラゴンを狩る事を専門とする組織なのだ。
前身であったドラゴンガードの頃より、ドラゴンの事は調べ尽くされている。
彼等の特徴、癖、動向、指向。
138
そして弱点...

139
そうドラゴンにも弱点がある。
大きな体、長い首に尻尾、全身を覆う硬い鱗、空を覆い隠すような翼、無数にある角や棘に鉤爪、そして何でも噛み砕く顎と鋭い牙。
彼らは全身が武器であり、鎧であり、まさに生きた兵器そのモノにしか見えない。
140
だがそんな彼らにも、致命的な弱点がある事を知っているのは、ドラゴンスレイヤーを公証する彼等(ブレイズ)しかいないだろう。
141
上空に留まっていたドラゴンの足元で、何かが強烈に破裂した。
と同時にドラゴンは体を震わせ驚く。
衝撃波と一緒に悲鳴のように激しく叫んだ。
142
それに気づいたデルフィン達も、盾を外し、ここぞとばかりに何かを投げた。
次々とドラゴンの周囲で爆発がおこる。
143
彼らが投げた物、それは”炸裂弾”である。
144
激しい爆発が続くほどに、ドラゴンはパニックに陥る。
自分の近場で爆発と爆音が何度となく繰り返され、パニックが助長し余計に体制が整えられない。
しかもそれが、見えない足枷となる。
145
やがて大きく羽ばたきを繰り返し、所かまわず炎を吐き出した。
145-1
ブレイズ達は咄嗟に中央に集まり、再び盾の影に隠れる。
闇雲な咆哮では当たらない。
146
そして別方向で待機していた仲間達が炸裂弾を投げる。
146-1
それはドラゴンの死角である背後を中心に攻める為、どこで何が起きているのか、全く理解が追い着かなくなる。
上空に逃げようとするのだが、そうはさせまいと地上から更に炸裂弾が投げ込まれた。
147-1
嫌がっているとわかると、炸裂弾はどんどんと投げ込まれる。
そしてあちこちで激しい爆発が繰り返される。

ブレイズ
これでもくらいやがれぇええっ!
147-2
ド――ンッ!!
147-3
ブレイズ
おらあぁぁぁぁっ!
147-4
ボ――ンッ!!
147-5
ブレイズ
堕ちなさいっ!
147-6
ボカ―ンッ!!
147-7
ブレイズ
うらあああぁっ!
147-8
ゴ――ン!!
147-9
ダン
堕ちてしまえっ!
147-10
バ――ンッ!!
147-11
デルフィン
堕ちろぉおおおおおっ!
147-12
ドゴーンッ!!
147-13
タケオ
『これで...』
147-14
タケオ
おわりだぁ―!
ドラゴォォォォンッ!
147-15
ギャアアアアアアアアアアアアッ!!
148
止む事を知らない爆音は、やがてドラゴン自身の思考を止めさた。

148-1
と同時に咆哮が止まり、羽ばたきも止まり、全てが止まってしまったかのように、轟音と共に地上へと落下してしまった。

148-2
落下したドラゴンはピクリともしなくなる。

149
ドラゴンの弱点とは”目”である。
普段の彼らは高所を好み、そこから地表を見下ろしている。
視力は相当高いらしく、数キロ先の獲物も見分けがつくらしい。


だがそんなに視力が良くても、彼等にも見えないモノがある。
それは己自身だ。

150
特に上空を飛来している時ほど、無防備な状態は無いだろう。
なぜならこの巨体を上空に持ち上げ、滑空し、旋回、さらにホバリングをする為には、高度で緻密なバランス感覚が要求されるからだ。
151
また彼らは、所有欲が非常に強い。
一度獲物と判断すると、仕留めるか飽きるまで決して目を離そうとしないのも特徴だ。
152
ブレイズはこの弱点を利用し、死角から炸裂弾を投げる事により、あちこちに気を散漫させ、パニックに陥れ地表へと誘導するのだ。
だがドラゴンは空中戦だけを得意という訳では無い、地面に降りたとしても、その凶暴さは決して衰えず、四方八方と攻撃を繰り出してくる。
153
それをストップさせる為には、彼らを疲れさせる必要がある。
ドラゴンは人間と違い、体の総体積に比べて脳の大きさは小さいと言われている。
この差は認知能力に若干の衰えをもたらす。
154
これは空間認識に影響を及ぼす所があるらしく、予測不可能な事態に対して即座に対応する事ができない。
だから、急激な視界の外からの出来事に対しては、どうしても時間が掛かってしまうのだ。
155
しかも炸裂弾となると、瞬間的に爆発はするが、すぐに姿を消してしまう。
これが連発して続くと、彼らは精神面を激しく圧迫し、ひどく暴れる事によって抵抗する。
だが実際には、どこで何が起きているのか理解が追いつかないせいで、それは激しい疲労へと繋がっていく。
156
特に恐怖を超えた絶望を感じた時の疲れは、想像を絶するモノがあるだろう。
一度このパニックに陥ったドラゴンは、自ら時間を停止してしまうのだ。

157
地上へ落ちたドラゴンは気絶してしまい、完全に隙だらけになる。
ここで止めを刺すのだが、ドラゴンの骨格は恐ろしいまでに固い。
その固さは、タムリエルでも加工が難しいされる、黒檀やスタルリムを凌ぐ硬度を持っている。
この硬度のおかげで彼らは、外からの刺激に敏感に反応する事ができているのでは?...と考えられている。
158
一番簡単なのは、背中から刃を差し込み、心臓を一突きする事である。
だがこれにはいくつか問題がある。
ドラゴンの体の中で、胸部は最も厚い作りになっている。
個体差はあるが、この部分は骨も厚く、筋肉も発達している事が多々あるため刃が心臓に到達しにくい。
その為、専用の武器を用いないと完全に仕留める事が出来ない。
159
最も有効的なのは、頭骨にある眉間の切れ目を見極め、そこから刃を差し込み、脳を突き刺す事だ。
ドラゴンの脳はその殆どが外骨格で覆われているせいで、口や鼻、目などから差し込んでも刃が弾かれてしまう。
よって最後の止めは、熟練した殺傷技術を持った者が担当する事になる。
160
余談だが、ドラゴンは不死の存在である。
それでもこれで動きを止める事が可能なので、最も有効的な手段と考えられている。

161
エズバーン
『オブリビオンクライシスから200年、当時のブレイズはこの事を知っていたらしい。
破壊される前の曇王(どんおう)の神殿で、ドラゴン研究を専門としていたワシとて知らなんだ事だが...』
161-1
エズバーン
『何故かあの男だけは、ブレイズが今までどうやってドラゴンを倒していたのかを知っていた』
161-2
エズバーン
『もっとも、タケオのおかげでブレイズ存続の意義を再び掲げる事が出来たのも...事実だがな...』

162
デルフィンはブレイズの団長らしく、共に窮地を耐え抜いた者達を称賛し、労った。

デルフィン
みんなっ!今日はよくやったわっ!久しぶりにハチミツ酒の樽を開けるわよっ!
162-1
ブレイズA
うっひょーっ!

ブレイズB
やったぜぇ~!

ブレイズC
酒が呑めるぅ~^^

ブレイズD
さすが俺たちの団長だぁ!

久しぶりの勝利の酒とあれば、味も格別であろう事を想像すると気分も高揚する。
163
タケオ
!!!

その事に最初に気づいたは、タケオだった。
突然自分の周囲が炎のように燃え、神々しく光を放ち始める。
163-1
ドラゴンの肉体が赤い光を放ち、皮膚が次々と剥がれていっては、灰が舞い上がるように消え散っていく。
164
そしてその周囲から、帯状の光る何かが、突風のように吹き荒れ、やがて激しく眩しい嵐が舞い始めた。
164-1
帯状の嵐はまるで何かに引き寄せられるかのように、丘の上へと吸い込まれて行き...
164-2
そこに立っていた一人の人物に襲い掛かった。
165
椿
わ、わ、わ、わあぁあああああ!

驚いた椿は咄嗟に防御態勢を取り、目を逸らす。

メアリー
おいっ!ツバキッ!
165-1
メアリーの心配を他所に、ギュルギュルと激しく音を立てては彼女の体の中に入り込んでいく。
やがて光の軌道が消えると、しばしの間彼女を優しい光で包見込み、何事も無かったかのように静かに消えて行った。
166
エズバーンとカズの二人も驚きを隠せない。
167
それは下にいる者達も同様だった。

タケオ
『まさか...あれが...』

デルフィン
『う、嘘でしょ...』
169
エズバーン
『彼女もドラゴンボーンなのか...』(To be continue...)


ポチットお願いしますm(_ _)m

[備考]

◎ペイル=青白い・蒼白
UESPにおけるペイル地域について...

氷原と氷河の堆積物に覆われたPale(その冴えない青白さから名付けられたとも言われる)はSkyrimの最古のNord入植地域のひとつです。
この地域の地図上の領域を見て「古びたブーツ」になぞらえる者がいるような形をしています。
常に雪におおわれ、南東にあるYorgrim湖以外は水も乏しいなど厳しい環境故、この地域の居住地は港湾都市であり鉱山都市でもある首府Dawnstarに集中しています。
(Google Chrome翻訳)

以上の事からペイルには青白いという意味があると知りました。
物語上では蒼白とも付け加えています。

ちなみにこの地域を『Whiteshore』と表記している地図もありますが、制作過程の変更でもあったのか『Pale』が正しいようである。

◎恒常風(こうじょうふう)
年間を通して決まった方向に吹く風を意味する語。
主に偏西風、極東風、貿易風などの事を指します。
今回は”ウィンドヘルム港から西に向かって常に吹いている”という設定で使わせてもらいました。
特に表現できるモノが無かったので、急ごしらえで旗を置いて表現。

実際のゲーム内ではどうやら間逆の様で、やや北東?に吹いているようです。
これはウィンドヘルム港にある、東帝都社の入り口脇に設置された篝火から立ち昇る煙で確認できます。
A
矢印が煙 矢印が物語上の風の向き

◎黒檀の爪
本来はコルバンヤンド遺跡の最奥聖域に入る時の仕掛け扉の前に無造作に落ちてますw

◎ギルダーグリーンとカンティクルの木
カンティクルの木は、DLC『Dawnguard』で追加される『先人の湿地』と呼ばれるロケーションに生えている樹木です。
ギルダーグリーンと同じように、桃色の花を咲かせている樹ですが、ギルダーグリーンより低樹であり、湿地帯を好む質らしく、足元に草花を生やすような性質は無いようです。
Dawnguardでは、この樹に集まる蚕の力を使って、星霜の書を読むくだりがありますが、この点を活用してスカイ・ヘイブン聖堂にも過去に存在していたとしました。
もっとも先人の湿地のような場所は、タムリエル中に存在しているらしく特には珍しくないそうです。(デキソン曰く)
ギルダーグリーンが有るエルダーグリームは、スカイリムだけのようです。

因みにカンティクルの木をコンソールでステータスを見ると、『これは見えてはいけません』という名前が表示されます。
B
カンティクルの木
C
ギルダーグリーン

◎トマト
トマトは、南アメリカのアンデス山脈高原地帯原産のナス科の植物です。
元々は標高2000メートルの乾燥した荒地に育つ高山植物であり、痩せた土地でも力強く育ちます。
日本でもトマトのこの特徴を生かした『りょくけん農法(永田農法)』が有名であり、原産地の環境を作り、必要最小限の水と肥料で育てたトマトは、非常に生命力に溢れ、虫さえ食べてしまうんだとか。

◎『血の印』を開けるとき
実際には蚕は出てきませんw
竜巻のような白い光とか...ありませんw

◎ブレイズ=ドラゴンスレイヤー
TESにおけるブレイズとは、ドラゴンスレイヤ―の集団という設定になっており、今話同様元はドラゴンを狩る事を専門とする組織として登場します。
スカイ・ヘイブン聖堂には、彼らが倒したとされるドラゴンの名前が書かれた本(ドラゴンのマップ)は残っているのですが、肝心の”倒し方”について書かれた本は一冊もありません。
UESPや他のサイトを調べても見つかりませんでした。
なので一般に巨体を相手にした場合の倒し方を参考に、オリジナルの倒し方を今回は披露させてもらいました。

この戦いの前提には、”これまでのブレイズの技術や知識を盛り込んだ”という事が含まれています。
例えばデルフィン達が、階段から高台に昇るまでの間、ドラゴンは何故彼らに直接攻撃を加えなかったのか?
(スレスレを飛んで来た瞬間、大きな口で人を食べる...といった行為)
理由として上げるなら、ブレイズが着用する鎧や盾、特に盾に描かれた文様などがドラゴンが嫌がるモノだったり、あるいはその素材がドラゴンを近づけさせない、炎や冷気にめっぽう強い。
などなど...これはあくまで仮定です。
ブレイズの鎧は他の鎧に比べたら重量がやたら重かったりするので、こういう点から見て特別仕様と見てもいいんだと思います。

また、そんな重い鎧や盾を背負っていたら、炸裂弾を投げるのも一苦労ではないかと思い、先手を打って炸裂弾を投げるタケオには盾を持たせませんでした。
そういう観点から、一見ドラゴンの真下にいるデルフィン達の方が危険に見えますが、盾を持っている彼等の方が安全であり、食べられる心配もありません。
逆にタケオの方が死地に立っていると見ていいでしょう。

因みにドラゴンは第三紀の初期の頃まで存在していたらしく、その頃はちゃんとブレイズがドラゴン退治を行っていたようです。

◎所有欲
我が物にしたいという欲求の事。
映画『羊たちの沈黙』において、ハンニバル・レクタ―博士曰く『所有欲は目から始まる』という点をヒントにしています。

◎空間認識能力
物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔など、物体が三次元空間に占めている状態や関係を、すばやく正確に把握、認識する能力のこと。
この能力は一般的な生物なら必ずもっている能力です。
空間認識が衰えていると、お菓子の箱すら開けるのに苦労するといった障害に見舞われます。
ですがこの能力は鍛える事が可能です。
また生物が生きていくのに必要な、外敵から身を守ったり、迫りくる危険の度合いを測定するといった能力もこれに関係しているとされています。
D
立方体の積み木は全部で幾つあるか?

◎黒檀 スタルリム ドラゴンの骨
黒檀とスタルリムは同じスキルで加工が可能ですが、ドラゴンの骨はその更に上のクラスのスキルが必要です。

【黒檀】
レッドマウンテンの火山活動によって生じた天然ガラスから一緒に採掘される謎物質。
モロウウィンド地方特産の鉱物資源として知られるが、ヴェロシ山脈を境にモロウウィンドと接するスカイリム東部の鉱山でも鉱石が産出する。

【スタルリム】
元々は墓荒らしから守るために使った氷魔法。
大地から力を得て『溶けない氷』となった物で、昔はこれを加工する事はご法度だったらしい。
主にソルスセイムで採掘される。

因みに黒檀の武具を装備して衛兵の側を通ると、「ほう、綺麗な剣だな。真夜中に光る銀のようだ」と声を掛けられることがあります。
今回はこれを使わせてもらいました。

◎曇王(どんおう)の神殿
前作オブリビオンに登場したブレイズの神殿です。
ブルーマの北西に位置する要塞で、アカヴィリ様式(和式)の作りが特徴。
ナディアはオブリビオンからのプレイヤーなので覚えているのですが、たしかここだけ引き戸が使われていたと思います。

エズバーンは元々ここで図書の管理をやっていたらしく、戦闘員という訳では無かったようです。
ただしいくつかの作戦に関わっていたらしく、『サルモール調査:エズバーン』によると、この事を見逃したせいで、見張りを任せていたサルモールのエルフは作戦から外され再教育させられています。

サルモールからはロアマスターと命名されており、どうやらドラゴンに関する専門的知識をもった人物の様で、この点においてはエルフからも一目置かれているようです。
ロアは恐らく『Lore(ローア)』の事を指しており、学問や知識、伝説、伝承などに詳しい人物の事を差していると思われます。

しかし曇王の神殿は、エルフ達の包囲攻撃によりスカイリムの時代には破壊されているという設定らしいです。


[使用MOD]

Idle Markers...今回初めて使わせてもらいました。NPCも可能ですがフォロワーの待機中に『仰向けで寝る』『本を読む』『祈る』などのモーションをさせる事ができる魔法が追加されます。

1
その日の出来事は、目を疑うしかなかった。
2
奴らは全身傷だらけの血まみれになろうと...体中が炎に包まれようと...
3
体力の続く限り、命の続く限り、決して戦いを止めようとしない。
4
奴らとの戦いは...単なる殺し合いなどという言葉では収まらない。
5
凄まじい命の奪い合いなのだ...
6
その夜、突如としてウィッチマンがレイブン・スプリングスを襲った。
まだまともに門さえ築いていなかった為、エヴァ―モア兵達との激しい白兵戦となってしまった。
7
我々は一時、深い恐怖感に襲われた。
重厚な鎧を装備している兵士でさえ、悲惨な最期を遂げている。
ボロしか纏っていない我々など、毒塗りの武器で一振りされたら、一瞬であの世に逝けるだろう。
ある意味...死も覚悟した。
8
だが指揮官の一人が、牢獄内に避難するよう勧告してきた。
我々は訳も分からず、必死に足を動かし逃げた。
9
戦いは一時間も掛からない内に終わった。
幸い襲ってきたウィッチマンは全滅させたが、エバーモア兵はその過半数を失っていた。
何故こんな無謀な戦い方をしたのか?理解に苦しむが、苦い勝利である。
9-2
上官達の話では、今回は様子見だった可能性が高いと予想しているようだった。
どうやら彼らとの戦いは、これからが本番の様だ。
10
実は指揮官の指示に従ってここへ逃げ込んだ際、我々は仲間のジョルジュを失っていた。
壁の上を越えてきた一本の毒矢が、彼の左胸を深く突き刺し、それが元で絶命したのだ。
11
最初私は、彼の死が受け入れられなかった。
彼は工作員として紛れもなく一流だった。
その彼が、私達の目の前で命を落とすなんて信じられなかったのだ。
11-2
諜報を得意とする彼には、情報収集に色々と立ち回ってもらった。
敵の懐近くまで潜り込んでは、貴重な情報を盗んできてくれた。
彼に救われた命は決して少なくない。
12

此処にいる者の殆どを含め、私もその一人だ。

13
実は彼の妻子は、ウェイレストで絞首刑にされていた。
家族の元に召されたのだと、私は仲間を宥めるよう説得した。
14
私は彼に恩を返す事ができず、ノウノウと生きながらえている事が悔しかった。
ウェイレストのウーサー王に、一矢報いてやると息巻いていたというのに...
何より悔しかったのは、彼のそんな思いを汲み取ってやれなかった自分に腹がった。
私は心のどこかで、ここでの生活に満足してしまっていたのだ。
15
その日の地下牢は、今までに無いくらい静かだった。
蝋燭の火の揺らめきさえ、何も音を発しなかった。
16
しかし私の静寂を破ったのは、看守長が肩を叩いた音だった。
私に会いたいという者が来ているらしい。
17
そこで初めて会ったのが”デルフィン”という、ブレトンの女だった。
18
ウィッチマンが本戦を仕掛けてくるまで、丸一日も無かった。
彼らは翌朝には、城壁の外に姿を現したのである。
しかも昨日とは比べ物にもならない程の圧倒的な大人数であると同時に、全員赤い血のような戦化粧をして....
19
昨夜襲撃してきた連中は、入口の門がまだ設置されてない西側から侵入してきた。
だが今日は、門が設置されている北側に姿を現したのである。
ところが彼らは、そこから一歩も動こうとせず、ただ不気味に城壁の上を眺め続けていた。
19-1
兵士達もその光景にくぎ付けになる。
ウィッチマンに動きが無いので、弓を構えて待機していた。
19-2
だがその異様さに圧倒されたのか、一人の兵士の手から引き絞っていた弦が離れてしまう。
無造作に放たれた一本の矢が、ウィッチマンの集団の中に飛んで行った。
19-3
そしてそれは、一人の額を貫いてしまう...
19-4
これが火を着けてしまう結果に。
彼らは悲鳴に似た雄たけびを上げ、次々と壁をよじ登り始めた。
まるで地を這う蟻の群れの様に...
20
というのが、後になって兵士の一人から聞いた話だったのだが...
その頃、何故か地下牢にいた我々の方が、完全に追い立てられていた。
20-1
どうやら北門だけが侵入口ではなかったようで、どういう訳か地下牢にまで入り込んで来たのである。
20-2
看守が襲われているのを横目に、私は仲間を逃がす事で頭がイッパイだった。
私達は、手薄な東側の階段を駆け上がり脱出を計った。
21
ドアを開けて外に出ると、雨が降っていた。
一寸先がわからないほどの土砂降り。
22
『おいっ!おまえらこっちだっ!!』

衛兵の一人が、私たちを見つけて声を掛けてくれた。
22-1
兵隊長のジャッコスという男が、生き残った兵士達を纏め脱出を図っていた途中だった。
私達も彼についていく事になる。
激しい雨の中ディバイドまで走り抜けるという強硬策に...
23
途中、追手のウィッチマン達の視界を誤魔化そうと、雨の為に柔らかくなった泥を体中に塗ったくる事によって、周りの風景に溶け込んだ。
一時間ほどでディバイドには到着できたが、殆どがこの強硬策に着いてこれず置いてくる事に。
我々の仲間も随分とバラバラにはなったが、なんとか無事到着できた者もいた。
24
そして衛兵に連れられ、町の向こう端にある大きな宿に詰め込まれた。
どうやら次の塒(ねぐら)はここらしい。
24-1
ウェイレストを出てから一ヶ月。
昔の王侯も随分と汚れモノになったなと、仲間にからかわれた。
25
ホッと一息できるのも束の間、一人の衛兵と、貴族の男が宿屋に踏み込んできた。

衛兵
カズというは誰だっ!?
26
一括するような怒声が響く。
だがその声に反応するように、仲間が一斉に衛兵の方に視線を向け、そして私を隠すように彼らの前に立ち塞がった。
27
ノルド
俺がカズだ!なんか用か?あぁっ!?

ノルドの大男が、厚い胸板を突き出して威嚇した。
28
衛兵
嘘をつくな!
お前のようなデカブツだなんて聞いてないぞっ!もっと痩せっぽちだと聞いているっ!

衛兵は物怖じ一つせず言い放った。
29
ウッドエルフ
なら俺がカズだっ!

今度は華奢で、いかにも狡賢そうな男が名乗り出た。
彼はヘラヘラと笑っている。

衛兵
お前はウッドエルフだろ!ブレトンだと聞いているぞっ!
31
すると...

おれだ!

いや!おれだ!

俺がカズだ!!

と、矢継ぎ早に”自分こそが”と手をあげて名乗りはじめた。
流石に衛兵も困り果てている。
こんな出来事を傍から見ていたら、結構な酒の肴になるだろう。
32
貴族の男
やめろやめろっ!もういい!十分だっ!

貴族の男が静止を求めた。
33
貴族の男
『我々はディバイドの領主様の指示でここに来た。
お前達も知っての通り、復興作業中のレイブン・スプリングスが陥落した!
領主様は”カズ”という男に参事会に参加してもらい、町の為に手を貸してもらいたいと仰せだ。
だから...お前達を罪に問おうなどという訳では無いのだ』

疚(やま)しい事など無いと、彼は額に汗しながら訴えた。
35
ここまでくると、流石に自分が恥ずかしくなってくる。
私は素直に名乗り出る事にした。

ディバイド 参事会ホールにて...
36
ホール内では、町の有力者達が集まっていた。
流石にあの格好ではという事で、風呂と着替えを提供されたのだが、それでも彼等の向ける視線は痛い。
まるで珍獣でも目にしているかのように、そこかしこでヒソヒソ話をしている。
37
領主様は何故あんな薄汚い下男を...?
いったいどういうおつもりなのかしら...?
37-1
どうやら彼等にとって私は、招かざる客のようである。
38
前を歩く貴族の男は、階段を昇ってから右手に曲がり、こじんまりした部屋に私を案内した。
赤い絨毯に高価な置物、中央には玉座があり、そしてそこには白く美しく、またどこか妖艶な女性が腰かけている。
多くの重臣達が、彼女を取り囲むように位置し、私に好奇の視線を向けていた。
39
デルフィン
『やっと来たわねぇ~』

だが最初に声を掛けてきたのは、昨日顔を合わせたデルフィンという女性だった。

カズ
『なんだ?...昨日の事なら、私は断ったはずだが?』
40
私には、何故彼女がここにいるのかわからなかった。
彼女が私の元に姿を現したのは、何処からか入手した情報により、私がアカヴィリの血を引いている事を知り、ブレイズ再興に手を貸して欲しいとの事だった。
私はクーデターで多くの仲間を失い、そして自分さえも失い掛けた。
これ以上の争い事に加担する気はないと、キッパリと断ったのだ。
41
???
『今日はその事ではありません』

高貴な女性が玉座を立ち、私の前まで歩み寄る。
42
メロサ
『紹介が遅れました。私はメロサ。
この町の領主を務めています。
今日は貴方に助けてもらいたいと思い、召喚に応えてもらった次第です』

顔立ちからして低い独特な声質だが、彼女の言葉には、どこか誠実さと優しさのようなモノを感じた。
43
カズ
『私は嘗ての...ウェイレストの王族ではありますが、今はただの落ちぶれた下男でしかありません。
そして国を裏切った反逆者です。
いったいどんな事をすれば、あなたの手助けになるのか、皆目見当もつきません...』

私は恭(うやうや)しく答える。
まるで奴隷が、主人に弁解しているかのように。
44
デルフィン
『私が何故、あなたがアカヴィリの血を引いている事を知っているのか?見当がつかない?』

再びデルフィンが口を開く。
まるで私に、挑戦状でも叩きつけるかのように。

カズ
『いや...悪いが、興味もない...』
45
デルフィン
『嘘でしょ?自分の出自よ?そんなハズがないわ!』

私は一瞬、触れられたくないモノを触れられた気がして、不快な目で睨んだ。
だが彼女にとっては、お構い無しのようだ。
46
デルフィン
『ブレイズの拠点の一つ、スカイ・ヘイヴン聖堂には、古い蔵書が沢山置いてあってね。
そこには、ブレイズの事だけじゃなく、アカヴィリのタムリエル侵攻について書かれた本も残っていたのよ』

タムリエル侵攻...そのワードが耳に入った瞬間、私は古い記憶を呼び起こそうとしていた。
47
デルフィン
『ブレイズの前身である、ドラゴンガードを創設したとされるであるアカヴィリは、嘗て三度に渡ってタムリエル侵攻を計り、そして三度とも失敗したわ。
私が注目したのは、最後の侵攻の事なんだけど...』

彼女は抑揚をつけ、いかにもドラマティックに語る。
48
デルフィン
『記録によるとアカヴィリは、第二紀572年にタムリエルへの三度目の侵攻を計ってる。
これが切っ掛けとなってノルド、ダンマー、アルゴ二アンによるエボンハート・パクトが結成されたと云われているわ。
この頃は”三国同盟”と呼ばれた時代ね』

歩きながらの説明に、皆が耳をそばだたせた。
49
デルフィン
『アカヴィリは、彼らの起こした洪水によって撃退され、ほぼ全滅させられたとも云われている。
でも彼らは屈強な種族だった。
そう、生き残った者がいたのよ。
そして彼らは、秘密裏にタムリエルで散っていった。
面白いのは彼らが、ただ散っていったただけじゃないって事よ』
50
カズ
グラム・オーカー、【亡命者】...我々アカヴィリ系ブレトンの始祖。
”尖った王冠”の事か?
51
デルフィン
『...やっぱり知っていたじゃないw』

カズ
『あれは...呪われた王冠だと云われている...』
52
デルフィン
『それは私達がブレトンだからよ!
あの王冠は、元々ノルドの上級王が被っていた物で、それを当時のアカヴィリ人が盗み出し、ハイロックに持ち込んだ』
52-1
デルフィン
『自分達の保護の代わりに、上級王エメリックに献上したという伝説。
そしてエメリック以降、尖った王冠を被った代々のブレトンの王は、謎の死を遂げている。
ノルドの伝説じゃ、あの王冠には代々の王の力が宿っているんだそうよ。
それが呪われていると解釈されてきたのよ』

彼女は、自ら調べ上げてきた事を自慢げに語った。
53
デルフィン
『だけどグラム・オーカーの記録は、肝心な所が抜け落ちていて、王冠の所在が不明なのよ』

徐々にだが、彼女が私に何をさせたいのか?
その企みが薄っすらと浮かび上がってきた。
54
カズ
『尖った王冠はノルド上級王の証。
ウルフリックに献上し、見返りをもらう...今の状況から察するに...援軍か?』
55
デルフィン
『援軍だけじゃないわ。
援助物資や多くの錬金術師、治癒師達も呼べる。
あなたの返答次第でね』

この時点で私は、彼女がまったく解っていないという事が理解できた。
私は鼻でため息を吐くと、ゆっくりと口を開いた。
56
カズ
『まず第一に、【亡命者】と題された本の内容は、ウェイレスト王宮図書館の学者らによって研究及び調査が続けられてきた。
結果、信憑性が非常に低いと評価されている』

デルフィン
『え?どうして...』
57
カズ
『おそらく貴女は、その本に描かれていたエメリック王の肖像画を見て、尖った王冠だと判断されたのでは?』

デルフィン
『えぇ...』

デルフィンの声は弱弱しくなってしまった。
58
カズ
『尖った王冠は、第一紀300年代の上級王である、ボルガス王が最後に使用したとされている。
また彼の死後、共に墓に埋葬されたとも言われている。
だがそれ以降、スカイリムは継承戦争へと突入したせいで、記録の殆どが消失してしまい、ボルガス王の墓の位置さえ分からなくなってしまった。
つまり当時から今に至る4000年以上もの間、誰一人その姿形(すがたかたち)を見た者はいないのだ』

デルフィン
『で、でも...』
59
カズ
『何故グラム・オーカーの著書には、その挿絵があるのか?
答えは簡単だ。
尖った王冠とは【jagged crown】(ジャギー・クラウン)、ギザギザの王冠とも訳せるからだ』

デルフィン
『じゃぁ...これは偽物なの?』
59-1
カズ
『偽物と言うよりも、一族の王冠だと考えた方が無難だろう。
おそらくそれが、たまたまノルドの”尖った王冠と重なっただけ”だ、と学会は結論付けている』

デルフィン
『でもそれじゃ、つじつまが合わないわ...』

私は彼女に視線を合わせてから、再び語りだした。
60
カズ
『第二に、グラム・オーカーという人物自体が不鮮明だとされている。
彼は出自も、いつ亡くなったのかもハッキリしていない。
ボルガス王に仕えていた魔術師だとか、セプティム王朝時代の歴史家だとも云われている。
だが中でも、最も整合性として高いのは、貴女が仰っていた、ハイロックに逃げ込んだアカヴィリ軍の残党の一人だとされる説だが...』

デルフィン
『...』
61
カズ
『残念ながらこの事にも、アカヴィリ系ブレトンの始祖という点で、矛盾が発生する』

デルフィン
『矛盾って...?』
62
カズ
『我々の知っているアカヴィリ人とは、本来アカヴィル大陸に住まう全種族の事を指す。
人間種が存在したという話もあるが、タムリエルに三度の侵攻を計ったアカヴィリ人とは、【ツァエシ】という種族だったと考えられているのだ』

デルフィン
『...』

その場にいた者で、この話の顛末が予測できた者は、自分の足に目を落した。
64
カズ
『ある書籍によると、ツァエシは上半身は人だが、下半身は蛇という獣人種らしい。しいて言うなら蛇人間だ』
64-1
カズ
『もしグラム・オーカーがアカヴィリ系ブレトンの始祖とされるのならば、今の我々の体にも...何らかの...人とは別な部位を持っていても、おかしくはないだろう...』

この話のせいなのか、今まで活発だったデルフィンが、急に黙り込んでしまった。

だが今度は、代わりに領主のメロサが口を開いた。
65
メロサ
『カズ殿...では王冠はどこへ行ったのです?』

彼女は話の核心を望んできた。
私は一瞬、下唇を噛んだ。
65-1
カズ
『申し訳ありませんが、皆目見当もつきません。
そんな物が有ったのかという事自体も、危ういのですから...』
66
私のこの言葉に、周りの重臣たちも同様を隠せない様子だった。

重臣A
『そんな...』

重臣B
『だから言ったのだ、ブレイズの女など...』

重臣A
『このままだとディバイドはおわりだ...』

どうやらウルフリックの援軍話を、余ほど当てにしていたらしい。
67
カズ
『メロサ殿。援軍を望むのならば、スカイリムのウルフリックを頼るよりも、北方のジェハンナを頼られるべきでは?』

皆を失望させた事の罪悪感からか、私なりの罪滅ぼしな助言だった。
68
メロサ
『ジェハンナは同国であっても、王国を名乗る他国であり、何年もの間断絶状態が続ていています。
一番近いマルカルスには、ウィッチマン対策の為に、何度も協力体制を取りたいと願い出ています。
ですが内戦時の体制の交代もあってか、この件に関しては梨の礫同然に後回しにされています』

なるほど...私は頭の中で呟いた。
69
メロサ
『しかも首都のエバーモアは、アヴァンチュリエのおかげで城門に巨大なシールド魔法が張られ、連携も取れなくなりました。
私たちは今、ウェストリーチで孤立しているのです...』

カズ
『そ、そんな...』

正直驚いた。
王国が属領であるディバイドを切り捨てるなんて...
70
重臣C
やはりこの男を、この男をウーサー王に差し出すべきだっ!!

重臣D
そうだっ!首をウェイレストに送り届ければ、王は和平を受け入れ、きっとディバイドに援軍を送ってくれるに違いないっ!!
70-1
瞬間、私は言葉を詰まらせ理解に苦しんだ。
彼らは、あたかも全ての責任を私一人に擦り付けるかのように指さし、怒号を放ちながら口にしたのだ。
71
メロサ
やめなさいっ!みっともないっ!

メロサは激しく一括する。

重臣B
ですが領主っ!これは事実です!
72
メロサ
事実であろうと何であろうと、それだけは絶対に許しませんっ!

彼女は声を荒げて、重臣達を一蹴した。
73
カズ
”なんという事だ...いつの間にかこんな話になっていたなんて...
階下にいた貴族達が私を疎ましく語っていたのは、これが理由だったのか...
確かに彼らの言う事に一理あるのは分かる。
だがいったい私は、何の為にウーサー王を裏切ってまで、ここへ亡命して来たというのだ....?”
74
メロサ
カズ殿!貴方も故郷を捨ててまで亡命して来たのならば、この国がどれほど愚かしい戦争を繰り返して来たか分かるはずです

そうだ、この国が戦争を続けている根本的な原因は、貴族階級達の権力闘争が元になっている。
74-1
何時の世も上流階級は下の者に目もくれず、奴隷は奴隷である事が当たり前であると思われている。
それを良い事に、彼らは更なる力を欲し、時には血の繋がった親族同士で平気で殺し合ったりもする。
愚かしい骨肉の争いこそが、元凶そのモノなのだ。
75
重臣A
『ですがメロサ殿。王都であるエバーモアにまで、我々は見捨てられたのだぞっ!?』

彼らは必死の様相を呈している。
76
メロサ
『アヴァンチュリエは独立した組織です。
彼等は王都を守るために動いたまでの事。
シグメイン王は、私の従兄ですよっ!
王は決して、我々を見捨てたりはしませんっ!』

彼女はこれ以上、血族同士の争いを避けたい一心のようだ。
だが重臣達は、こぞって疑問符を浮かべている。
あたかもそうする事が当たり前かのように...
77
メロサは、兵隊長であるジャッコスを名指した。

メロサ
『もしウィッチマンが、次に攻勢に出るとしたら、ディバイドはどの程度持ち堪えられますか?』

ジャッコス
『どの程度と...言うと?』

メロサ
推し量れるモノがあるなら何でも構いませんっ!
78
メロサに一喝されると、彼は面倒そうに頭を掻きムシリつつ答えた。

ジャッコス
『奴らが...どれ程の戦力で攻め込んで来るかは予測が出来ない。
同時にいつ攻めてくるかもわからない』
78-1
『だからもし、レイブン・スプリングスで見た連中が一気に攻め込んで来たら...今敷いている防衛ラインは、一日とかからず崩されてしまうだろう。
その後、籠城戦になったとしても、ここは橋上の町だから守りに適していない。
丁度いい場所に油袋でも投げられて、火矢の一本でも飛んで来たら、それだけでパニックに陥り、一巻の終わりだ...』
79
経験豊富な兵士としての意見と言った所だろう。
彼は当たり前の事を、当たり前に語った。
私は思わず生唾を飲み込んだ。

だが思わぬ人物が、助け船を出してくれた。
80
シャルロット
『守りに徹するのではなく、逆にこちらから攻めましょう』
90
彼女のその発言に、重臣達が騒めきだす。

重臣C
『攻めるだと...話にならんな...』

重臣D
『戦を知らんのか?こんな少数兵でいったいどうやって戦うつもりだ?』

図体とは裏腹で、口から出る言葉はかけ離れている。
彼等のネガティブな発言には、ホトホト呆れるばかりだ。
91
シャルロット
『実際に攻めるのではなく、攻めると見せかけるのです。
防衛ラインの壁を高くさせ、前方に大きな焚火の壁を作り、なおディバイドに通じる道にも火を付けるなど...
短期間なら、彼らの足止めをさせる事もできるはず』
92
ジャッコス
『あいつらだってバカじゃない。
猫だまし程度じゃ難しいだろう。
レイブン・スプリングスに攻め込む前に、様子見までしてきた連中だぞ』

シャルロット
『ええ、それは分かるわ...』
93
そして彼女は、メロサに向き直る。

シャルロット
『だからメロサ様が、どうしてもご自身の意思を貫き通したいと仰るのであれば、最終的にこの町の特徴を生かすしかありません』

メロサ
『町の特徴とは...なんです?』
94
シャルロット
橋を落とすのです
95
その一言に、重臣達が一斉に騒ぎ出した。

重臣C
ふざけるな!そんな事をしたらウェイレストに援軍を請えなくなるだろっ!

重臣D
やっぱりこの女は、サルモールと繋がっているのだっ!そうに違いないっ!

重臣C
そうだっ!橋を落とすなど...サルモールの破壊工作なんだろうっ!
96
椿
ひどいっ!!シャルはサルモールなんかじゃないわっ!

椿が即座に反論する。
仲間に濡れ衣を着せようとする者達を激しく非難した。
97
重臣C
ふん、お前らのようなヒヨッコ騎士団など、信用できるものかっ!

彼は唾を吐き捨てるように彼女を罵った。
98
だが次の瞬間、頬に傷がある大女が何処から持ち込んだ剣を抜き、いつの間にか彼の股下に刃先を置いていた。

メアリー
おぃっ!おっさん!
いいかげんにしね~と、橋が落ちるより先に、イチモツが落ちるかもしんねぇぞぉ~?

彼女の不敵な笑みもそうだが、冷たい物が知らぬ間に股の下に入り込んでいた事は、彼の肝を冷やすのに十分だったようである。

99
ここは領主の部屋...武器の持ち込みは一切禁止である。

椿
あぶないじゃいっ!武器持ち込んじゃだめでしょぉ~><;

メアリー
『あっ...わりぃわりぃ~うっかりしてたよぉ~w』

100
メロサ
『どうやら、あなたの意見に従った方が懸命なようですが...いったん橋を落としてしまったら、町としての機能は失われてしまうのではありませんか?』

シャルロット
『橋脚を崩さないようにし、被害を最小限に留めるようにすれば、再興は可能かと思われます』

メロサは、ジャッコスに意見を求めるよう視線を移した。
101
ジャッコス
『もし橋を落とすなら、早めに準備したほうがイイ。
前方から攻め込めなくなれば、リーチを遠回りしてくることになる。
その間にも時間は稼げるし、上手くいけば、一週間は持ち堪えられるだろう...』
102
狭い部屋が急に慌ただしくなる。
メロサは、シャルロットとジャッコスに橋を落とす作戦の実行を命令した。
さらに前線に様々な罠を仕掛けて、ウィッチマンが町に近づく時間稼ぎをするよう指示した。
重臣達の中には不満をあらわにする者もいたが、領主の命令には逆らわないところを見ると、彼女には忠誠を誓っているようだった。
103
とはいえ私個人としては、すこぶる不可解な光景でしかなかった。
首が繋がった事は良いのだが、一週間持ち堪えられるだと?
これは一体、何の時間稼ぎなのだろうか?
マルカルスへ逃げるという事か?
ディバイドからマルカルスまで半日とかからない。

104
部屋から数人が出て行き、ひとしきり経った頃、メロサが私を指名した。

メロサ
『カズ殿。貴方は嘗ての王族であり、そしてこの国の歴史や文化についても深く理解されているという事が、私も解りました』

彼女は意を決したかのような表情で、私を見た。
これから何かが始まりそうな...そんな予感さえした。
105
メロサ
『その事を踏まえて、あなたには見て頂きたいモノがあります...』

カズ
『な、なんでしょう?』
106
メロサは席からゆっくりと立ち上がり、両手を胸の前で組み合わせ、ブツブツと呪文を唱え始めた。

魔法だ...
私とてブレトンの端くれ、彼女が変性魔法を試みている事は察しがついた。
107
手の中に貯め込んだ緑色の光がピークに達すると、彼女はそれを一気に解き放った。
眩しく、優しい光が辺りに広がる。
それは音もなく彼女の体から放たれ、そして徐々にゆっくりと小さくなっていった。
107-1
私はその様子に両の目を凝らした。
光が更に小さくなった時、思わず自分の目を疑った。
108
ツァエシ”だ...
紛れもない【蛇人間】が、自分の目の前に姿を現したのだ。
109
彼女は目覚めたかのようにゆっくりと瞼を開く。
そしておもむろに話し始めた。
110
メロサ
『あなたの仰る通り、三度目のタムリエル侵攻を図ったアカヴィリ軍の大部分は、ツァエシでした。
第二紀初頭のタムリエルは、彼等が帝国を統治していましたが、各地の反乱が相次いだ事も有り、帝国は窮地に追いやられました。
アカヴィリ軍は、なんとかその権威を取り戻そうと、大陸からの増援を試みたんだそうです』

私は驚きあまり、目を丸くするしかなかった。
111
メロサ
『詳しい事は分かりませんが、アカヴィルという大陸は、多種族による領土戦争が頻発していたために、人間が住める環境ではなかったそうです。
私達の祖先は、上陸作戦に紛れタムリエルに移住する決意をし、その一部がハイロックへと亡命したと云われています』
112
カズ
『...アカヴィル大陸のツァエシは、人間種を捕食していたと...確か記録では...そうあったと思ったのですが...』

メロサ
『それは事実です。
ですが一方で、人間達と友好的な関係を保っていたツァエシも存在していました』

確かに、第一紀後期のレマン朝には、ツァエシが人間の統治下で政治的手腕を発揮していた記録がある。
なので彼女の言う事も、嘘とは言い難い。
113
メロサ
『彼らは人間を捕食する事を拒み、地下組織として彼らを助けたのだそうです。
ですがその殆どが失敗に終わったとか....』
113-1
『今現在”アカヴィリ系ブレトン”と公称する者の殆どは、その時の僅かな生き残りの末裔です』
114
レジスタンスがいたとは驚きだ。
だから詳細な記録が残されなかったのか...

カズ
『つまり、人間種のアカヴィリの生き残りもいたと...』
115
メロサ
『その通りです。
ただ人によっては、代々言い伝えられてきた者とそうで無い者がいるため、何人生き残っているのかまでは把握できていません』

私はその生き残りの一人なのか...
しかし、という事は...
116
カズ
『グラム・オーカーは...存在していたのですか?』

メロサ
『彼は組織の一人だったという記録が残っています。
私とエバーモア王は、彼の子孫です。
ですが、捕食や吸血と言った行為は、本能的にも退化しており、今は全く必要としません』

彼女との数分間のやりとりは、まさに驚きの連続であり、そして滝の様に心が洗われていくのを感じた。
117
メロサ
『カズ殿。ここまで話せば、大方予測がつくでしょう?』

カズ
『あぁ~...まさか...そんな...』
118
メロサ

『【亡命者】に描かれているエメリック王の肖像画...彼が被っている”尖った王冠”は、当時ハイロックに一度持ち込まれ、そしてスカイリムに返還されました』

カズ
『本物が...存在しているというのか...』

私は声が震えてしまった。
119
メロサ
『その通りです。
ハイロックでの不吉な出来事を知った当時の上級王が、王冠を秘密裏に封印する事にしたそうです』
120
デルフィン
『ノルドは尖った王冠に関して、古い詩歌を残しているわ。
”吹雪を吐き出す青き竜を制し、ここに凍える冬を往くは、尖った王冠を頂きし上級王なり”ってね。
この詩が、王冠の唯一の手掛かりなのよ...』
121
知っている詩歌だ。
だが違う。
違うが覚えているぞ...
122
カズ
吹雪を吐き出す青き竜を従えるはぁ~♪ 白銀の静寂(しじま)を遡りし風なりぃ~♪
ここに凍える冬を往くはぁ~♪ 大樹に抱かれし十の角なりぃ~♪
銀の夜を舞う竜を手にする者はぁ~♪ 尖った王冠を頂きし上級王...なり...
123
思わず口から溢れ出てしまった。
新たなフレーズが現れた事に、驚きを感じたのだろう。
123-1
瞬間的に皆言葉を失ってしまい、私は注目を浴びていた。
124
カズ
『ぬ、抜け落ちた部分というのはおそらく...この事だろう』
125
デルフィンはメロサに向き直る。

デルフィン
やっぱりそうなのよっ!
彼の今言った言葉は、おそらく後になって書き足したんだわ!
126
メロサ
『貴方の予想通り、グラムの跡を継いだ者がいますね』
127
デルフィン
『ええ、たぶん彼は、尖った王冠の封印の儀式に参列していた司祭だったのよ。
だからどこに封印したのか、本に書き加える事ができた。
そしてウェイレストに戻って、何食わぬ顔で王宮図書館に保管していたのよ』
128
再び私に向きなおる。

デルフィン
『その閲覧ができたハズの人物と言えば...当時の王家の者であり、そして今の子孫である、あなたしかいないわっ!
129
だから私を呼んだのか。
というより少々不快でもあった。
それは、彼女の表情から直感できたからだ。

”試すために、ワザと知らないフリをしたな...”
130
カズ
『だが...その詩歌を知っていたからって、私には何もわからない...』

デルフィン
『いいえ、貴方が読んだ”亡命者”は、私が読んだ”亡命者”と違っている。
だからきっと、あなたしか知らない事があるはずよ!
特にこの詩歌は、ただの詩じゃない。
王冠の眠る場所を示しているんじゃないか?って、私たちは見ているのよ』

私は何が何だかよくわからず、呆気にとられた。
140
デルフィン
『だから...ごめんなさいね、実は王冠が眠る場所は、大方見当がついているの』

カズ
『いったい...どういう事なんだ?』
141
デルフィン
『細かいことは後で説明するわ!
貴方が読んだグラム・オーカーの【亡命者】には、他に何か書かれていなかった?
覚えている事は無い?』

デルフィンの目の鋭さがさらに増す。
私はこれから、彼女にとっての慰み者になってしまうのかと不安になった。
142
メロサ
『唐突な事なので、さぞ驚かれておられるでしょう。
種族は違えど、私達は共にアカヴィリの血を引いている一族です。
この血を絶やさないためにも、私たち自身も警戒をしなくてはいけません。
なので無礼を承知の上で、このような態度で臨ませて頂いた事を、お詫びいたします』

領主にまで恭しくされると、私としては困り果てるしかない。
143
メロサ
『ですが、分かっていただきたのです。
今これが、私たちが生き残るための唯一の手段なのです』

カズ
『じゃぁ...王冠を探すために私も同行しろと...?』

デルフィン
『そうっ!見つけて、援軍を連れてくるのよ』
144
だが迷った。
要するにウィッチマン対策の為に、スカイリムに手を貸してもらおうという魂胆なのはわかる。
だがこれは、逆を言えば、スカイリムに侵略を申し出ている事と変わらない。
つまりは売国奴そのものの行為である。
145
カズ
『いや...やはり私は賛成できません。
尖った王冠を掘り起こすよりも、ジェハンナやマルカルスを頼るべきだ。
それにもし...もし王冠が、ウルフリックの目に叶う物でなかった時。
あるいは、彼が呪いに掛かってしまった場合...』
146
メロサ
『あなたが危惧しているのは、ウルフリックの身に何かあった場合、スカイリムの怒りを買い、ハイロック侵攻の切っ掛けを作りかねなという事ですね...』
147
カズ
『その通りです。
立場の弱い国は、強国に都合よく利用されるのが外交の常です。
貴方は生贄にされるんですよっ!
こんな事危険すぎるっ!』

近くにいた椿は思いもよらなかったのか、話を耳にした途端口を覆い隠し驚いた様子を見せた。
148
カズ
『貴女は私に助けを求められた。
だから助言いたします。
こんな危険な賭け事はおやめなさい...』
149
だがメロサは、件(くだん)の貴族とは違い、民衆思いな人物でも知られていた。

メロサ
『カズ殿...もし、もしあなたが私の立場だったら...どうしますか?』

人に教えを説くというのは、どこまでも自分に厳しく、聖人でもなければ、ただの驕りにしかならい場合もしばしばある。
私は”しまった”と心内で呟き、言葉を詰まらせてしまった。
150
メロサ
『あなたは王族でありながら、ウェイレストの現状を憂いて、クーデターの首謀者を買って出たそうですね?』

カズ
『そ、それは...』
151
メロサ
『ここは小さな橋の町ではありますが、長年二つの国の橋渡しを続けてきた、歴史ある町でもあります。
首都が他国との戦争を繰り返しているせいで、悲しみや絶望も多い場所ではありますが、それでも小さな希望が継ぐんできた物もあります。
そういう沢山の人々の思いに比べれば、私の命など羽毛程でしかありません....よろこんで生贄になりましょう』
152
その微笑に、私は返す言葉が思いつかなかった。



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[備考]

◎レイブン・スプリングス
レイブン・スプリングスは、帝国軍が【リーチ事変】における当時の出来事を揉み消すために、全てに火を着けました。
この出来事はロザリーとナディアがこの場所を去ってからすぐの出来事です。(第十一話EP2)
そして二十年以上もの間、内戦が続いた事もあり、この街は放置され続けてきたのです。
ようやくその復興に着手したのですが、そこに原住民であるウィッチマン達が攻め込んで来ました。
今の所彼らの目的は、ハッキリとはわかっていません。

◎メロサ
ディバイド領主を務めているアカヴィリ系ブレトン。
ただし椿やカズとは違い、ツァエシとブレトンの混血。
世代を重ねるごとに、ツァエシの本来の特性である吸血や食人といった特性は失われ、更に人間種に擬態する独自の変性魔法を獲得している。

性格はいたって温厚であり、ディバイドの民からは名君として尊敬を集めている。
一部の重臣達による反感はあるモノの、彼女はそれを一意見として受け入れ、慢性的な貴族体制の”悪”に対して真っ向から立ち向かう姿勢を崩さない。
好奇心旺盛な面があり、デルフィンの提案を宝探しの様に受け止めている衒いがある。
それが影響しているせいで、デルフィンは重臣達に疎ましく思われている。

【亡命者】の著者であり、アカヴィル大陸から人間種を亡命させたツァエシの英雄【グラム・オーカー】の子孫である。
また彼は【尖った王冠】をスカイリムから持ち出した人物と目されている。

メロサは大型MOD【Beyond Reach】に登場する実際のディバイドの領主です。
SOSでの彼女はディバイドの領主であり、エバーモアのシグメイン王の従妹という独自の設定にしました。
また実は彼女は、ナディアの勝手な判断でフランスの女優さんである【エヴァ・グリーン】をモデルに顔を変えてあります。
ツァエシ(蛇人間)のイメージから、彼女が頭に浮かんだので..
これから少しづつ頂点編集を繰り返して彼女の独立化を考えています^^;
A1
余談ですが、【Beyond Reach】でのウェイレスト王である【ウーサー王】も、ウェイレストの残党兵と一緒に登場します。(どこにいるのかわからないw)
今回は名前だけを使わせてもらっています。

ツァエシは長寿だそうです。
なので彼女は【リーチ事変】の頃には既に領主であり、マウリシオとも親交があったとか...ともすればロザリーとナディアを逃がす手引きをしてくれた人物...なのでは...?

◎アヴァンチュリエ
【Beyond Reach】では、エバーモア衛兵隊の中でも強力な魔戦士集団という設定です。
実際の彼らは、重装備に身を包んだ火炎系の魔法を得意とする集団であり、エバーモアの門番をしています。

SOSでは強力な魔法戦士の集団という事で、エバーモアの中で王都を優先的に守る事を目的とした組織としました。
今回はレイブン・スプリングスがウィッチマンの手に落ちた事により、王都であるエバーモアを守るために、彼らが巨大なシールド魔法を張ったという事になっています。

因みに意味は”ならず者”だそうです。

◎グラム・オーカー
第二紀572年 アカヴィル大陸より侵攻してきたアカヴィリ軍がモロウィンドウから上陸する。
当時ツァエシの捕食対象だった人間種を守る為に、地下組織として働いたツァエシの一人。
彼はアカヴィリ大陸より人間種を守るために、上陸作戦に紛れて、ハイロックへと逃亡した。
その時、何処からか”尖った王冠”を手に入れ、それを手土産にして、エメリック王に取り入ったとされる。

タムリエル第二紀は【ヴェルシデュ・シャイエ】というツァエシが支配した時代です。
しかし430年後に彼の息子である【サヴィリエン・チョラック】が暗殺されることによって、皇帝空位の時代が始まりました。
彼らが亡くなってからアカヴィリ軍は、二回タムリエル侵攻を計っています。
(【ヴェルシデュ・シャイエ】が初めてタムリエルに侵攻したのを合計すると三回)

SOSでのメロサの話では、”増援”という形でタムリエル侵攻を計ったと書いたのですが、これは【ヴェルシデュ・シャイエ】やその息子が亡くなっても、
【ブレイズ】という組織は健在だったのでは?という予想からこう表現しました。
当時のブレイズが何をしていたのかは不明です。
ブレイズの前身はドラゴンガードであり、この組織を立ち上げたのが彼らだと云われています。

アカヴィリ軍の三度目の侵攻は、モロウィンドウから侵攻したそうです。
この事が切っ掛けとなり、ESOのエボンハート・パクトが結成されました。

◎亡命者
グラム・オーカーが書いたとされる書籍。
元々は彼の半世紀を書き綴った物であり、特に当時のアカヴィリ・レジスタンスの行動に限られて書かれている。
グラムは、アカヴィル大陸に住んでいた人間種達をタムリエルに亡命させるべく、軍の侵攻作戦に紛れてハイロックに逃げ込んだツァエシである。
その際、スカイリムの上級王が被っていたとされる【尖った王冠】を盗み出し、これをエメリック王に献上したと云われている。
この本は、当時の出来事を事細かに知る事のできる歴史書でもあるが、反乱組織だった事もあってか、故意に記載されなかった部分もある。
57
しかし、デルフィンが読んだ【亡命者】と、カズが読んだ【亡命者】には相違する点がある。
また、著者であるグラム・オーカーはハイロックに逃げたはずなのに、何故かこの本はスカイリムのスカイ・ヘイヴン聖堂の書庫に眠っていた。
王冠を返還する際にでも戻したのか?
そして何故二冊も存在しているのか?
また大部分の文章が鏡文字で書かれている。
いずれにせよ謎の多い書物である。

因みにこの本の名前の元ネタは、第二紀812年の出来事で、アカヴィリの亡命者達をエルスウェア―のカジートが保護した事を由来にしています。  

◎尖った王冠に関する古いノルドの詩歌について
これについて出典がどこなのか?
個人的に色々と調べたのですが、見つかりませんでした。
尖った王冠は第一紀のボルガス王の時代が最後で、それ以降使われていません。
なのでこの詩を納めた書籍と言うのも、継承戦争当時に失われたのではないかと思われます。

因みに紛失した尖った王冠の代替品として作られたのが”フレイディスの王冠”と命名された冠で、ゲームでも”フレイディス女王の剣”のクエストで見る名前です。
彼女は第二紀431年にスカイリムの上級女王として選ばれた人物で、隻眼のオラフの次の上級王のようです。
ON-item-Crown_of_Freydis
ESOにおけるエボン・ハート・パクトを纏めたノルドの上級王ジョルンは、この冠を戴冠したそうです。
面白い事に、その当時のムート(上級王を選ぶための合議)が開催した場所は、”スクルダフン”だったそうですw
当時は歩きで行けたんでしょうか?

[使用MOD]

Torumekian White Witch Outfit...【風の谷のナウシカ】に登場するクシャナの衣装MOD。メロサに使わせて頂きました。

Tsaesci Race - Snake-like race from Akavir...アカヴィリの種族ツァエシをスカイリムに追加するMOD。

2017/8/28/17:45


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1-1

1-2

1-3
その日...人々は大きな過ちを犯した。


1-4
希望の光になるはずだったの者を...殺してしまったのだ。

1-5
だがそんな事は、誰にも分からないし、気が付くはずも無かった。

1-6
彼の名前さえ知る者も、ここにはいなかった...

1-7
その命を絶たなければ、運命はもっと別な方向を進んでいたかもしれない...

1-8
だがこれもまた、真実の道である...

2
スカイリムの内戦は、隣接する他の国々に少なからず波紋を呼んでいた。
タムリエル北西に位置するハイロックにとって、両境の国々が帝国からの離脱を図ろうしていれば、何も起こらないはずが無い。
3
当然ながら、ここでも様々な大義を掲げては、内戦が繰り返されていた。
4
嘗ての大戦では、多くのブレトンが、帝国の旗の下に一つになった。
だが時代は変わっても、人の本質はそう簡単に変わるモノではない。
5
大きな支配から遠ざかると、人は他(た)よりも個(こ)を尊重しようとする衒いがある。
欲やプライドが信念を覆い隠し、盲目なまま堕落へと落ちていく事も珍しくはなかった。
6
スカイリムとハイロックの国境を跨ぐリーチは、東に【マルカルス】、西に【エバーモア】と二つの都市を抱えている。
その中心に位置する橋梁には、【ディバイド】と呼ばれる小さな集落があり、この小さな町が二つの国の関所を担っていた。
7
エバーモアが領有する西側のリーチこと”ウェストリーチ”には、中心に【レイブン・スプリングス】という貴族達が作り上げた中規模な町を有している。
8
『桃李自ずと小道を成す(とうりおのずとこみちをなす)』とは言ったもので、その貴族はよほど民に好かれていたのか、周囲に人々が集まっては開拓が行われ、大小様々と集落が形成。
まるで城壁の外に更に城壁を作るかのように、徐々に広がっていった。
特に南側の【フォーローン】は、レイブン・スプリングスと橋一本隔てて最も栄えていた集落でもある。


しかし、人が集まる事は、決して良い事ばかりが集まる訳ではない。


9
大戦後、南方のハンマーフェルが独立を宣誓し、帝国から譲渡を認められたサルモール達との主導権争いが始まった。
おかげでハイロックには、多くの流民達がなだれ込んでくるようになる。
彼らは勝手に土地を開拓し始め、次第に小さな村落まで作るようになっていった。
10
だがリーチには、元々の原住民であるウィッチマンの存在があり、彼らは自分達の土地を荒らす流民達を毛嫌いし、やがて排除するようになっていく。
11
また、戦時中に傭兵を生業としていた者などは、士官の話に有り付けないと、次の拠り所を探したりする。
だがそれすら見つけられないと、山賊や野盗にまで落ちぶれる者も珍しくは無かった。
まるで落書きを繰り返す壁の様に、そういった類のならず者達までウェストリーチに集まるようになると、根拠の無い縄張り争いが始まるようになる。
12
帝国軍はエバーモア王国と協力し、大規模な鎮圧に乗り出した。
だが多種多様な種族が住まう土地を、武力行使のみで抑え込もうというのは全くの逆効果で、かえって相手の感情を逆撫でする結果になった。
止む終えず王国は、様々な懐柔策を取る事になる。
13
おかげでウェストリーチは、独自の統治法を用いる事により、多種多様な種族が共存する土地へと姿を変えていったのだ。
そしてこの平穏が、長きに渡り続くかと思われていた...


しかし、それも束の間だった...

14
突如として大きな洪水が、この土地を襲ったのだ。
巨大な波が、多くの人々を下流へと連れ去ってしまった。
15
生き残った者は、大自然の怒りに触れたと思い込み、天に祈りを捧げ、信仰心でもってこれを防ごうと考えた。

だが世界は残酷だった。
16
やがて町の端々から、謎の病が発症し始める。
それは人々の肉体だけではなく、精神まで蝕んでいった。

”神々への祈りが足りない 信仰心が足りないのだ”と...
18
血迷った教主が、怒りを鎮めようと、多くの命が生贄として捧げられた。
19
最初は処女の若い女、子供の血肉、赤子の心臓、終いは儀式と称した強姦を強要させ、わざわざ捧げ物を作らせたのである。
20
それはやがて、信仰という名の果てない恐怖となり、人々を支配するようになっていく。
歪んだ信仰が生み出すのモノは、本来の正義さえも歪ませてしまう。
例えそれがおかしい事であっても、当事者はそれを正しい事として認識してしまう。
21
だから嘗ての帝国軍は、この地に巨大な火を放つ事にした。
腫物を覆い隠すように、穴に埋めて無かった事にするように、手に負えないモノを封印するように...
22
だが、誰も過去から逃れる事はできない。
過去は必ず追い掛けてくる。
死して肉体は滅び、土と骨だけになったとしても、怒りや憎しみといった感情は生き続けるモノなのだ。


23
24
私の仕事は不毛だ...
最初から無理を承知で引き受けたのだが、おそらく報われる事はないだろう。
25
嘗ての故郷であるウェイレストは、長年に渡り北方のエバーモアと戦争を繰り返してきた。
始まりはなんて事のない、ただの貴族同士の権力闘争だった。
そう、私の国は、貴族と平民の差別階級によって成り立っている。
26
平民は誰よりも早く目を覚まし、朝から晩まで野良仕事をしては、法外な税金と尊厳をむしり取られ、その日食事にあり付けた事と、生き長らえた事に感謝する。
27
商才がある者は、思った以上に気を使う。
彼らは金の無い者には冷たくあたり、パンの一欠けらさえケチる。
目上の貴族にはゴマをすり、中には運よく取り入れられ、男爵の身分になれた者もいたらしい。
28
だがやはり、なんといっても一番質が悪いのが貴族だ。
下男下女を卑下し、自分達の価値観に見合わない事は決して受け入れない。
王族に媚びを売り、下々の生き血を吸い上げ、無知は罪として断罪し、時には神さえ平気で裏切る。
他人の努力を見て見ぬふりし、自惚れた自分に酔いしれ、彼らに将来が無い事を嘲笑うのだ。29
そんな差別主義が長年続けば、不満と言うしがらみが溜まり、やがては反乱が起こる。
29-1
少し知恵が回る者がいれば、北方のエバーモアに協力を取付け、この堕落に満ちた社会に鉄槌を下そうと躍起になるだろう。
29-2
だがおよそ戦いに無縁だった我々に出来る事は、何もかもを捨てて、ここから逃げ出す事だった。
30
それは、思っていたよりも早く始まり、そうして私は、これから第二の故郷になるであろう”エバーモア”に足を踏み入れた。
だがそれが、単に一時しのぎにしかならなかったと知ったのは、我々が降伏してから1時間後の事だった。
31
降伏は認められたが、その足で東のレイブン・スプリングスに連れて行かれ、強制労働に従事させられたのである。
エバーモアもまたウェイレスト同様、激しい格差社会で成り立っていた。
32
私は労働者達を纏める”監督官”という役職のおかげで、牢獄暮らしは免れた。
最も夜は、看守達と同じ場所で寝泊まりするので、地下牢で寝泊まりしている事には変わらないが...
他の者と違う待遇を受ける事ができた理由は、ただ一つ。
私が有名な王侯の血を引く人間だったからだ。
33
【上級王エメリック】と言えば、タムリエルではそこそこ知られている存在である。
嘗ての三国同盟であるブレトン、レッドガード、オークの三種族を纏め、ルビーの玉座奪還の戦いに挑んだ人物だった。

私はこれまで、インクで書かれた系譜など本気で信用した事はなかったが、この時ばかりは縋るような思いだった。
34
そう、私の祖先にはエメリック王がいる。
私は嘗ての王の末裔なのだ。
35
だが私の出自については、祖父の代で隠蔽されるようになった。
どの代だったのかは忘れたが、一族の血筋にアカヴィリ人の血が混じっていたらしい。
36
アカヴィルといえば、タムリエルの東方にある巨大な大陸だと云われている。
だがそこに住まうアカヴィリ人は、タムリエルにも何度か侵攻してきた事がある。
一説ではアカヴィル大陸に住んでいたドラゴンが、タムリエルに上陸した為に、アカヴィリ人が追い掛けて来たとか。
その後ドラゴンスレイヤーとして、皇帝の護衛兵を務めるブレイズとなるも、今ではサルモールから追われる存在であり、故郷さえ失ってしまった種族である。
つまり私は希少種でもある訳だ。


37
レイブン・スプリングスは、嘗てのリーチ事変を治めるために、帝国軍が火を放った事で有名だった。
その炎は二十日間もの間燃え続け、町一つが真っ黒な炭になるまで消えなかったという。
余ほどの事でもあったのか、この事に対して”やり過ぎだ”と語る者も少なくは無い。
38
行き過ぎたカルトが招いた結果だとは言われているが、このサマを目にすれば、まるで開けてしまった蓋を、慌てて閉めたようにも伺える。
38-1
地面を掘り返すたびに嘗ての惨劇が姿を現す。
一体ここで何人の命が奪われたのだろうか?
今はそれを知る術もないが、事件から既に二十年以上も経過しているのに、殆ど手つかずというのもまた奇妙な話である。
39
兎に角、私達は町の再建の為に駆り立てられていたのだ。
毎日の重労働が苦になると、エバーモアが我々を裏切ったとも思えたが、それでもウェイレストの悲惨さに比べたら、まだましな方だと言えた。
40
暗い地下牢はジメジメしていて、スキーバーや虫たちが闊歩する事もあるが、腐った死体まで歩き回るような事はない。
食べる事のできる黒パンに寝床、酒に仲間の笑い、今までの差別に比べればこの上なく快適だろう。
41
ウェイレストでの反乱を企てた私は、ここの皆に信頼されていた。
私が嘗ての王族であった事は周知の事実だが、何よりな事は、彼らは私を王族として見ている訳では無く、共に命を懸けた仲間として受け入れてくれた事だった。
私はこの信頼を裏切りたくない...裏切るような事だけは...したくない...

42
我々は国境の町ディバイドを出て、マルカルスを越え、山からの下り道を進み、一本の橋を渡った。
この辺りの地形は、私にはよくわからない。
43
橋を渡り切った所で馬車を降り、そこからは徒歩に変わった。
案内役のデルフィンの話によると、目的地であるスカイ・ヘイヴン聖堂に行くには、カーススパイアーという小さな村落を横切らないといけないらしい。
44
ところで、考古学の見地からして、今回の旅は記録するに値する価値がある。
それは旅に出発する前から、驚きの連続だったのだ。
まずは彼等の事を簡単にだが、頭に入れて置く必要がある。
45
後ろを歩く二人の女性は、ディバイドから私の護衛を任された騎士達だ。
目の下に傷がある方が”メアリー”で、女の身でありながら歴戦の猛者といった様相をしている。

もう一人の黒髪の方が”椿”で、風が吹けば飛んでいってしまいそうな娘にしか見えない。
だが信じられない事に、彼女が騎士団長なんだそうだ...
人は見た目で判断してはいけないとは、よく言ったものであるが、ハッキリ言って未知数な存在だ。

ここまでの道すがらで交わされた会話で、二人は長年の付き合いがあるらしい。
メアリーはそうでもないようだが、椿の方はブレイズという組織に興味があるとの事。
46
実は彼女たちが共に所属している【カミリア騎士団】には、もう一人シャルロットというハイエルフがいる。
今回は別件もあってディバイドの領主に同行を控えさせられた。
おそらくだが、彼女がエルフだという事もあり、ウルフリックにサルモールを連想させない事も含まれていると思われる。
47
二人のすぐ後ろを歩いている男はフェニグ。
彼はディバイドの執政であるエンテモン直属の部下らしい。

身分的に私は囚人なので、彼はお目付け役と言った所だろう。
椿やメアリーによれば、嘗てはレイブン・スプリングスの領主に仕えていた事があるらしく、何故か酷く無口なんだそうだ。
なので、たまに目が合った時などは、少し不気味にも思えるのだが...別段害がある訳でもないので、私としては気にしないようしている。

とはいえ執政の部下という事であれば、領主の代理人でもあるので、おそらく同行者の中で、この事態を最も重く見ている人物であると思われる。
48
そして今回の案内役のデルフィンだ。
彼女はブレイズの生き残りであり、スカイリムを拠点に活動をしてきた人物らしい。
個人的にだが、あまり良い印象は持っていない。
目尻の吊り上がった、なんとも灰汁の強い表情をしており、少し触っただけで紙の端で指を切った時のような嫌な感覚に陥る。

ブレイズとしての彼女は、長い間一人で活動していた事もあり、かなりの勝気な女性であるのは事実だ。
正直彼女を見ていると、どうしても落ち着かない。
だが少なくとも、人を欺く能力はかなりのモノのようだ。

当初私は、彼女をそういう風に見ていたのだが...
49
さて、ハイロックのウェイレスト出身で、国王を見限り、エバーモアに亡命。
レイブン・スプリングスで城壁の修復作業をさせられていた私が、何故今この者達と一緒にスカイリムにいるのか?
正直言えば、私は好んで来た訳ではない。
落ちぶれた王侯貴族だったおかげで、歴史にも少なからず精通していた事が幸いしたとでも言うべきか...
領主に助けてもらいたいと懇願されたのも事実だが、やはり自分の食指が動いたという方が動機としては近いだろう。

私としても、なんとか成功さなくてはと焦ってはいる。
何故なら、私を信頼してくれる多くの仲間達の命も懸かっているからだ。
50
だが今回の任務遂行は、ほぼ不可能に近い。
とある一文の謎を解明し、あるモノを手に入れなくてはいけない。
そしてそれを元手に、スカイリムの遥か東から、全く反対方向の隣国ハイロックのディバイドに向けて、援軍を連れて帰らねばならないのだ。
しかもこの全ての行程を、最低でも一週間以内に終わらせないといけない。

つまりは【不毛】であり、そして【報われない】という事である。


51
川の上に櫓(やぐら)を建て、その上に住居があるようだ。
カーススパイアーという集落は、実にユニークな作りになっている。
52
デルフィン
『ここには昔、フォースウォーン達の野営地が有ったのよ』

椿
『フォースウォーンって...マルカルス事件の?』

デルフィン
『彼等を排除して、今は私達の拠点にしているわ』
53
よく見ると、ブレイズの鎧を着こんだ連中がポツラポツラと見受けられる。
53-1
ボロ着を着た男女もいれば、面白いことにアルゴ二アンやカジートまでいた。
どうやら彼等は、この集落の護衛を司っているようだ。
54
デルフィン
『ここにいる連中は、全員ブレイズよ』

ブレイズは、元々帝国の皇帝護衛を司っていた組織だった。
だが王朝が変わると、帝国からは無用の長物となり、そしてエルフとの白金条約においては、”解散”の二文字を突きつけられた組織である。
54-1
故に彼らは、その存在そのモノが危うい組織とも言えた。
その彼らが、今こうして在る事ができるのは、どうやらスカイリムの内戦は、思いがけない恩恵を与えてくれたのかもしれない。
55
嘗てのブレイズは、皇室に仕える者として、徹底した秘密主義の組織だったと聞いた事がある。
だがここにいる彼らの表情を見ていると、そんな堅苦しい印象はまったく感じられなかった。
56
少し歩いたところで、巨大な石の階段に差し掛かった。
上ではブレイズの鎧を着こんだ若々しい男が、我々を出迎えてくれた。

タケオ
『お帰りなさいデルフィン』

デルフィン
『ただいまタケオ。エズバーンはいる?』

タケオ
『ええ、聖堂にいますよ^^』

二人は軽く挨拶を交した。
57
デルフィン
『紹介するわ。
うちのホープのタケオよ。
彼には留守中の私の代わりを頼んでおいたの。
なかなか優秀な男よ^^』

そう紹介されると、彼は我々を笑顔で迎えてくれた。

タケオ
『みなさん、スカイ・ヘイヴン聖堂によくお越しくださいました。
タケオと申します。
ゆっくりして行ってください...と言いたいのですが、
そうもいかなそうなので、できる限りのお世話をさせていただきますm(_ _)m』

将来有望そうな顔つきをしている。
58
こんな雰囲気を見せられれば、ブレイズもなかなか居心地がイイのかもしれない。
初めてデルフィンに会った時、彼女からの要求を断った事に、少々後ろめたさを感じた。
59
本堂に到着するまでに、彼女はスカイ・ヘイヴン聖堂という場所について色々と説明してくれた。
ブレイズの聖堂はタムリエルの各地に存在しており、ここはその一つで、元々は前哨基地でもあったらしい。
既に千年以上も経過しており、歴史ある建築物なんだそうだ。
60
ところでスカイリムと言えば、嘗ての竜戦争を経てきた歴史が有り、邪竜アルドゥインが復活したという噂は、ハイロックでも耳にしていた。
60-1
デルフィンの話では、レマンのようなドラゴン・ボーンが復活するはずだったのだが、彼女は”あいつは違う”と言い張っている。
少々感情的になっているようで、話の内容が上手く呑み込めなかったのだが...
どうもアルドゥインを倒した人物は、まだスカイリムにいるらしく、彼女はその人物とは現在、不和状態にあるらしい。

61
本堂に到着した途端に、巨大なレリーフが目に入り込んできた。
素晴らしく精巧な作り込みであり、何かの歴史を現しているようにも見える。
考古学を趣向とする私としては、思わず食指が動いてしまった。
62
カズ
『これは美しい...』

たまらず口の端から漏れてしまう。
62-1
エズバーン
『アルドゥインの壁だ』

初老の男性が近づき、声を掛けてきた。

カズ
『アルドゥインの壁?』
63
エズバーン
『この壁は第一紀の2812年に建設が始まり、帝国中の名工が集められ、およそ7年の年月をかけて制作された。
当時のブレイズの前身であるドラゴンガードが、後世に警鐘を鳴らすために作らせたのだ』

カズ
『警鐘...』
64
エズバーン
『ここには、アルドゥインの復活の予言が刻まれている。
そして世界を喰らいし者を、時の彼方に封印した三人の英雄の事も描かれているのだ』

私は少々驚いた。
噂でしか耳にしなかったが、アルドゥインというドラゴンは、やはり存在したらしい。
65
エズバーン
『もっとも、アルドゥインが死んだ今は、ただの彫刻なのかもしれないがな^^
...エズバーンだ』

彼は私に握手を求めてきた。

カズ
『カズと申します』
66
エズバーン
『デルフィンの言うエメリック王の末裔と言うのは、貴方でよろしいのかな?』

カズ
『は、はい...』

少々恥ずかし気に応えた。
67
エズバーン
『元王族の方だというのに、むさ苦しい場所で申し訳ない...』

彼は恭しく口にする。

カズ
『いえ、そのような事は...』

エズバーン
『なにぶんブレイズは、未だに人手不足でな...』

こんな風に扱われる事は、心苦しくも思えてくる。
68
エズバーン
『多分、デルフィンにも誘されたんじゃないかな?』

カズ
『えぇ...』

最初は気乗りがしなかったが、今は少し違っていた。
69
エズバーン
『まぁ、その事は後々という事で...今は心に留めておいてもらえればそれでいい』
70
最もだ。
今日はその為にここに来たのではないのだから...
私は軽く頷いた。

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[備考]

◎桃李自ずと小道を成す
桃(もも)や李(すもも)の実がなる木の下には、放っておいても自然と人が歩く道ができるという意味。
人望や人徳、あるいは魅力のある人物の元には、何もしなくても自然と人が集まってくるという意味。

◎ウィッチマン
ウェストリーチ地方における原住民族達で、主にブレトン種によって構成されている一派です。
彼等は魔女やデイドラ崇拝によって、独自のコミュニティを形成しているようですが、あまり好ましい連中とはいえません。
実際の【Beyond Reach】においても、見るからに獣のような集団であり、かなり強力な敵となって登場しています。

スカイリムにおけるリーチメン(後のフォースウォーン)の原型とも目されているらしいです。
フォールウォーンも彼等同様不気味な儀式や魔法を用いており、強力な一派となっています。
ウィッチマンはその更に上を行くと言っていいでしょう。

ウィッチマンについてはロアな設定が見当たらなかったので、断言は控えさせていただきます。
因みに【TES:Legends】というカードゲームに登場しており、彼等はリーチ奪還の為に戦っているようです。
また【ESO】においては【Witchman Armor】という鎧が存在しているようですね。

◎上級王エメリック
エルダー・スクロールズ・オンライ(ESO)に登場する上級王。
エメリックは商人出身の貴族で、匠な話術と交渉術によってブレトン、レッドガード、オークの三種族を纏め、同盟を勝ち取り、ダガ―フォール・カヴァナントを結成。
シロディールのルビーの玉座奪還の戦いに挑んだ人物。

エメリック2

今回の主人公であるカズは、彼の子孫と言う無茶設定をしてみましたw
実はナディアはESO未プレイなのでよくわかりませんw
ESOの時代はスカイリムから約1000年前の出来事で、設定上は第二紀582年が舞台となっています。
TES(ザ・エルダー・スクロールズ)シリーズにおいて、最も長いとされている第一紀が終わり、第二紀に入ると帝国の支配は人間からアカヴィリという別種族が支配するようになります。
アカヴィリは実に様々な文化や政治的手腕を発揮し、タムリエル大陸に多くの恩恵を残してくれるのですが、僅か400年と言う短い年月で彼らの支配は終わってしまいます。
その後帝国は皇帝空位の時代に入り、後の第三紀を宣言するタイバー・セプティムが台頭を掲げるまで、タムリエル全土で約400年という長い混迷の時代が続く事になります。

◎カズ
ナディアが作成したフォロワーさんです。
行きつけの床屋さんがモデルになっており、本人様の希望から実際の通り名を使わせていただきました。

彼は序章の主人公です。
なので殆どの場合、彼の目線で物事が語られています。

カズは嘗てのウェイレストの上級王である、エメリック王の末裔であり、現在は政権を奪われてしまい落ちぶれた王侯貴族となっていますが、奴隷と何ら変わりません。
彼の一族は政権が転覆した後に粛清される事はなく、国民に情を見せるという理由で強制的に現政権に仕えせられました。
こうする事で政治的にも上手く回るというウェイレスト独自の統治法によって、カズは生きながらえる事ができたのです。

一応彼の父親は”理髪師”という設定であり、そのおかげで王族達にはかなり信頼されていました。
なのでカズ自身もある程度の自由が認められ、幼い頃より歴史が好きだったという事で、考古学を専門とする人物に設定しています。

※王宮の理髪師は、王を殺すことのできる刃物を持っている事から、身分が高い事が多々ある。

◎アカヴィルとアカヴィリ
アカヴィルは大陸の事を指し、アカヴィリとはアカヴィル大陸に住まう種族全体を指すそうです。
アカヴィル大陸は、タムリエルの東に位置する巨大な大陸です。
色々と調べてみたのですが、調べるたびにアカヴィル大陸は様々な形となって描かれているので、恐らく”よくわかっていないのでは?”と思い、SOSの物語上には地図を掲載しませんでした。

◎リーチ事変
この事件はSOS各所で語られている出来事で、特に第十一話EP2においては物語の舞台になっています。

◎Firone`s Followers
【ツバキ・ハドソン】
【メアリー・アイレンブルク】
【シャルロット・イザヴェル・スクルージ】
言わず者がなの【フィロン】君のフォロワーさん、三人娘です。
オリジナルの設定では、ハイロックから来た椿ちゃんを追って、幼馴染の二人が合流し、ホワイトランにて仕事を請負う自警団という独自の組織となっているようです。
彼女たちはホワイトランホールドを拠点にしつつ、様々な難事件に立ち向かって行くというお話を、御本人のサイトにて読む事ができます。

SOSではハイロックエバーモア出身の貴族で、元々はそこで自警団をやっていたのだが、父親の勧めで騎士団を結成。
新米騎士団として国境の町ディバイドに派遣され、今は領主の下で働いているといった設定です。
今回は最終目的にウルフリックのゴマを擦らないといけないないので、ハイエルフであるシャルロットさんだけディバイドに残る事になりました。

因みに今回のテーマの一つである【アカヴィリ系ブレトン】という種族は、椿さんが元になっています。
主人公であるカズもこの種族になります。

フィロン君の三人娘は前々からSOSに出てもらおうと考えていたのですが、なかなか設定が噛み合わず、今回序章改編という事もあり、思い切って彼女達を使わせていただく事にしました。
フィロン君(人''▽`)ありがとう☆ございます
これからのRPに色々と使わせて頂こうと思います(*´▽`*)ワーイ
因みにお父さんのフォロワー化も待っているので、よろしくお願い致しますm(_ _)m

◎タケオ
nariteteさんが作成されたフォロワーさんです。
SOSではスカイ・ヘイヴン聖堂にてエズバーンの護衛役を務めてもらいました。
なのでエズバーンが行く所には、彼も必ず着いていく設定です。

彼は第三紀のオブリビオン・クライシスにおけるシロディール・チャンピオンです。
【深淵の暁】を壊滅させ【メイルーンズ・デイゴン】を撃退し、マーティンが皇帝の座についた後、シヴァリング・アイルズに調査に向かった後、行方不明になったという人物です。
実際の歴史とは違う、パラレルワールドから来た存在とでも言いましょうか、nariteteさんの設定があまりにもユニークだったので、ぜひ使おうと決意しました^^v

SOSで彼がスカイ・ヘイヴン聖堂にいるのには理由があり、そして彼しか知らないブレイズの事実を知っているという設定です。

nariteteさん、素晴らしフォロワーさんを(人''▽`)ありがとう☆ございます!
じっくり使わせて頂こうと思いますので、よろしくお願い致しますm(_ _)m

◎スカイヘヴン聖堂ではなく、スカイヘイヴン聖堂
ヘイヴンは避難所という意味があるらしく、ここは誤訳らしい。

◎レマン
レマン・シロディール
第一紀後期に活躍した英雄にして第二帝国の立役者。
DLC[Dragonborn]におけるミラークが登場するまでは、公的に最古のドラゴンボーンとして認知されていた人物。
ペイル峠の戦いにてタムリエルに侵攻してきたアカヴィリ軍を降伏させ、彼らを積極的に採用する事により、ドラゴンガード(後のブレイズ)の一団を配下に加える事となる。
皇帝の戴冠式や帝国の紋章(スカイリムのエンブレム)など、様々な事柄がこの時代に制定され、後の帝国の礎となった。

[使用MOD]

Beyond Reach...今話の主な舞台となっているMODです。

Firone`s Followers...フィロン君が作成された三人のフォロワーさんです。御本人様のサイトからリンクがあります。

Takeo Follower 1.0...nariteteさんが作成されたタケオ君フォロワーさんです。使用にはパスワードが必要です。(Pass:championcyrodiil)作者さんご本人から紹介の許可を頂いております。

Covered Carriages...馬車を幌付きの幌馬車に変更してくれます。

2017/8/26/17:40


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