Nadia's Skyrim

  -スカイリムRP妄想日記-
【スカイリム独立戦争編】

1

エリジウムエステートはホワイトランから南にある屋敷である。
ナディアはアルドュインを討伐するちょっと前にこの家を購入した。

スカイリムでは従士職に就くと、その街で家を購入する権限を持つ。
というより半強制的に家を購入させられるのだ。
従士職はその街の周辺での問題を率先して解決する職務である。

そして私兵を一人連れることを許される。これを従者という。

彼女はスカイリム各地の従士職に任命され、自らの持ち家をいくつも所有していた。
このため彼女は各地の首長に絶大なる信頼を持たれている。
その代わり休みなく働かなくてはいけないということでもある。
24時間フル稼働で各街を旅し、問題を解決し続けなければいけないのだ。

あるとき従者のリディアが言った。

リディア
『みんなでお金出し合って、家買わない?真面目に死ぬわ・・・』

そこでナディアは各地の従士職を辞退し、
この家を購入し、私兵を連れて住むことにしたのである。

従士職のFA宣言である。

これは異例の待遇であり、彼女だからこそできたことだと言ってもよい。
各町の首長は問題が起こると伝達兵を使ってナディアに連絡をするようになったのだが、
基本的にナディアという人は自由人なので、なかなか捕まらない。

とはいえ、ナディアが行くことがなくても、従者達がこれらの問題解決に率先して働いてくれたので、仕事に穴が開くという事は一度もなかった。

2

カーリア
『これがナディアの家よ^^』

ポエット
『ここなら何度か通過していたのに・・・灯台下暗しだった・・・』

カーリア
『あらら・・・^^;』

3

リディア
『あら?カーリアじゃない!』

カーリア
『久しぶりねリディア^^元気にしていた?』

リディア
『まぁね。ようやく引っ越しの片づけが終わったところかな^^;』

カーリア
『ずいぶん掛かったわね???』

リディア
『ええ、みんな仕事に行ってしまって、私とジョディスでほとんどやったのよ』

カーリア
『ごくろうさま^^;』

リディア
『今までに比べたらずっと楽でいいわ^^;』

リディア
『ところでその娘は?』

4

ポエット
『私はポエットと言います!ナディア様にお会いしたくシロディールから来ました!』

リディア
『ナディアに?』

カーリア
『ナディアを見つけるためにスカイリム中を旅してまわったそうよ^^ナディアに仕えたいんだって^^』

リディア
『あらら、大変だったわね^^;』

ポエット
『いえ!そのようなことはございません!』

リディア
『ここは軍隊じゃないのよ、楽にしてくれていいわ^^』

ポエット
『は、はい・・・』

リディア
『普段通りでいいいの^^』

リディア
『実はナディアなんだけど、ここ2日間書斎にずっと籠りっぱなしなのよね』

5

カーリア
『じっとしてられない人でしょ?珍しいわねw』

リディア
『うーん、こういう場合考え事してる事が多いから、私たちも近寄りがたいのよ^^;』

ポエット
『あの・・・もしかして・・・帝国にするか反乱軍にするかで悩んでおられるのでしょうか?』

リディア
『あら?よくわかったわねw』

6

ポエット
『時期的なものと・・・あとは旅をしている間、ナディア様がどちら側についたという話を一つも聞かなかったもので・・・』

リディア
『それだけでわかったの?』

ポエット
『予想ですけど・・・』

7

カーリア
『この娘面白いのよ^^チンパンノルドっていう種族らしいんだけど、未来を予知できるだってw』

ポエット
『えっ!ちょっとカーリアさん違いますよ!違いますってばぁ!』

リディア
『へぇ~♪そんな能力があるんだ^^』

ポエット
『えーーー!もう!なんてこと言うんですかカーリアさん!私はできません!』

カーリア
『ごめんごめんw冗談よ^^でも実際、彼女ずいぶん肝が据わってるわ。だってあのブリュでさえ弱腰になったのよ^^』

リディア
『それならナディアにアドバイスしてもらえると助かるわ^^』

ポエット
『・・・』

8

カーリア
『いきなりってそりゃないんじゃない?もうちょっとしたら夕飯でしょ。今日はご馳走になって行くわ^^』

リディア
『それが、全然出てこないのよ^^;』

カーリア
『2日間何も食べてないの?』

リディア
『まさかw籠るときは色んな物持って入るのよ。暖炉もお風呂もあるから心配ないと思うんだけどね^^;』

9

ポエット
『あのぉ~入ったら怒られるのでしょうか?』

リディア
『そうねぇ~私が前に入ったときはものすごい目で睨まれたわwそれになんか近寄るなっていうオーラが出てたし』

10

ポエット
『ええええっ!』

カーリア
『オーラって・・・ほんとにぃ?』

リディア
『ホントよ。青いオーラがでてたの^^』

ポエット
『ひぃぃいいいぃ~><;』

11

リディア
『ふだんのあの娘とはまるで大違いだけど、それだけ真面目に考えているってことね^^』

カーリア
『まぁやるときはやる人よねナディアって』

リディア
『どうする?中に入ってみる?』

考えてみればあのアルドュインを倒したドラゴンボーンである。
その力は計り知れないものがある。

だがここまできて逃げる理由もなかった。

ポエット
『や、やりますっ!』

12

カーリア
『大丈夫かしら?』

リディア
『まぁ、実害はないんだけどね^^;』

13

ポエット
『ナディア様!私はポエットと言います!ナディア様にお仕えしたくシロディールから来ました!
ナディア様のお悩みの助力になれればと思いますので・・・・』

ポエット
『し・・失礼します!!!!!』

14
15

ポエット
『ひぃいいいいいい!!!!』

16

リディア
『あらら・・』

カーリア
『本当だったんだ・・・』

17

ナディア
『かわいいいいいいいいいっ!!!!』

18

ナディア
『ねぇねぇねぇ!君はだれだれだれぇ~^^』

ポエット
『わ、私はポエットと言います・・・』

ナディア
『うわぁ~ポッポちゃんねぇ~^^』

ナディア
『どうしたのぉ~?なんでここにいるのぉ~?^^』

ポエット
『え?あの、私は、ナディア様にお仕えして、ナディア様のお手伝いができればと思って・・・』

ナディア
『ええええ!ナディアの傍にいてくれるのぉ~^^やったぁぁあああ!!!^^』

かなり上機嫌であった。

19-1

ナディア
『うふふふうぅ~ふふうぅ~♪』

リディア
『あんた気持ち悪いわよ・・・』


リディア
『そういえば・・・リサードが言っていた娘じゃない?』

ナディア
『ああ~wモフモフが言っていたね^^』

ポエット
『も、モフモフ?』

リディア
『あなたカジ―トキャラバンと一緒に来た娘じゃない?』

ポエット
『はい!そうです』

リディア
『え~とぉ~誰だったっけ?あの猫の名前・・・』

ポエット
『もしかしてカルジョですか?』

リディア
『あーそうそうそんな名前だったわ』

カーリア
『なるほど^^リサードはカジ―トキャラバンの元締めよ。彼の許可がないとスカイリムで商売ができないのよ。
たぶんそのカルジョっていうカジ―トはリサードにあなたの話をしていたのね^^』

19-2
19-3

リディア
『で?ナディア決まったの?』

ナディア
『うーん、大体はね・・・でも乗り気がしないんだよなぁ~』

ポエット
『あのぉ~どっちにしようと思ってるんですか?』

ナディア
『う~ん、7:3でストームクロークw』

リディア
『あんた正気?反乱軍なのよ?それにこの間ウィンターホールド落とされて、今ウィンドヘルムで睨み合いしてるのよ』

ナディア
『う~ん、そうなんだけどさぁ~・・・』

19-4

ポエット
『私もナディア様と同じ考えです』

リディア
『え?そうなの?』

ナディア
『面白そう^^なんでなんで?』

ポエット
『ストームクロークがウィンターホールドを奪われたのは、守りに適していないという点ともう一つ、兵の士気が低いせいです。
これは停戦条約が結ばれた時点から始まっています。そもそもこの反乱自体、最初から勝てる見込みなんてないんですよ』

リディア
『言ってることがアベコベなような気がするんだけど・・・』

ポエット
『そうですね^^まず順を追っていきましょう』

彼女は自分が兵役していた時に感じていたことを淡々と語り始めた。

19-5

ポエット
『まずこの反乱が起きた原因は帝国がスカイリムを裏切り続けたことにあります。
タロス崇拝の廃止を始めとし、マルカルス事件、ウルフリックの投獄とその殆どがウルフリック個人による逆恨みからきています。
ウィンドヘルムはウルフリックが首長として治めているので、ここに住むノルドが彼を支持するのはあたりまえです。
でも他の首長は同じ考え方を持っていません。ウルフリックよりも自分たちの領地を守ることで頭がいっぱいです。
それに住民だって、ウルフリックのことをいいように思わない人もいれば、ノルドでありながら帝国と通じていたりする人もいます。
さらに言えばスカイリムは帝国よりも特にダンマーの移民の数は多いはずです』

19-6

イオナ
『モロウィンドウを取られたからね』

ナディア
『あーみんな帰って来たの?』

イオナ
『面白そうな話ね。続けなさい』

19-7

ポエット
『はい、えっと。そうですモロウィンドウがアルゴ二アンに征服されたからです。
ウルフリックはノルドがダンマーを迫害することを見て見ぬふりです。
だから彼に対して心からついていこうとするものは、スカイリム全体でもたぶん3割も満たないはずです』

イオナ
『それはちょっと極端すぎない?
タロス信仰はノルドにとってノルドの生き方そのものなのよ。
ウルフリックはその象徴として反乱軍の頭をはってる』

ポエット
『たしかにその通りですね。
ノルドにとってタロス信仰は生活そのもの、それを廃止となればノルドそのものを否定されたことになる。
でも残念ながら、今はそれが通用しません。反乱軍にノルド以外の種族って見たことありますか?』

イオナ
『そ、それは・・・』

ポエット
『ホワイトランには極端なタロスマニアが一人いますよね・・・』

ナディア
『あーーーわかるぅ~♪ヘイムスカーでしょwあいつ面白いんだよ!!!』

リディア
『うるさい!黙りなさい!』

ナディア
『あ、ご、ごめんなさい・・・』

ポエット
『彼は四六時中叫んでるみたいですけど、信者らしい信者を持っているように見えますか?』

19-8

イオナ
『う、うーん・・・』

ポエット
『ホワイトランの首長バルグルーフはノルドでありながら未だにどっちつかずです。
彼は他の首長とは一線を画しているところがあります。それは驚異的なバランス能力です。
あそこには二つの名家がありますよね。帝国側のバトルボーン家とストームクローク側のグレイメーン家。
さらに側近にはダンマーにインペリアルがいるでしょ。
もしウルフリックが、バルグルーフのように、ダンマーを取り込む形をとっていれば、この数はもっと上がっていたと思います』

イオナ
『確かに・・・帝国には他の種族も含まれているわね・・・』

ポエット
『あとは、ノルドの風習にも問題があります』

19-9

カルダー
『どういうことだ?』

ポエット
『ノルドの祖先はネディック人で元々アトモーラからスカイリムに来た異民族ですよね。
スカイリムは北方の寒冷地帯であり、彼らは寒さを凌ぐために酒を飲んで体を温めるといった習慣を身に着けました。
しかし別な意味での習慣も身に着けているんです。つまり飲酒による酩酊が気持ちを高揚させ、これが士気に繋がるといった考え方があるんですよ』

19-10

カルダー
『当然だ。それが俺たちの生き方ってやつさ』

ポエット
『生活の知恵としては正しいです。でも戦では通用しません・・・』

カルダー
『なぜだ?』

ポエット
『お酒という物は兵士たちに取って楽しみの一つです。戦ではそのメリハリをつけることが大事なんですよ。
大将を倒した。砦を落とした。陣を奪った。その報奨として与える物の一つです。
でもノルドは戦に勝とうが負けようが関係ない。仕事の最中でさえ水代わりに飲んでるんです』

カルダー
『寒冷地で働いているんだ。それくらいいいだろうw』

19-11

ポエット
『いいえ、これは悪習です。
飲酒は人間の判断能力を奪います。
戦いになれば痛みを感じにくくなり動きも鈍くなります。
そうなれば命を奪われる可能性が高くなります』

カルダー
『俺はそうはならないぜw』

ポエット
『私は反乱軍にいました。あなたと同じこと言っていた者と一緒に下水道の害獣退治をした時です。
彼はいつものように酒を飲みながら下水道を歩いていました。
突然、彼にスキーバーが噛みついたんです。彼はかすり傷だと言ってましたが、翌日亡くなりました』

19-12

カルダー
『う・・・』

カーリア
『あなた反乱軍にいたの?』

ポエット
『はい、一年と半年くらいですけど・・・』

19-13

ポエット
『みなさん・・・帝国が同じことをしていると思いますか?
テュリウスという将軍がどんな人なのか私はあまり知りません。
でも彼はシロディールでは有名な人で、老練で戦略に関しては帝国随一と評価されていました。
あのアルドメリのエルフだって一目置いているんです。そんな彼がノルドの弱点を見抜けないはずがない』

ナディア
『へぇ~あのオジサンそんなに凄い人だったんだ』

ポエット
『皇帝にも信が厚いそうです』

19-14

ジョディス
『ねぇ、反乱軍が帝国に勝てないって理由はよーくわかったわ。じゃぁどうしてあなたは反乱軍に味方するほうがいいと思ったの?』

ポエットはナディアの目をジッと瞠った。

ポエット
『その前に、まずナディア様がどうして反乱軍押しなのか聞きたいですね』

19-15

ナディア
『う~ん ナディアはさ、イオナが作ってくれる”おにぎり”が大好きなのね。
だからさ、イオナっていうおにぎりの神様がいたらナディアは信者になるんだよ』

ポエット
『は、はい・・・』

ナディア
『でも、明日からイオナ信仰禁止!って言われたら、そりゃナディアだって怒ると思うんだよ。
だからノルドの気持ちもわかるのね』

ポエット
『そうですね^^;』

ナディア
『エルフがタロスをイイように思ってないのはさ、タロスが昔、ドゥーマーの機械を使っていっぱいエルフを殺したからでしょ。
でも、エルフの祖先だって定命の者に酷いことしてきたじゃん』

ポエット
『はい』

ナディア
『だからさ、仕返し仕返しの繰り返しなんだよ』

ポエット
『憎悪の連鎖ですね』

ナディア
『そう、それそれ!こういうのはどっちかが我慢するしかないんだよ』

ナディア
『でもね。正直言ってナディアはタロス信仰なんてどうでもいいんだよ。
それはさ、私が無宗教だからとかじゃなくて。自由なはずなんだよ。
誰かを傷つける行為に繋がらないなら、どんな神様を崇拝しようと自由でしょ』

ポエット
『そうですね^^』

ナディア
『なのにさ、サルモール大使館なんて置いて、タロス崇拝している人を捕まえて拷問するなんて酷いじゃん!』

ポエット
『ご、拷問してるんですか・・・?』

19-16

リディア
『ノースウォッチ砦で、エルフがタロス寄りのノルドを捕らえて拷問していたのよ』

ポエット
『それは、行きすぎですね・・・』

ナディア
『でしょ!自由を奪われるのはさ、誰にだって辛いことだと思うのね。
でも帝国はエルフと同盟組んでるでしょ。でも大使館まで設ける必要はなかったはずなのね。
帝国はそのことを知っててやってるんだよ!』

ポエット
『だから帝国は嫌だと』

19-17

ナディア
『うん。でもウルフリックについてナディアもタロス押しって見られるのも嫌なのね。
でも、戦争になると罪もない人たちまで犠牲になっちゃうでしょ。
7:3って言ったのはさ、帝国についたらエルフの汚いやり方を認めることになっちゃうじゃん。
それならナディアが我慢して、ウルフリックについたほうが正しいんじゃないかなって思ったの』

ポエット
『だから乗り気にはならいと』

ナディア
『うん!ナディアは頭悪いけどさ、やっぱり弱い人を虐めるのはダメだよ!』

19-18

ポエット
『それなら、ナディア様自身で台頭を掲げてみては?』

ナディア
『台頭って?』

ポエット
『ナディア様がスカイリムの上級王になるんです』

ナディア
『な、なにいってるんだよぉ~そんなことできるわけないじゃ~んw』

ポエット
『いいえ!できます!』

ナディア
『そ、そんなぁ~。私、頭が悪いし、偉くないし・・・ムリだよぉ~><;』

ポエット
『あなたは各地の首長の絶大な信頼を得ている。
ウィンターホールドのアークメイジであり、盗賊ギルドのマスターです。
そしてアルドゥインを倒したのもあなたです。
山賊だってあなたの名前を耳にするだけで震え上がります。
それにあなたについてきてくれるノルド達がこんなにいるじゃありませんか』

19-19

(一人ちがった・・・)

ポエット
『あなたは種族間を超えた考え方の持ち主のようだ。それはスカイリムに限らず、今のタムリエルに必要な考え方だと私は思います。
だからこそ、あなたにはその資格があります。私は将来、あなたにタムリエルの皇帝になってもらいたいと思っています』

19-20
19-21

リディア
『ちょっと、刺激が強すぎたかもね^^;』

19-22

ポエット
『すみません・・・こんなつもりでは・・・><;』

リディア
『いいのよ^^気にしないで。まぁ皇帝はならずも、あの娘には上級王くらいなら資格があるんじゃないかなって私も思っていたから^^』

19-23

カーリア
『なるほどねぇ~それで反乱軍についたほうがいいって、あなたは言うのねw』

ポエット
『は、はい・・・わかりました?カーリアさん^^;』

カーリア
『まぁ、大体はね^^』

19-24

リディア
『それなら、あなたには今の反乱軍の状況を打破する方法があるってことなの?』

ポエット
『もちろんです!でもそれにはまず、ナディア様に決断してもらわないと・・・』

19-25

アルギス
『おい・・・どういうことなんだ?さっぱり意味がわからん・・・』

カルダー
『俺もだ!』

19-26

カーリア
『要するに、ナディアにとって帝国につくよりも、反乱軍についた方が都合がイイってことよ』

アルギス
『都合がいい?』

カーリア
『ナディアは各地の首長の信頼があるでしょ。ってことはスカイリム全体にとってナディアの一言は誰も無視できないのよ。
ウルフリックは今危機に直面している。この状況をもしひっくり返すことができれば、ナディアは絶大な力を手に入れるのよ』

19-27

アルギス
『絶大な力・・・?』

イオナ
『この・・ばか!』

リディア
『ハァ~・・・・』

カーリア
『危機に直面しているウルフリックを助けるのよ。しかもナディアは各地の首長の信頼がある。ってことはウルフリックより人気が出るってことよ。
みんなナディアになびくわ。そうなればほっといてもナディアは上級王になるのよ』

19-28

アルギス
『じょ・・・上級王!!!』

19-29

リディア
『イオナ、おにぎり作ってくれない?』

イオナ
『はぁ?』

リディア
『ナディアに持っていくのよ』

19-30

リディア
『ポエット。あなたも一緒に行くのよ』

ポエット
『ええっ!?』

リディア
『ナディアを説得させたいんでしょ』

20

リディアはおにぎりをもってナディアの前に立つ。

リディア
『ほら、ナディア、置いとくわよ』

ナディア
『・・・』

ポエット
『あの、すいませんナディア様。私そんなつもりじゃ』

ナディア
『様はやめて・・・ナディアでいいよ^^』

ポエット
『は、はぁ・・・』

リディア
『ナディア、時間はあまりないわ。あなた次第よ』

ナディア
『ムリ!私に王なんて無理だよ・・・皇帝なんて・・・考えられない!』

21

ポエット
『正直・・・私うれしいです・・・』

ナディア
『え?』

ポエット
『私の一族はヴァレンウッドを故郷とする少数民族です。
でも私が生まれたときには一族はすでに放浪民をやっていました。
父が言うには、昔ウッドエルフとの戦争で敗れて、故郷を追い出されたんだって。私には故郷がないんです・・・』

22

ポエット
『エルスウェアとシロディールの国境沿いを放浪しているときに、
ウッドエルフの団体と出くわしちゃって、小競り合いになったんです。
父が私をシロディールまで逃がしてくれました・・・』

ポエット
『私小さい時から一族の習慣になじめなくて・・・いつも抜け出したいって思ってたんですよね^^;
だから、これをチャンスだと思ったんですよ。それでスカイリムに行くことにしたんです』

ポエット
『最初は帝国軍に入隊しようとテュリウス将軍に会いました。
彼には”子供は入隊させられない”と言われました。
それで、反乱軍に入ったんですけど、雑用ばっかりで、兵士の間ではいつも子供あつかい。
それに、意見を言っても全然取り合ってくれませんでした』

ポエット
『諦めたんです・・・それで、シロディールに戻って家族を探そうとしていたんです。
そんな時カルジョに言われたんです。”故郷に錦を飾れ”って』

(言ったけど、自分で考えろと言われた)

ポエット
『思ったんです。このまま家族の元にもどっても、きっと私はまた窮屈になる。
それに私には故郷がないから、戻る場所がないんです』

ポエット
『そんな時、タイバー・セプティムの事を思い出しました。
彼はドラゴンボーンで、帝国の皇帝になったノルド人。
だから最後の賭けに出てみることにしたんです』

23

ポエット
『あなたは、私のことを最初から拒否しませんでした。
差別もしませんでした。
だから・・・
あなただけです。
あなただけなんです。
私の意見に耳を傾けて、こんなに悩んでくれた人は^^;』


24

ポエット
『だ、だから・・・ありがとうございました^^』

25

ナディア
『王様とか皇帝とか、そういう身分になれるかどうかはわからない。
でも・・・でも・・・』

リディア
『でもなに?』

26

ナディア
『でも!故郷を取り戻すお手伝いならできると思う!
それで良ければナディアもがんばるよ!』

リディア
『ポエット』

27

ポエット
『・・・』

リディア
『今のナディアじゃこう答えるのが精いっぱいよ。どうする?』

ポエット
『はい!よろしくおねがいします^^』

ナディア
『イェーイ!』




ポチットお願いしますm(_ _)m


<備考>

◎各都市の持ち家について
スカイリムのゲーム内では家を購入すると従士職に就く権限を得られる。
ストーリーではその点を逆にした。
ちなみに従士職を辞退することはできない。

◎マルカルス事件
フォースウォーンというスカイリムの原住民がマルカルスを占拠し、帝国に対して統治を求めた。
帝国はタロス崇拝容認を餌にウルフリックにこれの鎮圧を命令した。
だがこのことがアルドメリに発覚し、ウルフリックを逮捕する結果となる。

◎ダンマー
ダンマーとはダークエルフのこと。
彼らの故郷はタムリエルの北東に位置するモロウィンドウ。
現在はアルゴ二アンに侵略されてしまい、ダンマーの殆どはスカイリム領のソルスセイム島やスカイリムに逃げ込んでいる。

ちなみに作中のカーリアはダンマーである。

◎ドゥーマー
ドワーフの事。ドワーフはTESのストーリー上、遥か昔に消え去った種族として描かれている。
彼らがなぜ突然姿を消したかは未だに謎のまま。しかし、彼らには高い技術があり、タムリエル各地にドゥーマーの遺跡として残っている。
中でもスチームアニムンクリと呼ばれる、ロボット兵は侵入者を排除するために未だ動き続けている。

◎スキーバー
スカイリムの洞窟や地下や下水道にいる大きなネズミのような害獣。
病原菌をもっている可能性が高いので噛まれると病気になる可能性がある。

1

テュリウスは質実剛健な男で、帝国に限らずエルフ率いるアルドメリ自治領からも一目置かれている。

シロディールの帝都がエルフ軍に占拠され、この地を取り戻すための先陣を任されたのがテュリウスだった。
彼は様々な戦略を用いて瞬く間にエルフの軍を追いやることに成功。
帝都の奪還に成功した。
以後、彼は皇帝以下臣民に至るまで絶大な支持を得ることになる。

しかし、この大戦における被害は、明らかにインペリアル率いる帝国側のほうが大きかった。
そこでアルドメリとの停戦条約を結ぶこととなる。

エルフの提示した条件はかなり厳しいものだった。

・ハンマーフェル南部の割譲
・ブレイズの解体
・帝国内でのタロス崇拝の禁止

元老院率いる長老たちの間では、特にハンマーフェルの割譲に関して反対意見が多かった。
第三期終期におけるオブリビオンの動乱以後、帝国は空位の時代が続き、周辺諸国が次々と離反していったため過去の栄光はすでに皆無になっている。
そのうえハンマーフェルまで奪われたとなれば、より帝国の弱体化が進むのは目に見えていた。

しかし、テュリウスの見解は違った。

2

ハンマーフェルはもともと帝国から離反したがっていた地域であり、砂漠の民であるレッドガードは帝都危機の際も援軍一つ送ってこなかった。
公こそ帝国領にはなっているものの、彼らはハンマーフェルを一つの国として認めてもらいたかった。
仮にエルフにこの地を譲渡する形になったとしても、エルフと協力関係を結ぶとは考えにくい。
しかも条項においては割譲とある。
自分たちの家を他人が勝手に割譲するなど、どこの世界にそんな馬鹿がいるだろうか?

3

ブレイズの解体はそれほど大きな問題ではなかった。
ブレイズとは代々皇帝の近衛兵の事であり、この200年の間で様変わりし、現在はペニトゥス・オクラトスという別組織がその仕事を受け継いでいる。

4

一番の問題はタロス崇拝の禁止である。
このことに関して周りは重要視していなかったが、
もしこの条項が受理されたら北方でノルド達の反乱が起こる可能性が高い。
もし内戦になったら一番得をするのはアルドメリ自治領のエルフ達である。

一番最初に反対したのはテゥリウス本人だった。
しかし元老院たちは一切耳を貸さない。
むしろノルドの事を北方の野蛮人などと罵り、
政治のような難しいことは田舎者には理解できないと突っぱねた。

元老院が耳を貸さないのならばと皇帝に直訴することにした。

皇帝タイタス・ミード二世は臣民からの信頼が高く、人望の厚い人物で有名だった。
そのため帝都を取り戻してくれた将軍テュリウスの意見も重く見てはいたのだが、
現在の帝国は皇帝よりも、元老院の方が力があるためこちらも無視できない。
とはいえ皇帝としての権威も守らなくてはいけないため、厳しい選択を迫られていた。

最終的に決定したのはこの三項目である。

・ブレイズの解体
・ハンマーフェルの割譲ではなく譲渡
・帝国内でのタロス崇拝の最終的な廃止

ハンマーフェルは手放すことによって独立を帝国は認める。
これにより帝国の庇護はなくなるが、ハンマーフェルは帝国に大きな借りを作ることになる。
以後はエルフの領土ではあるが、離反するかしないかは当地の国王に任せる。
元老院の反発の声は大きかったが、皇帝権威の元無理にでも納得させるしかなかった。

タロス崇拝は最終的な廃止という形にもっていけば、帝国は時期を見据えて事を進めることができる。
簡単に言えばすぐに事を始めるよりも、徐々に広げていけばやがては自然消滅するということである。

エルフはこの条項に同意することを渋ったが、帝国にサルモール大使館を設けるということで同意する形となった。

皇帝は元老院やテュリウスの考えを十分考慮した上で【白金協定】を結ぶことにしたが、彼の思惑よりも遥かに早く事は起きてしまった。

テュリウスを筆頭に鎮圧軍を編成し、スカイリムに向かわせることになる。
しかし、疲弊しきった帝国に大きな力はなくスカイリムに送ることができる軍は限られていた。
元老院は現皇帝に対し異様な不信感を持つようになるが、テュリウスは違った。
彼は何としてでも内戦に勝利しスカイリムを帝国に帰属させることを誓ったのである。
とはいえ兵はたったの1万。援軍は期待できない。
やむ終えず現地調達を余儀なくされることになる。

5

幸いなことにソリチュードのエリシフは、夫のトリグをウルフリックに殺されたため復讐心から賛同してくれた。
テュリウスは参謀役にノルド人のリッケを指名した。ノルドについて詳しい人物を傍に置きたかったらからである。
彼は戦略家としても実力のある人物だったので、反乱軍には最終的に無血開城させることを考えていた。
まず、各都市の首長に手紙を送り、誰が敵で誰が味方か見極める必要があった。
しかし、首長の殆どが自分たちの領地の問題で手いっぱいで、なかなか同意を得られない。
そこで、兵を割いて現地近くに陣を張り、各地の首長たちの支持を得ようとしたのである。

前話でも説明したが、ストームクロークもスカイリム中に陣を敷いている。
お互い目的はあっても完全に違えているため、各地で無意味な小競り合いが起こる羽目になる。

各都市の問題解決には時間はかかったが、なんとか何人かの首長の同意を得ることができた。

6

ソリチュードを起点とし、マルカルス、モーサル、ファルクリースを傘下に収めた。
ホワイトランの首長バルグルーフは未だに渋っている。
ウィンンドヘルムは反乱軍の拠点なので当然ながら無理。
ドーンスターの首長スカルドは帝国に対し徹底抗戦を言い放ってきた。
残すウィンターホールド、リフテンはノルドの血筋が濃いせいか、反乱軍に加勢することを宣言した。

今のところ経過も上々だったが、ここにきて無視できない問題が浮上する。

【世界を喰らう者 アルドゥイン】の襲来である。

このことについてはドラゴンボーンから接触してきた。
反乱軍との一時的な停戦条約を結んで欲しいということである。

テュリウスは表ではアルドゥインの存在など私には関係ないと言い張ったが、内心では喜んでいた。
もしこの条約が結ばれれば、一時的にでも時間を作ることができるからである。
当然そのためのリスクも承知しなければならないが、その点も考慮していた。

7

なので停戦協定を結ぶ際、ウルフリックが初っ端からマルカルスを所望してきたことには呆気にとられた。
真面目に【こいつアホだ】と確信したのである。
ウルフリックの気概から考えて交渉するために条件を提示してくるだろうと、リッケから聞いていたが、まさかマルカルスとは・・・

マルカルスはスカイリムの最も西に位置する都市でドゥーマーの遺跡を利用した頑強な要塞都市である。
ここは銀鉱山が有名で、銀の抽出量は帝国領内でもトップクラスである。
そのため帝国軍にとっても重要な資金源である。
しかしここは帝国領土内にある都市なので、ここをストームクロークが手に入れても、敵のど真ん中に陣を敷くようなものなのである。

本音を交える前にそれならリフテンを寄越せと言ってみたが、冗談じゃないと言い張ってきた。
まるで子が親におねだりするように・・・

これでは埒が明かないとグレイビアードが割って入り、ドラゴンボーンに採決してもらうことになった。

8

ナディアはしばらく考えた後、ため息をついてからこう提案した。

ナディア
『はぁ~・・・リフテンとマルカルスじゃ交換しても意味ないでしょw
ファルクリースとドーンスターの交換でいんでない?』

テュリウスは妥当だと思った。
しかし、ウルフリックは収まらなかった。

ウルフリック
『冗談じゃない!ドーンスターは我々にとって重要な防御拠点だ!
ここを帝国に渡せば、間違いなくウィンターホールドを伺われる!』

ナディア
『それならファルクリースだって同じじゃん。
リフテンとファルクリースを抑えればシロディールからの援軍の心配も減るでしょ。
それにウィンターホールドが心配なら、あそこに兵を配置すればいいじゃん。
自分の領地だって言う割には、ホッタラカシなんだからさ』

ウルフリック
『お前!どっちの味方なんだ!』

テュリウス
『ウルフリック!今はドラゴンボーンにどちら側に付くかの話をしているのではない』

ウルフリック
『くっ!』

テュリウス
『私はドラゴンボーンの意見に賛成だ』

アーンゲール
『ウルフリック。あとはおぬし次第だ。ドラゴンボーンの意見に賛成か?』

ウルフリックにとっては不満は多かったが、しぶしぶ賛成することにした。

テュリウスはドラゴンボーンのナディアという人物に一目置くようになった。
おそらく内戦に勝利するにはドラゴンボーンの力が必要不可欠になってくるのでは?と。

とにかくドール城に戻ったテゥリウスはファルクリースの明け渡しの準備と同時に、
ドーンスターの占領及びウィンターホールド攻略の準備を始めた。

9

ポエットがスカイリムに戻り、ソリチュードからリフテンに向かっているころ、帝国軍はウィンターホールドを落とすことに成功した。
スカイリムの勢力図は少しずつ変わり始めていた。




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<備考>

◎グレイビアード
停戦協定が行われた場所。
タムリエルで最も高い山【世界の喉】と呼ばれている頂き付近にあるハイフロスガ―の住民。
グレイビアードは声の伝道者であり、ドラゴンボーンにシャウトを教えた人物。
この山の頂上にはパーサーナックスというドラゴンが住んでいる。

◎テュリウスは帝都を取り戻す際、先陣を任されたなんて話はない。

◎ハンマーフェルはTESのストーリー上では帝国は譲渡していない。
実際は割譲してしまっているいので、よけいハンマーフェルの怒りを買っている。

◎停戦協定はゲームとは違った形にしています。

TESの実際の物語を織り交ぜながら、作者オリジナルを混ぜ混ぜにしてます。
たぶんこうなるんじゃねーの?って感じで書いてますので、全部を鵜のみにしないでくださいw

1

カルジョ達とはリフテンで別れることになった。

ドロマシ
『見つかるといいなドラゴンボーン^^』

ポエット
『ありがとう^^』

ザイナビ
『スクゥーマが手に入ったら教えてちょうだい・・・』

ポエット
『え、ええ・・・^^;』

アハカリ
『あなたはいい人のようね^^
困った事があればいつでも声をかけてちょうだい』

ポエット
『ありがとうアハカリ^^ノ』

カルジョ
『我が友よ、お前とはまた会えるような気がする。
旅の無事を祈ってるぞ^^』

ポエット
『カルジョもね・・・』

よき友ができた。
思わず涙があふれた。
それを拭うと笑顔を絞り出し、固く握手を交わした。
カルジョの言う通り、彼らとはきっとまた出会えると心に言い聞かせ。

再び長い旅路にでる。
実のところ、その人物についての知識はあまり持ち合わせていない。

各都市の従士職には就いていたので、スカイリム中でドラゴンボーンの名は知れ渡っている。
にもかかわらず、どの勢力にも属していない一匹オオカミであること。
帝国とストームクロークの内戦を停戦に持ち込んだこと。
邪竜アルドゥインを倒したこと。
噂ではウインターホールドでアークメイジに抜擢されたとか・・・

反乱軍に加わっている時に得た情報はこの程度だった。
とりあえず、手近な情報を元にウィンターホールドを目指すことにした。

2

かつてウィンターホールドはスカイリムの首都であった。
最北東に位置するこの街は、かつての栄光を誇った姿とは打って変わって、寂れた寒村になり果てている。
それというのも【大崩壊】と言われる未曾有の津波災害に見舞われてしまったせいだと云われている。

北の海沿いの町だというのに港さえ無い。
大雪と猛吹雪により植物も育ち難く、住民たちはその日その日を生活するのにやっとの状態。
当地の首長も日々頭を悩ませていた。

とは言え、そんなウィンターホールドにはタムリエルで唯一の魔術師大学が存在する。
かつてタムリエルには、魔術師ギルドなるものが存在したが、ここ200年の間で解体されてしまった。
なのでこの大学にはタムリエル各地から魔術師を目指す者達が集まってくる。

そんな中でのアークメイジとなれば、相当な魔術の達人と言えるだろう。

3

猛吹雪に飛ばされそうになりながらも、ようやくウィンターホールドに到着した彼女だったが、目的のドラゴンボーンには出会うことはできなかった。

4

魔術大学師範のトルフディルから、ソリチュードに居を構えているとの話を聞く事ができたので、休む間もなくソリチュードに赴くことにした。

5

ソリチュードに向かうにはウィンターホールドからさらに西に向かわなくてはいけない。
海岸沿いを歩き、ドーンスターの町を超え、雪道をぬかりさらに西へ。
夜になってようやく大雪を抜けると今度は一面湿地帯が現れた。

6

当然ながら山賊や獣、時には死霊術士などにも出くわすこともしばしばだったが、歩みを止めることはなかった。
なんとか翌日の午前中にはソリチュードに到着できた。

7

ソリチュードはスカイリムの現在の首都である。
スカイリムにとっての【首都】とは、各地の首長による合議によって選出された【上級王】が在籍している街のことである。
かつてこの街には【トリグ】という上級王がいた。
だがトリグはウルフリックによって殺されてしまったために、今は空席となっている。
現在この街の首長を務めているのは、トリグの妻でエリシフという女性首長だった。
内戦になった今では上級王は不在だが、帝国にとっては兵や物資を上陸させるための重要な拠点となっている。

そしてこの街にはポエットも以前訪れている。
だが今回の目的は違った。

街の衛兵にドラゴンボーンが購入したというブラウドスパイヤー邸の場所を聞き出し早速赴いた。

鍵も掛かってなかったので勝手に中に入った。

8
9

衛兵の話だと従者が一人いるとのことだったが、誰もおらず完全に空き家状態になっていた。

10

仕方なく町の宿屋の店主に話を聞いてみたところ、ガラム・エイという怪しいアルゴ二アンを紹介してもらった。

11

ポエット
『こんにちわ^^ノ』

ガラム・エイ
『ああ?お前誰だ?』

ポエット
『私はポエット、ドラゴンボーンを探しているの』

ガラム・エイ
『ドラゴンボーンだと?ま、スカイリムじゃ有名だよなぁ』

ポエット
『そうね!?今どこにいるか知らないかしら?』

ガラム・エイ
『お嬢ちゃん、最近は情報っていうのも安くないんだよ』

ポエット
『・・・』

ガラム・エイ
『教えてやってもいいが、なにせあのドラゴンボーンの情報となれば安くはないだろうな』

12

ポエット
『幾らなの?』

ガラム・エイ
『うむ。その背中に背負っている物。そいつはクロスボウってやつか?』

ポエット
『これが欲しいの?』

ガラム・エイ
『東帝都社からの卸物でもそんなもの見たことがないからな』

13

ポエット
『ソリチュードにいる人ってホントに目の付け所がいいわね^^
実はここに来る前に鍛冶屋さんの親父さんにも1000セプティムで売ってほしいって言われたんだけど・・・断ったのよ』

嘘である。

ガラム・エイ
『1000セプティム!!!』

14

ポエット
『だからぁ~こうしましょ^^
私は護身用のためにどうしてもこれが必要なのよ
残念だけどこれはあげられない。
でも、これがあった場所なら教えてあげられるわ』

ガラム・エイ
『ほぉ~そいつはどこだ?』

ポエット
『交換条件って言ったはずだけど?』

ガラム・エイ
『ああ、そうだったな』

ポエット
『で?ドラゴンボーンはどこにいるの?』

ガラム・エイ
『リフテンのハニーサイドって家に行ってみな。そこがナディアの家だよ』

ポエット
『ナディアって言うのドラゴンボーンの名前?』

ガラム・エイ
『ああ、そうだ』

ガラム・エイはややも上機嫌だった。

ガラム・エイ
『もし、誰もいないようだったら、盗賊ギルドのブリニョルフって男を訪ねてみるといい』

15

ポエット
『じゃぁこれが場所の記した地図ね^^ありがとう!トカゲさん^^ノ』

16

ガラム・エイ
『まさか・・・この部品を使って作れっていうんじゃ・・・』

17

リフテンは、スカイリムに到着した際カルジョたちと別れた場所だった。
延々と北方を旅してきたのに、結局元に戻るとは思いもよらなかった。
だが彼女はあきらめなかった。
ドラゴンボーンに会いたいという一心でひたすらリフテンを目指した。

18

ここはスカイリム南西に位置する街で、シロディールとの国境を近くにした要塞である。
商業が非常に盛んなので国境を超えて商人たちの往来がいつも絶えない。
街中では多くの商人が出稼ぎに来ては露店を構えている。
往々にして人と金の流れの多い場所には、犯罪も自然と集まってくる。
スリ、強盗、殺人は日常茶飯事。
衛兵に至っても賄賂一つ渡せないようでは、情報一つ手に入れることができなかった。

この街には、それ以上に有名な『盗賊ギルド』の本拠地がある。
表沙汰口にはしないが、首長から下の者に至るまでみんな知っていた。

この街に訪れる旅人は色んな事に油断してはいけない。

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とりあえず衛兵に袖の下を渡しハニーサイドの場所を聞き出した。

20

ハニーサイドに到着した彼女は、いつも通りノックもせず遠慮なく中に入る。

21
22

相変わらずのもぬけの空で、どこか物悲しささえ感じた。

23

2日間ほどずっと旅続きでろくに寝てもいなかった彼女は、さすがに疲れ果て今夜はここで休むことにした。

翌朝・・・
仕方なくトカゲに教えてもらった通り、ブリニョルフなる人物を探すことにした。

24

リフテンが盗賊ギルドの根城だとは知っていた。
公式に認められているわけもないので、大声で本人を探すわけにもいかない。

慎重に動かないと自分がブタ箱行きになってしまう。

???
『ちょっとあなた・・・』

成人女性らしい滑らかな声がポエットを呼び止めた。

???
『子供がこんな町で一人歩くなんて危険よ。親御さんたちはどこにいるの?』

ポエットはあっけにとられた。
ここまで親切に子ども扱いされたのは初めてだった。
よく見たら、ゴツイ鎧を着こんだ女性だった。
顔には戦化粧をしている。

???
『私はムジョル・・・あなたは?』

ポエット
『私はポエット・・・』

ムジョル
『ポエット?かわいらしい名前ね^^
お父さんお母さんとは逸れちゃったの?』

ポエット
『えっ?あぁまぁ、逸れたというか・・・・』

ムジョル
『なんてこと!孤児なのね!』

ポエット
『えっ?』

ムジョル
『大丈夫よ!お姉さんが安全なところに連れて行ってあげるわ!』

ポエット
『は?』

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ポエット
『ちょっ!うわぁぁあああっ!』

一人の男性が慌てて駆け寄ってきた。

アエリン
『ダメだよムジョル!』

ムジョル
『何よアエリン?』

アエリン
『逸れたってことは、孤児じゃないよ!迷子ってことだよ^^;』

ムジョル
『あら・・・』

ポエット
『私!孤児でも迷子でもありません!それに子供でもありません!』

ムジョルとアエリンは驚いた顔をしていたが、気を取り直してポエットの話に耳を傾けた。

ムジョル
『ナディアならハニーサイドにいなかったの?』

ポエット
『昨日そこへ行ったんですけど、もぬけの空でした。
それで・・・ブリニョルフっていう人を探しているんですけど・・・』

ムジョル
『ブリニョルフですって!うむむむ』

ムジョルは急に腕組をして厳めしい顔をした。
アエリンがムジョルをなだめると、ポエットにブリニョルフの事を教えてくれた。
彼は最近まで街中で奇妙な薬を売っていた男で、盗賊ギルドの頭目をやっている男だということ。
彼と接触したいならビーアンドバルブにいるサファイアという女性を探せと。

26

ビーアンドバルブは街にある旅人向けの唯一の宿屋件酒場である。
ここはスカイリムでも珍しく、アルゴ二アンが経営するお店であり、リフテンでも多くの人が様々な理由でここを利用する。
ポエットは恐る恐る女性アルゴ二アンの主人の前に座った。

27

キーラバ
『いらっしゃい・・・
なんだ子供かい!帰った帰った!
ここは子供が来る場所じゃないよ!』

ポエット
『ええ、よく言われるわ、でも私は大人よ』

キーラバ
『ホントかい?
それじゃ何か飲むのかい?』

ポエット
『じゃぁハチミツ酒って言いたいけど、朝からお酒もなんだからジャズベイブドウジュースで・・・^^;』

キーラバ
『あんた、ここら辺じゃ見ない顔だね』

ポエット
『ここにサファイアっていう人がいるって聞いたんだけど・・・』

キーラバはしばらく黙り込む。
すると向かい側の壁に立っていた女を睨みつけ言った。

キーラバ
『・・・それならそこにいるわよ』

サファイア
『な!なんで教えるのよトカゲ!』

キーラバ
『あんたらにそんなところに立たれると商売の邪魔なのよ!』

サファイア
『ただ立っているだけじゃない!なにも邪魔してないでしょ!』

キーラバ
『立ってられることが邪魔なのよ!』

28

すかさずダレン・ジェイがサファイアに駆け寄った。

ダレン・ジェイ
『馬屋のシャドルなら今日は来ない』

サファイア
『なんで!?』

ダレン・ジェイ
『馬一頭ダメしてホフグリルにボコボコにさたそうだ』

ダレン・ジェイ
『金を取り返したきゃ、マーラ聖堂に行ったほうがいい』

サファイアはダレン・ジェイを睨んだが、すぐに踵を返した。
ポエットに来いと手招きすると、ダレン・ジェイに指さし言った。

サファイア
『これで貸し借りなしだからね!』

ポエットはアルゴ二アン二人に感謝すると彼女に連れられて外へ出て行った。
サファイアには真夜中に聖堂裏の墓地に来いと指示された。
言われるがまま薄気味悪い墓地の前に立っていると、彼女が姿を現した。

29

サファイア
『ブリュに何の用なんだい?』

ポエット
『ドラゴンボーンのナディアっていう人をさがしているの』

一番大きな大きな墓には仕掛けがしてあり、サファイアが何かをすると、石と石とがこすり合う不快な音を立てながら地下への入口が現れた。

地下へ降りていくと、かび臭い異様な臭いがした。
奥から人の笑い声などが聞こえてくる。

進むと薄暗い洞窟内に広いスペースが現れ、ポエットを圧倒した。
サファイアはさらに奥に進む。
やがて木材でできた壁に行きあたると再び彼女は何かをしだした。
すると木材の壁が開きだし、奥から再び道が現れた。

ポエットには驚きの連続だった。

サファイア
『キョロキョロすんじゃないよ!』

しばらく歩くと再び開けた場所にたどり着いた。

30

ブリニョルフ
『オナホールはここじゃないぞサファイア』

サファイア
『この小娘がマスターを探してるんだってさ』

ブリニョルフ
『なんだと?』

ポエット
『マ、マスター?』

さすがにその言葉を聞いて驚いた。
マスターの意味くらいはポエットにも理解できた。

ブリニョルフ
『嬢ちゃん。ここがどこだかわかってて聞いてるんだよな?』

ポエット
『えっ・・ええ、もちろん。
だから・・・ただでとは言わないわ』

31

ヴェックス
『へぇ~なかなか上物じゃないかw
小娘にしちゃ世渡りが上手ぜブリュ』

32

ブリニョルフ
『そのようだな。おい、お前何者だ?』

ポエット
『・・・』

ブリニョルフ
『子供が一人で宝石持ち歩ているなんて、どう考えたっておかしいゼ』

ブリニョルフ
『見たところいい所のお嬢さんって雰囲気じゃなさそうだな。
情婦にしては幼い。とは言え、中にはお前みたいなのを買いたがる変態もいる』

ポエット
『じょ、情婦・・・』

ブリニョルフ
『大方そっち方面で手に入れたか?』

ポエット
『ちっ!違うわ!』

ブリニョルフ
『何でもいいさ。とは言え、俺たちが尊敬するマスターの事を、たかだか宝石2、3個で教えてくれなんて、随分と都合がよくないか?』

ポエット
『だって、もうこれしか持ってないし・・・』

ブリニョルフ
『これだけ出せるんだったら、きっとお得意さんもいるんだろう』

ポエット
『何よそれ!どういう意味!!!』

ブリニョルフ
『そのままさ。
俺たちのシマに、平気で土足で踏み込んでくる連中がいることは知っている。
チビなお前を見れば、チンケなこそ泥だって楽にこなせるだろう。
どうせどこかのろくでもない組織から、俺たちのスパイでもしてこいとでも言われたか?』

ここにきてポエットはカチンッときた。

33

ポエット
『あなったってホント失礼な人ね!
私はポエット!これでもれっきとした大人なの!!
チビチビチビチビってッ!
チンパンノルドの女性はこれ以上成長しないの!
それに!この宝石は私が兵役している時に自分で稼いだ物よ!
あなたたちみたいに人から盗んだものじゃないわ!』

ポエットの威圧にブリニョルフは一瞬たじろいでしまった。

ブリニョルフ
『え、あ・・・』

ポエット
『私がスパイですって!?
これでも軍役経験者ですからね!
潜入するならもっと上手くやるわ!
その時はあなたの寝首が最初でしょうね!』

ブリニョルフ
『う・・・あ、、、』

ポエット
『あなたこそなによ!
そんなデッカイ図体して!
か弱い女性を見たら、みんなアバズレだとでも思ってるの!?
偉そうに髭なんかはやしちゃって!
ノルドっていっつもそう、口ばっかり達者で、いざって時になると役に立たないんだから!』

ブリニョルフ
『そ、そりゃ・・・』

???
『そのぐらいにしておいてやって・・・』

34

ブリニョルフ
『お嬢、来てたのか・・・』

???
『たった今ね^^』

35

???
『ブリュはギルドの事を思って言ったことなの、どうか許してあげて^^』

ポエット
『あ、あなたは?』

???
『私はカーリア。盗賊ギルドの一員で、ノクターナルの使徒でナイチンゲールよ』

ポエット
『ええ!?ナイチンゲールってあの本で出てくる・・・』

カーリア
『そうね。ところであなた、どうしてナディアを探しているの?』

ポエット
『ドラゴンボーンにお仕えしたいの・・・』

カーリア
『お仕え?』

ポエット
『馬鹿げてるって思われたくないからあんまり言いたくないんだけど・・・
私は、将来人望があって、私を重要視してくれる主君に仕えたいの。
そして今の大戦を終わらせて、タムリエルを統一し、戦乱の無い世の中を作ってくれる人を探しているのよ!』

ブリニョルフ
『そ、それが・・・ナディアだ・・と?・・・』

ポエット
『そう・・信じてる』

36

ヴェックス
『あはははっは!おもしれーなぁそいつ!
聞いたかよデルビン!あの小娘が救世主だとよ!』

ブリニョルフ
『ヴェックス マスターだぞ!』

ヴェックス
『だってよぉ~その話笑えるぜぇ~』

37

デルビン
『お前まさか【テオ】なのか?』

ブリニョルフ
『テオってなんだ?』

デルビン
『チンパンノルドにはテオっていう未来を予知できる者がいるって聞いたことがあるんだ』

ブリニョルフ
『お前、未来がわかるのか?』

ポエット
『残念だけど私はテオじゃないわ。
ただ、ドラゴンボーンを探したいだけ。
それにもし私がテオなら、あなたたちに聞いたりしないと思うんだけど?』

34

カーリア
『なかなか興味をそそられる事言う娘じゃない。
親切に手間賃も貰っているわけだし、得に害があるわけでもなさそうだし、教えてあげてもいんじゃないブリュ?』

ブリニョルフ
『・・・』

カーリア
『それに、あながたじろいでいる姿なんて久しぶりに見たわ^^』

ブリニョルフ
『・・・わかったよ・・・・』

38

ブリニョルフ
『最近は来てないんだ。仕事は頼んであるんだがな。
ホワイトランの南にエリジウムエステートっていう屋敷が建ってる。
たぶん今もそこにいると思うぜ』

ポエット
『たぶんって?』

ブリニョルフ
『あいつはスカイリム中を旅していて、一つのところに留まったりすることは滅多になんだよ。だからいるかどうかまでは保証できない』

ポエット
『・・・』

カーリア
『私が一緒に行ってあげるわ、彼女にちょっと用があるのよね^^』

35

ポエット
『彼女って・・・女性なの?』

カーリア
『そうよ^^ナディアって女性の名前でしょ?男だと思っていたの?』

ポエット
『う、うん』

カーリア
『ほんとにおもしろい娘ね^^』

習慣的な違いからか、ポエットには男性女性の名前の区別がつかなかった。

こうしてポエットはエリジウムエステートへ行くこととなる。

39

ポエット
『ありがとう^^』

ブリニョルフ
『おおぅ、すまなかったな。気を付けて行けよ。
それと、ナディアにたまには顔出せって言っといてくれ』




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<備考>

◎アークメイジ
ウィンターホールド魔術師大学の最高責任者

◎オナホール
リフテンにある孤児院の名前
かの有名な【親切物のグレロットおばさん】がいる。

◎テオ
第6話を参照

◎ナイチンゲール
デイドラの王子ノクターナルの使徒。
ナイチンゲールの存在はスカイリムに限らず盗賊ギルドの間でも知られているが、殆どは伝説扱いになっている。
盗賊ギルドのなかでも最も有能な3人が選ばれ黄昏の墓所を守る役に就く。

<謝辞>
今回もポエットちゃんの冒険ストーリーを掲載させていただきました。
五鉄さんの設定ですとポエットちゃんの体重は30kgくらいということでしたので、ちょっとゴツイノルドの女性なら片手で引っ張ることができるくらい軽いのでは?
私のイメージだと手乗りポエットのイメージなので、だれでもヒョイヒョイ持っていける感じがしました。
いやでも、やっぱりカワ(・∀・)イイ!!ですね^^

ありがとうございます。

本当は七話でナディアに出会うまでを描こうかと思ったのですが、
どうしても尺が長くなりそうだったので、次回に持っていこうと思っています。
なのでもう一話ポエットちゃ中心で使わせていただきます^^

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