Nadia's Skyrim

  -スカイリムRP妄想日記-
【スカイリム独立戦争編】

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ここに一枚の地図がある。
この地図は、タムリエルに於いて最大の貿易会社とされている東帝都社の【輸送航路図】である。
この地図には、それぞれの輸送船がどの航路を辿り、そして今どの辺りを走っているのかが、一目で解るよう書かれている。
なので、これが盗賊ギルドの手にあるという事は、途方もない財宝を探り当てた事に等しいと言えるのだ。
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そしてナディア自身が、たった一人でこれを盗み出しギルドに持ち込んできた。(第十二話EP2)
この地図は、スカイリムでも限られた場所にしか存在してない。
それは、ソリチュードにおける東帝都社の巨大倉庫内である。
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ポエットがナディアに与えた策は二つある。
その一つは、この巨大倉庫を”空”にしてくれという事である。
つまり彼女が狙っているのは、帝国軍の生命線でもある糧道を絶つ事で、退却に追い込もうという事なのだ。
そしてこれを達成すれば、彼らは否応なしに動きが取れなくなってしまう。
それも一ヶ月、二ヶ月程度の問題ではない、少なくとも一年以上は・・・
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ブリニョルフ
『こんなの無理だ・・・』

カーリア
『無理ね・・・』

ナディア
無理なのだぁ~^^
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ブリニョルフ
『なんでお前が言うんだよ!?』

ナディア
『あふっ!ごめんなさいなのだ><;』
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カーリア
船の出入り用の正門が一つ、詰所の入口も一つ。
そこに到達するまでの桟橋には、何人もの警備兵がいて、詰所の前にも警備兵、桟橋の船の周りにも警備兵。
守りはガチガチ過ぎるほどね

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ブリニョルフ
仮に中に入れたとしても、倉庫内の物資は、山ほどの量なんてもんじゃない。
運び出すのにも何か月も掛かっちまう。
燃やすな濡らすな殺すなだとぉ・・・
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \・・・・』

ブリニョルフは高らかに笑い出す。
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ブリニョルフ
『針山から針を探すんじゃなくて、針山全部盗めなんて・・・最初から無理があるんだよっ!!

ナディア
『あふぅ~><;』

カーリア
『よしなさいよブリュ~(´д`)』
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するとデルビンがハチミツ酒を以て姿を現した。

デルビン
『まぁ、そうカッカすんなよ。
もう一つの案に掛けようじゃねーか』

ブリニョルフは鼻息を漏らす。

デルビン
『今日戻ってくるはずだ、それから考えても遅くねーだろ』
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ヴェックス
『噂をすればなんとやら・・・戻ってきたみたいだぜw』
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盗賊ギルドは、常日頃から各町に一人二人の工作員を潜り込ませている。
ブリニョルフは、ナディアが来たその日から、ソリチュードに報せを送っておいた。

工作員の一人であるウッドエルフのニルインの話よると、やはり倉庫内の警備はかなり厳しく、
侵入するのも一苦労な上、中身を全て奪うというのは至難の業だという結論に至った。
となると、もう一つの案にかけるしかない。
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テュリウス率いる帝国軍は、遠征に次ぐ遠征もあり、糧米の消費量が普段の数倍に跳ね上がっていた。
その為、倉庫内の物資が普段よりも少ない状態にある。
彼はその点を見越してシロディールに物資の発注をし、補給船の依頼をしておいたのだ。
そしてその船は、あと三日とかからない内にソリチュード港に入港する予定だった。
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ポエットがナディアに与えたもう一つの策とは・・・この補給船ごと盗んでしまうと言う事である。
プランはこっちの方がずっと単純だった。
ソリチュード港に入ってしまう前に、補給船を奪ってしまい、これをそのままウィンドヘルム港に向かわせるのだ。
これはウィンドヘルムにおいても非常に有益な話でもある。(SOS第十一話EP3)
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ニルインは、ついでに面白い話を持ってきた。
ヴィットリア・ヴィキが暗殺されたというのである。
覚えておられるだろうか?
ヴィットリアは東帝都社の重役であり、そして現皇帝の従妹である。
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ソリチュードは今現在、その噂で持ちきりだった。
首長エリシフは、彼女の死を無暗に口外せぬよう厳格な態度で臨んだ。
だが”人の口に戸口は立てられない”とは言ったもので、噂は瞬く間に広がり、彼女もこれを止めようがなかった。
執政のファルク・ファイア・ビアードの助言により、隠ぺいするよりも寧ろ公開し、人々に喪に服すよう指示を出す事になった。

しかしこれは、これから大規模な仕事をしようとする盗賊ギルドにとって、非常に都合の良い話でもある。
喪に服す間、警備の目が緩む可能性が高いからだ。
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だが反対に、悪い情報も掴んでいた。

実は、テュリウスがホワイトランに出兵した翌日に、ヴィットリアは殺された。
その日の晩餐に毒が盛られていたらしく、彼女は新郎の隣で倒れてしまった。
エリシフもその様子を見ていたので、その日のうちに早馬がシロディールに向かって行った。
そしてその翌日には、皇帝の耳に入っていたのである。
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ヴィットリアは東帝都社の重役であり、スカイリムの貿易業を一手に担っていた。
彼女が倒れてしまうと、会社の事業が回らなくなり、手詰まりとなってしまう可能性がある。
当然ながらこれは、ヴィットリアが皇族という影響が非常に強い。
となると、代役を回さないといけなくなる。
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なので、シロディールから船を出し、彼女の代役を乗せてこちらに向かって来ているというのである。
それぞれの船足を考えると、同船や並行して進むというのは考え難いが、真後ろにくっついてくる可能性はある。
しかも皇族の代役となると、一族の可能性が非常に高い。
となると、皇帝直属の警備兵である”ペニトゥス・オクラトス”が同船している可能性があるという事である。
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ブリニョルフ
『うむぅ~』

ニルイン
『あくまで小耳に挟んだだけだから、裏が取れてない分、本当かどうかまではハッキリしていないんだ』
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ブリニョルフ
『もしその話が本当なら、奪っただけじゃすまないぞ。
船足は小舟の方が速いんだ。
こっちがウィンドヘルムに向かう途中で追いつかれたら、厄介な事になる』

ヴェックス
『下手すりゃぺ二公と殺り合うってか?』
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カーリア
『もし接触していたとしたら、かなり厄介ね・・・』
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ブリニョルフ
『デルビン、何か方法はないか?』

デルビン
『下準備には時間が足りなさ過ぎる。
とはいえ、このままやれば、一か八かの賭けになるだろう。
こいつは掟を破ったとしても・・・難しい結果になっちまうな』
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ナディア
『殺しはダメなのだ』

一瞬皆が押し黙りナディアに注目が集まる。
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デルビン
でもよボス、補給船に乗っている警備だけでも厄介なのに、そのうえぺ二公まで一緒だと、一戦は避けられねーぜ
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ナディア
要は船を近づけないようにすればいいのだ^^

ブリニョルフ
『なんかあるのか?』
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その後ナディアは、カーリアを伴い二人でアジトを出ていった。
彼女の話よると、手伝ってくれそうな人物がいるとの話だったのだが・・・
デルビン程の人脈を持つ者でも、難しいと結論を出したにもかかわらず、ナディアにそんな仲間がいるとは、少し考え難かった。





142
東帝都社の運搬業務は、陸海問わず、下請け業者に任せる事が殆どだった。
なので帝国資本と言われてはいるが、輸送船一つにしても、本社が船を出すことは滅多にない。
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シロディールには、カーヴェイン社という運送会社があった。
この会社は、カーヴェイン夫妻が経営する会社で、かつてはブルーマの女伯爵だったナリーナ・カーヴェインを始祖とする由緒正しい家柄の会社であった。
つまりは貴族階級の会社である。
しかし、オブリビオンの襲撃、エルフとの大戦のおかげで会社は危機状態に陥ったのだが、現在の頭首であるプラウティスによって何とか没落を免れていた。
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彼は今回のソリチュード遠征に、かなりの意気込みを見せていた。
何故なら、皇帝の従妹であるヴィットリア・ヴィキとの目通りを許されたからだ。
しかも婚礼の儀式の後に何度も続く、晩餐に招待されていた。
もしこれが旨く行けば、没落ギリギリの一族に、再び花を咲かせることができる可能性が出てくるからだ。
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だが船舶業に付き物と言えば、やはり海賊である。
スカイリム北海ゴースト・シーには、海賊の被害が有名であり、その護衛として戦士ギルドの者を雇う事が義務付けられていた。
東帝都社にも、護衛を専門とする組織はあるのだが、彼らを雇えるのは貴族階級でも、かなりの名が売れている者しか雇う事が許されていない。
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止む終えずプラウティスは、地元の戦士ギルドから数人雇う事にした。
料金的に言えば、東帝都社の護衛を一人で三人は雇える程だった。

大概の船舶業者は、プラウティスほど多くのギルド員を雇ったりはしない。
何故なら、管理の行き届いているシロディールやサマーセット島、あるいは商いが盛んなカジートとの取引をメインにしているからだ。
それでも、最低二、三人は雇い入れる。

なのにプラウティスは、内戦真っただ中のスカイリムへ、重要な物資を輸送しなければいけない。
これくらいして当たり前だと考えていた。
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だが妻のサロニアは、ぶつぶつと文句ばかりを呟いている。

サロニア
スカイリムのクズ!!

都会育ちの彼女にとって、わざわざ夫婦で田舎に出向く必要なんてあるのかと、もっぱら不満を漏らしていた。
それでも夫のプラウティスは、今回の仕事にすべてを掛けていた。
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彼らは、ハイロックの北岸ノースポイントを通り過ぎようとしていた。
あと半分進めば、ついにスカイリム北海ゴースト・シーに入る事になる。
今日中には抜け出せる予定だった。
149
???
そこの船!止まれ!!

船の右舷から大きな声が耳に入ってきた。
乗組員が一斉に集まる。

”海賊か?”プラウティスに緊張感が走った。
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帝国兵士
『我々は帝国軍である!船の責任者を出せ!!』

プラウティス
”帝国軍?なんで帝国軍がこんな所に?”
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プラウティス
『私です!』

プラウティスは慌てて声を上げて答えた。
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帝国兵
『ここはノースポイントの海域だ!お前たちはここを通り何処へ行くつもりだ!?』

どうやら彼らはハイロックに駐在する帝国兵達らしく、この辺りの海域を警備していたようだった。
しかし自分達の船が通り過ぎる話を、彼らは耳にしていなかったようである。
プラウティスは、心中穏やかでない彼らを宥(なだ)めるよう、船の上から大きな声で答えた。
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プラウティス
『私共は、スカイリムのソリチュードに向かう補給船です!』

帝国兵達は怪訝そうな表情を浮かべる。

プラウティス
『シロディールからの渡航許可証も持っています!』

彼はこの船は全くの無害だと、必死に訴えた。
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帝国兵達は小船を横付けすると、査察と確認の為に輸送船に乗り込んできた。
暫くの間、船上は騒然となる。
怪しい物など何も載せていないと自負していたものの、プラウティスの心中は穏やかとは言い難かった。
恐らくスカイリムの内戦の為に、警戒を強めているのだろうとは思っていたのだが。

帝国兵達は居住区から、船倉とあちこちと調べたが、特に問題ないと判断すると、そそくさと退散することにした。
去り際にプラウティスに声を掛ける。
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帝国兵
輸送の邪魔をしてすまなかったな主よ。
最近は輸送船と号して、金を握らせ、密偵を潜り込ませるような輩もいるのでな。
お前たちも余計な物を積まぬようにした方が良い。
それにゴースト・シーに入れば、海賊がいるかもしれん、十分に気を付けてくれ

プラウティス
『はぁ・・・ワザワザありがとうございます^^;』
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プラウティスは笑顔で挨拶をし、彼らを見送った。
本来の貴族階級なら、なにもこんな一兵卒程度にヘコヘコするような事は無いが、彼は根っからの商人気質でもあり、
こういう”奢(おご)らない形”が、没落を防いでいたと言っても過言ではなかった。
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もっとも妻のサロニアは不満そうだったが。






帝国兵達の目的は、内戦における警戒ももちろんだったのだが、もう一つ別件で警戒している事があった。






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それはこの後、この海域を通る、皇族専用の船の警備だった。


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<備考>

◎ストクロは【軍師】を知らない?
以前も書いた事があるのですが、ストームクローク軍における役職は伝統色が非常に強いです。(SOS第十一話EP3)
”氷血の士”や”雪の鎚”はては”骨砕き”など、およそ他種族には受け入れ難い?理解ができないモノが多数を占めています。
ただ首長や執政などの官職は存在しているようなので、今までの部族的な集団から正規の軍団に発展しようとしている過程なのかもしれません。

また反乱軍は、言ってしまえば寄せ集めの集団だとも書きました。(SOS第十一話EP3)
事実、彼らはウルフリックの心意気に付いてきた者達なので、基本的には元農民だとか炭坑夫などの一般職に就いていたが者が、多数を占めていたと思われます。
彼ら一人一人の”過去の学び舎”を考えると、高学歴者というのは氷山の一角程度と思われます。(スカイリムにおける社会構成的な意味で)
なので同じノルドでも、家庭が裕福だったおかげで学習する事ができた者と、そうでない者、または貧乏であっても学ぶ事に貧欲だった者と、様々にいるとは思います。
ですがその殆どは、格差のおかげで、まともに学ぶ事ができず、肉体労働によって社会を知るといった構成だったのではないかと考えられます。
これについては、スカイリムのDLCの【Hearthfire】を導入していれば、その例ともいえる子供達があちこちに現れます。

という事で【軍師】といってもストクロには現に無い官職であり、正規の帝国軍にとっては当たり前のように知っていても、スカイリムでは聞き慣れないという形を取りました。

◎セプティム家の帝国とミード家の帝国・・・
TESのちょっとした歴史を説明すると・・・
第三紀の帝国を築き上げたのが【タイバー・セプティム】という人物で、彼は【ノルド人】であり、【ドラゴンボーン】でした。
ノルドの間では【タロス】という名前で信仰されています。
彼は死後に神格化され、今まで八大神だったのが九大神に変わったという訳です。
しかしそれを良しとしなかったのが、現在の【ハイエルフ】達であり、これが元でスカイリムでの内戦が始まりました。
【マーティン・セプティム】は、【タイバー・セプティム】の最後の血筋であり、そして第三紀最後ドラゴンボーンと言われています。
前作オブリビオンにおいて、彼は自らの命と引き換えにオブリビオンゲートを閉じたので、その後皇帝空位の時代が始まりました。(第四紀スタート)
この空位時代を制したのが、当時シロディールのコロヴィアの将軍だった、タイタス・ミード一世でした。
二世皇帝はどうやらその曽孫(孫の子)に当たるようです。

因みに第四紀の10年にオカトーは暗殺され、その7年後にタイタス・ミード一世は即位したそうです。
正確にはオカトーが殺され、帝国が指導者を完全に失った時代を【大空位時代】。
あるいは【ストームクラウンの大空位時代】と呼ぶそうです。(ストームクラウン=タロスの別名)
SOSでは、この辺の時間をワザとズラしました。
ここの意図としましては、実際のTESの歴史においては、【セプティム家の帝国】と【ミード家の帝国】は別物とも解釈できるからです。
SOSでは、ここを【同じ帝国】と位置付けています。(本編においてもおそらく同じ帝国と言う事なんでしょうが)
中国で言う前漢・後漢みたいなモノです。(血筋は違うけどw)

◎無知蒙昧(むちもうまい)
知恵や学が無く、愚かなさま。
今回はテュリウスとポエットの論激戦の際に、冒頭からポエットを怒らせるような事をテュリウスが口にしたために、
逆にポエットの怒りを買ったという事で、このような表現を使いました。
知者同士の争いとは、本来こうであるべきだとNadiaは考えています。
例え相手を怒らせても、真から怒りを顕にするのではなく、そこから相手の心理を冷静に分析できる者が、今後の流れを掴める。
とでもいいましょうか・・・

◎ペニトゥス・オクラトス(ラテン語で『隠れた目』と言うらしい)
通称『ぺ二公』。
現在の皇帝護衛役。
嘗てはブレイズという組織が、この役を引き受けていた。
セプティム王朝時代は、代々がドラゴンボーンの血筋と言う事もあり、またブレイズはドラゴンボーンの守護者と言う事からこの役職だったとの事。
だが彼らは独立した組織である事と、皇帝がその血筋ではなくなった事から、殆どお払い箱にされている。
白金協定の中には『ブレイズの解体』という条項も含まれていたので、ハイエルフで組織されたサルモールからも追われる存在に。

ぺ二トゥス・オクラトスは、彼らの後継組織ではあるが、限りなく帝国側の組織ではあるため、一概に独立しているとは言い難い。
とはいえ、ゲーム内においての彼らは内戦に一切干渉してこない。
組織的な規則なのか、ゲーム上の仕様なのかどうなのかは不明。
【闇の一党】を完全に敵視している。

皇帝の護衛役とは言うが、ゲーム内ではヴィットリアの結婚式の時には既にスカイリムにいるので、
皇族の護衛役もしているようである。

◎皇帝とは?
簡単に言えば『王』より上位の存在であり、各地の『王』を纏める者の事を言います。

中国では『秦の始皇帝』が有名であり、彼が初めて『皇帝』という称号を使いました。
この称号は、中国の伝説時代(殷王朝より前)に『三皇五帝(さんこうごてい)』と言われている人達から来ています。
これは『黄帝(こうてい)』とか『禹王(うおう)』などの時代で、三国志の時代よりも、もっともっと遥か昔のお話しです。
『皇』とは『自(はじめ)』と『王』を合わせた文字で、人類最初の『王』を意味しています。
『帝』とは元来『三本の糸を束ねる』という意味があります。

SOSにおけるポエットは、『諸国の王を纏めてもいないのに”皇帝”を名乗っているなんてどうかしている』
という意味で、テュリウスを詰(なじ)ってます。

◎ニルイン
元々はお金持ちのお坊ちゃま。
刺激を求めてヴァレンウッドの『銀の三日月』という盗賊ギルドに入ったが、父親にばれて勘当され、デルビンに誘われて今の盗賊ギルドに入ったウッドエルフ。
紳士的な性格で穏やか、弓のスキルトレーナ―でもある。

◎デルビン・マロリー
盗賊ギルドの参謀的存在。
彼の人脈は相当な広さで、スカイリムに限らずタムリエルの方々に広がっているようである。
彼を通して盗賊ギルドに入ってきた人間も少なくない。
また、メイビンに限らず他の盗賊ギルドや闇の一党との繋がりも持っている。
『シャドウマーク』という本の著者でもある。
ヴェックスに恋心?を抱いているようである。

◎カーヴェイン家
スカイリムのランダムイベントで登場する貴族階級の夫婦で、先頭に帝国兵を一人連れて、一応ソリチュードを目指している。
シロディールからヴィットリアの結婚式に出席するために、本来は陸路をひたすら歩く。
プラウティスに話しかけると、皇帝の一族と目通りができるチャンスだと。
サロニアに話しかけると、スカイリムのクズ!と何故か怒られるw
彼らに着いていくと、ソリチュードではなく何故かウィンドヘルムに行ってしまうとか・・・よくわからない二人である。

カーヴェイン家とは、前作オブリビオンに登場した『ナリーナ・カーヴェイン』という人物が、ブルーマで女伯爵をやっており、彼女は骨董品集めを好んでいたとか。
ただしゲーム中での彼女は独り身で、子孫を残したという話は出ていない。
とはいえ、その血族である可能性が高いと言われている。
因みにナリーナ本人が、運送会社をやっていたというのはSOSのオリジナルです。

物語中のナリーナのSSは、ツイッターにてお世話になっている【リエンさん】から撮影の協力をしていただきました^^
リエンさん、素敵なナリーナのSSを撮影していただきありがとうございますm(_ _)m
バッチグーです^^b
これからも機会がありましたらよろしくお願いいたします^^v

◎ファルク・ファイア・ビアード
ソリチュードの首長エリシフの執政。
ノルドの執政ではあるが、なかなか聡明な人物でもある。
前王トリグが亡くなった後、エリシフの信用を一心に買い、ソリチュードの問題を一括して任されている。
余談だが、従士のブライリングとは恋仲のようである。

◎新キャラ登場!!

b

【リサ】
ツイッターにてお世話になっている『火野』さんが作成されたフォロワーさんです^^
目がクリクリっとしててホントにかわいいですねぇ^^
一見大人びいているようにも見えるのですが、そんな中に見え隠れする幼さにも惹かれました^^
実は彼女のバックストーリーは、既に火野さんによって作成されているのですが、その内容がSOSにピッタリとハマったので、使わせていただきました^^
なのでリサさんのバックストーリーは、火野さんのサイト【のんびりタムリエルライフ】に書かれているのですが・・・
もちろんながらSOSでは、オリジナルも織り込ませております。

素晴らしいフォロワーさんを作成された火野さんには、感謝感謝でございますm(_ _)m

※彼女の立ち位置などに関しては、すでに火野さんに許可を頂いた上で使わせていただいております。


【アリッサ】
以前にも紹介した自作フォロワーの『アリッサ』でございます。
顔の頂点編集をやり直しました。(特に目じりの辺りと顎)
そして左目の義眼のテクスチャーを作り直しました^^
彼女の設定は基本的に変わっていません。

今回は皇族専用の船に乗船している二人ですが、SSが最後の一枚しか使わなかったので、詳しいバックストーリーについては今後のお楽しみと言う事で^^;
ですがこの一枚には、今後のSOSの物語を大きく左右する意味が込められております(; ・`д・´)ツモリ・・・

今話は、他の方々の協力のおかげもあり、色々な面でSOSの物語がより一層広がった感が否めません^^
大変喜ばしい限りでございます(^◇^)
リエンさん、火野さん、ありがとうございますm(_ _)m
これからも細々と続けていけたらと思いますので、ご声援の程よろしくお願いいたします(^◇^)ノ




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お待たせいたしました♪
『SOS第十四話EP1』ようやく公開いたします!!

今回のお話しは『駆け引き』がテーマです。
実はNadiaはこれが一番やりたかった所なので、だいぶ前から構想はできていました。
その”サワリ”の様なモノを、ちょっと前に公開していたのですが・・・

ポエットは帝国軍を追い詰めるために、今まで様々な策を巡らせてきました。
中でも、特に重要な作戦の全容を今回は公開いたします!!
多分こうするんじゃないか?とか、どうするんだろう?
などなど色々な思惑が、浮かんでいた方々もいらっしゃるかと思れますが、今回はスッキリできるかもしれません。

そして今回!
遂にあの人物が、スカイリムに乗り込んできます!
しかも、とんでもない人を連れて!

前回に引き続き、前後編に分けて公開いたします。
毎度の如く、ごゆるりと”一時の興奮”を味わっていただければと思いますm(_ _)m

【ホワイトラン攻城戦の翌朝】
1
ホワイトランは、昨日の帝国軍との攻城戦の後片付けに追われていた。
リディアの負傷もあり、兵士や住民たちの不安もあったのだが、あれだけの責め苦に耐え抜いた城塞の変わり様に、どこか頼りがいも感じていた。

1-1
帝国軍が死にもの狂いで開けようとした、二つ目の門が開かれた。
兵士達は再び通路を作る為に、壊れた破城鎚の破片を片付ける。
戦鎚や斧を振り上げ、廃材へと姿を変える。
これらの廃材は、ホワイトランの資材として再び再利用される。

1-2
城門前で倒れた兵士達の遺体も片付ける。
例え敵であっても、勇敢に戦った者同士、最後は手厚く葬ってやった。
最も好まれないと思われる作業だったとはいえ、アルギスが率戦して行う姿を目にすると、皆言葉を交わす事なく黙々と作業を続けていった。
最後の兵士を埋葬する頃、空はいつの間にか白みを帯び始めていた。

2
だが当然ながら、賛否両論が飛び交っている事も事実である。
いつになったら商売ができるのか?
家を壊されはしないか?
略奪の不安から生活の保障まで、兎に角問題は山積み状態だった。






3
ストームクローク兵A
『おい、あれ見ろ!』

城壁の見張りをする一人の兵士が指さし口にした。

ストームクローク兵B
『あれって・・・まさか・・・テュリウスじゃないのか?』
4
彼らの目に入ってきたのは、数人の護衛を引き連れ、颯爽と馬を駆る帝国軍の将軍”テュリウス”の姿だった。
5
ストームクローク兵達が弓を構える。

それを見た護衛兵の一人が、テュリウスを追い抜き、城壁前まで馬を飛ばし声を張上げた。

帝国兵士
『打つなーーーー!!打つなーーーー!!』
6
アルギス
『打つなよっ!』

兵士達の間を縫ってアルギスが顔を出す。

ストームクローク兵
『え?で、でも・・・』
7
アルギス
『あんな人数で、どうやって俺たちとやり合おうってんだ?
本気なら、もっと兵隊連れて来るだろう。
戦争っつうのにもな、ルールってモノがあるんだよ』

ストームクローク兵
『はぁ・・・』
8
テュリウス
『城壁を守るストームクローク諸子よっ!
私は帝国将軍テュリウスだっ!』

テュリウスは城壁の下に馬を寄せるなり、声を張上げた。
9
アルギス
『将軍!何故軍隊を共とせず、敵の城塞に来られた!?』
10
テュリウス
『おぬしらの指揮官である”ポエット軍師”と話がしたいっ!!』
11
兵士達の間に少しの動揺が走る。

ストームクローク兵A
『ぐんし?』

ストームクローク兵B
『ぐんし・・・って・・・あれだろ?』

ストームクロークには、軍師という正式な役職が無い。
聞いた事はあっても、それを知らない者も確かにいた。

12
溜まらずアルギスは、目の前の兵士をガナる。

アルギス
『いいからポエット連れて来い!!』

ストームクローク兵
『あ、は、はい!!』

13
アルギス
『テュリウス将軍!しばし待たれぃ!!』






【ドラゴンズリーチ】
14
ウィグナー
『ポエット・・・随分と不平不満が上がって来とるみたいじゃぞ・・・』

15
ポエット
『仕方ありませんよ。
私たちは住民達に望まれてホワイトランを奪った訳じゃないですから^^;
それに加えて帝国との戦いです。
何もない方がオカシイです』

16
ウィグナー
『暴動にならなきゃいいがな><;』

ポエット
『ナディアがいないのが、少々不安ですけど』

17
ウィグナー
『あの能天気娘が一人いるだけで、街はだいぶ違うんじゃよ・・・年寄りには答えるわい・・・』

ポエット
『もう少しだけ辛抱してください^^;』

そこに、先ほどアルギスに指示を受けたストームローク兵が、足早に入って来た。
ウィグナーの前に跪くと、ハッキリとした口調で言葉にする。

18
ストームクローク兵
『失礼します!』

ウィグナー
『今度は何事だ?』

ストームクローク兵
『城外にテュリウスが現れ、ポエット殿と話がしたいと申し出てきました!』

ウィグナー
『テュリウスじゃと?』

ウィグナーを含め、従士のオルフィナ、そして執政のブリルは驚きを隠せなかった。
指名された本人はと言えば、どこか落ち着いていた。
19
オルフィナ
『テュリウス一人なの?』

ストームクローク兵
『いえ!数名の護衛を従えています!』
20
ポエット
『行きましょう^^』

ポエットは当たり前の様に歩を進めた。
21
ウィグナー
『まてまてまてっ!ポエット!』

ポエット
『はい?』

彼女は振り向く。
22
ウィグナー
『何を考えとるんじゃお前は!?』

ポエット
『え?』

ウィグナー
『まったく!ナディアみたいな真似しおってからに!
お前さんは、今やホワイトランにとって重要人物なんじゃぞっ!?』
23
彼女はウィグナーに視線を合わせた。

ポエット
”ナディアみたいな?”
24
ウィグナー
『オルフィナ、一緒に行ってやれ!』
25
ポエット
『アルギスさんがいますから大丈夫ですよ^^』

ウィグナー
『ダメじゃ!!念には念をじゃ!』

ウィグナーのそれは、老婆心そのものだった。
26
ポエットはストームクローク兵の後ろをトコトコと着いて行った。
ウィグナーの言葉が少し気になってはいたのだが、心中のどこかで嬉しさが沸いていた。






27
城壁の縁に立った彼女は、威圧負けしまいと下にいるテュリウスを見下ろした。

ポエット
『お久しぶりですね将軍!私に御用がおありとか?』

28
するとテュリウスは、口元をにやけさせた。

テュリウス
『ようやく姿を現したな、洟垂れ娘っ!!

彼は開口一番にポエットを罵った。
29
ポエット
『は、はなたれ・・・』

今までにも自分の事を罵ってきた連中は山程いた。
チビやガキと言われるのは当たり前だったので、それほど気にもかけず、寧ろそれを跳ね除ける事はどこか楽しくも感じていた。

だがテュリウスのような男に、これだけの面前で【洟垂れ】とまで言われると、チビやガキと言われるよりも、遥かに頭にくる。
もっと紳士的に接してれるものだと思っていたからだ。
だがどうして、どこか愛嬌も感じる事ができた。
故にこれを、自分に対する挑戦と素直に受け取る事にした。

彼女は一呼吸置くと、笑顔を交えて口を開いた。
30
ポエット
『将軍自ら敵情視察とは、帝国は随分と人材が足りているようですねぇ^^
そろそろ引退を考えられてはいかがです?
こぉのクソジジイっ!!!

最後の部分は思い切り憎しみを込めてやった。
31
アルギス
『おい!今の聞いたか?テュリウスをジジイ呼ばわりしやがったw』

オルフィナ
『クソが足りないわ』
32
テュリウスも全くもって初めての経験だった。
だが悪い気はしない。
寧ろ自分にとって、ようやく好敵手と出会た。
そんな不思議な喜びの様な物さえ感じた。
33
テュリウス
『私をジジイ呼ばわりするとは随分だな。
わざわざ来てやったと言うのに』

ポエット
『誰も頼んでませんけど?』

ポエットは棘のある口調で返す。
テュリウスは鼻を鳴らした。
34
テュリウス
『グレイムーアに続き、攻城戦における戦いぶりは見事と評価しよう。
ゆえに貴様が有能な策士である事は、私もよくよく理解できた。
だが一つ聞きたい!』

ポエット
『・・・?』
35
テュリウス
『この地スカイリムは、代々ノルドによって治められてきた地。
タイバー・セプティムを始祖とし、タムリエルを統一。
そして帝国を築き上げた。
マーティン・セプティムを機に、その血筋は途絶えたにせよ、
現皇帝であらせられるタイタス・ミード二世は、彼の者の志を引き継ぎ、
帝国を我がモノにせんとする、エルフ達の専横に逆行し、この地に再び王土を齎(もたら)そうと、今も奮闘されておられる。
にも関わらず、あろう事かウルフリックは、その意向を飲もうともせず、同族であるはずの我らに弓を引いた!
貴公らは、これだけの備えを短期でやってのけるほどの力があるにもかかわらず、何故そのような裏切り者に加担しようとする!?』

36
ポエット
アハハハハハッw

テュリウス
な、何がオカシイ!?

37
ポエット
『スカイリムが、ノルドによって治められてきたのは事実です。
タイバー・セプティムが、タムリエルを統一し、帝国を築き上げた事も事実。
しかし、マーティン以降、皇帝空位を治めたのは、あなたの言う同族の人間種ではありません。
エルフのオカトー総書記を頭とする、元老院達ではありませんでしたか?』

38
ポエット
『皇帝ミードが、彼らに請われて帝位に就いたなんて話は、聞いた事がありません。
寧ろ自らの野望を満たさんとして、その地位に甘んじたはずです。
二世皇帝は、ただ祖先の意思を継いだだけ。
セプティム家の意思など、どこにもないでしょう?

39
ポエット
『そのチッポケな野心が、多くの者の心を離間させる理由となり、そして必要の無いエルフとの不可解な協定に結びつき、このような有様になったとは思えませんか?
ウルフリックは、そんな帝国の日和見にウンザリし、再びこの地に正しい王土を広めるために、止む無く決断した事。
寧ろ先に同族に弓を引いたのは彼ではなく、あなた達だったのでは、ありませんでしたか?
40
テュリウス
貴様!!帝国皇帝を愚弄するか!?
41
ポエット
『将軍!
力がないなら素直に認めればいいのです。
その勇気も持てないのだから、見限る者が相次ぐのは当然です。
悪あがきをするから、痴態を晒す結果になるのです。
更にみっともない事態になる前に、国にお帰りなさい!
スカイリムには、紛い物の王土など必要ありません!!

42
テュリウスは歯を食いしばり、込み上げる怒りを必死に抑えた。

テュリウス
-こぉのクソガキ!
言うに事欠いて”痴態”だと!?
私のやっている事は、タムリエルの恥だとでも言いたいのか!?-

43
アルギス
-こ、こいつ・・・す、スッゲェ~
あのテュリウスを論破してやがる・・・-

44
ポエット
『将軍!
ワザワザ御足労頂いたついでに、私からも一つお聞きしたいのですが?』

45
テュリウス
『ふんっ!
二度と無い機会だ!
戯言の一つくらい聞いてやろうではないかっ!!』

46
ポエット
『では将軍、あなたほど教科書の様な人が、何故帝国ような無知蒙昧(むちもうまい)な集団に味方するのですか?』

テュリウス
な!なんだとっ!?

47
ポエット
『考えてごらんなさい。
ミード家が帝位についてからというモノ、次々と国は離反しています。
おかげであちこちで内乱・紛争が相次ぎ、終いには白金の塔さえエルフ達に奪われました』

48
テュリウス
陛下はそれを見事に取り返された!!

49
ポエット
『しかしその後はどうです?
皇帝は再び占領されまいと、一応外交の様な真似事をしているようですが・・・
白金協定然り、スカイリムの内乱、ハンマーフェルは返還したと公言したつもりですが、何故か逆切れされてますよね?
そして今やハイロックさえ危うい状況。
挙げたらキリがないほどの無知ブリじゃないですかw
帝国の皇帝?
呆れてモノが言えませんねぇw

50
ポエットの悪ふざけとも取れる態度と、そしてプライドを揺さ振るような言動に、今まで感じたことの無いような怒りが込み上げてくる。
テュリウスは額に玉のような汗をかきながら、目を血走らせ、今にも吐き出そうなモノを、ひたすら裏唇を噛みしめ死にもの狂いで抑え込んでいた。
口脇から血が流れて出ていた事さえ気が付かずに。

51
ポエット
『きっと、幼い頃から帝国の禄を食んで来たあなただ。
忠義に厚い事はよくわかっています。
ですが、いくらあなたでも、いい加減目を覚ます時では・・・』

52
テュリウス
『いいだろう!
貴様があくまで帝国の統治を求めず!
ウルフリックの反乱を支持するというのならばっ!!
覚悟するが良い!!
次は無いぞ!!!』

テュリウスはこれ以上聞きたくないと言わんばかりに、怒声でもって挟み込んだ。
53
そして踵を返すと、そそくさと馬を走らせ自陣へと帰っていった。
ポエットは口を開かず、ただそれを見守っていた。

54
アルギス
『あ、ありゃ相当怒らせたぞ・・・』

アルギスが心配そうに口にする。
55
オルフィナ
『次は無いって言っていたわ・・・彼も何か策があるって事かしら?』

ポエット
『ええ、もちろん』
56
アルギス
『何だよポエット?テュリウスが何をしてくるのか分かっているのか?』

ポエット
『はい』

オルフィナ
『それって、この間言っていたノルドの弱点の事?』

ポエット
『間違いないでしょうね・・・』

ポエットは険しい表情を浮かべた。






58
テュリウスは攻城戦の翌日から、グレイムーアの目の前にある山の後ろに陣を移し替えた。
こうする事により、ホワイトランからの物見を一切遮断させる事ができるからである。

59
彼は自陣に帰るなり、バルグルーフとイリレス、そして将校らを集めて会議を始めた。
60
バルグルーフは、開口一番でテュリウスを問い詰めてきた。

バルグルーフ
『将軍!ホワイトランの様子はどうだった?』

テュリウス
『ふむ、城は高く、あの門を打ち破るのは容易ではあるまい・・・』

61
バルグルーフ
『それだけ?それだけなのか?
聞いた話じゃ、ポエットに随分と罵倒されたそうじゃないか?』

62
テュリウスはため息を漏らす。

テュリウス
『まぁ確かに、あの娘に腹が立ったのは事実だ。
スカイリムじゃ見かけない、相当な切れ者だ。
だが、あれくらいやった方が、注目を得れるのでな』

バルグルーフは一瞬呆気にとられた。

バルグルーフ
『注目?・・・だが・・・当然ながらまた攻め込むんだよな?』

63
テュリウスは眉を傾げる。
昨日までの彼の様子とは、完全に一変していた。
それもそのはずである。彼は攻城戦で、弟のフロンガルを失っていた。
その死を知る前までは、”持久戦に持ち込んだらいい”とまで言っていた。(第十三話EP1)

経験上こういう男は、命令無視や抜け駆けをし易い。
と言ってその意思を無下にすれば、何を仕出かすか全く予想が付かない。
ならば、別な形での重要性を尊重してやる事が、効果的だとも言える。
とはいえ、相手は気性が荒い事でも有名なバルグルーフ・・・どこまで通じるか?

64
テュリウス
『バルグルーフ』

少なくともハッキリと言ってやることが重要だろうと、テュリウスは判断した。

テュリウス
『お前にはこれから暫く、ロリクステッドの陣を守ってもらう』

バルグルーフ
『なにっ!?』

65
テュリウス
『ハドバルと交代し、我々の後方支援に力を注いでもらいたいという事だ』

66
バルグルーフの表情が一変した。
”何故だ!”この言葉しか頭に浮かんでこなかった。

バルグルーフ
『俺を前線から外すだと!?俺が邪魔なのか!?』

テュリウス
『落ち着けバルグルーフ!』

バルグルーフ
『これが落ち着いていられるか!!
俺は弟の棺に誓ったんだ!
なのに、目の前に敵(カタキ)がいて、それを無視しろと言うのか!?』

テュリウス
『そうではない!!』

68
バルグルーフ
じゃぁ何故だ!? 

イリレス
『あなたに首長として返り咲いてもらうためよ!』

溜まらずイリレスが割って入ると、彼の目が彼女に向けられた。
69
イリレス
『無用な戦で、あなたの命まで奪われるわけにはいかない!
あなたがいなければ、ホワイトランを統治するのは不可能なのよ!』

テュリウス
『そういう事だ。
アルディスを初め、フロンガルの死は同胞の死だ。
私とて悲しいに決まっている。
お前を前線から引かせる事は、私としても苦渋の決断なのだ』

70
バルグルーフは押し黙ってしまった・・・

テュリウス
『辛い気持ちはよくわかる。
だがこれも、ホワイトランを奪取するための作戦だ。
これを取り戻せなければ、二人の死も意味を成さなくなってしまう』

71
バルグルーフも、それなりには理解できた。
あの時、ナディア達に気を許さなければ、フロンガルは死なずに済んだのではと・・・(SOS第九話)
彼は肩を落とし、それ以上口を挟もうとはしなかった。

テュリウスは、イリレスの思わぬの手助けのおかげもあり、なんとか旨くいったと心中で安堵した。
72
バルグルーフは兵士達に連れられ、作戦室から出て行った。
今まで片時も彼の傍を離れる事が無かったイリレスは、後ろ髪を引かれる思いで彼の背中を見つめていた。
73
様子を見計い、テュリウスはイリレスに次なる作戦の指示を出す。

テュリウス
『イリレス』

イリレス
『はっ』

テュリウス
『お前は一隊を引き連れ、西の監視塔に行き、ここを占拠してもらいたい』

74
イリレス
『西の監視塔ですか?』

彼女は今更と言わんばかりに、不思議そうな表情を浮かべる。
75
テュリウス
『偵察隊の話では、特に罠などは何も設置されておらず、反乱軍が去った後は無人状態だそうだ』

イリレス
『そこからホワイトランの様子を見張れと?』

76
テュリウス
『見張りはもちろんなのだが、別にもう一つやってもらいたい』

イリレス
『なんでしょう?』

77
テュリウス
『多くの旗を掲げ、兵の陣容を組み直し、声を荒げさせろ』

78
イリレス
『・・・?
それは・・・訓練をしろという事でしょうか?』

テュリウス
『ふむ、まぁそういう事だな。
とにかく交代兵を作っても構わんが、兵士の士気を下げないよう朝、昼、夜、深夜と限らず頻繁にやれ』

イリレスは眉を傾げる。
79
イリレス
『・・・あの・・・ホワイトランに攻め込むのでは?』

テュリウス
『絶対に攻め込むな!戦うな!これは命令だ』

80
イリレス
『では、向こうが攻めて来たら?』

81
テュリウス
『ふむぅ~・・・その時は監視塔を捨てて逃げろ』

イリレス
『に、逃げる?』

テュリウス
『そうだ』

彼女にはテュリウスがいったい何をさせたいのか、さっぱり理解できなかった。
82
イリレス
『お言葉ですが将軍。
味方の士気を上げるために訓練するのは理解できます。
しかし、逃げるために訓練するなど、聞いた事がありません』

テュリウス
『そうか?
逃げる事も重要な戦術だぞ』

82-1
イリレス
『敵の城の前で訓練しているというのに、敵が来たのを見て退参すれば、相手は益々もって勢いに乗ってきます!
なのに”戦うな”などと言われては、下手をすればこの本陣さえ危うい状況になるのではありませんか!?』

テュリウス
『余計な心配は無用だ!
お前はとにかく言われた事を忠実にやってくれればいい』

83
イリレスは中々感が冴えていた。寧ろ冴え過ぎているとも言えた。
フロンガルが死んだ事により、もしかするとバルグルーフは外されるのでは?
という事を薄々だが感づいていた。
となると、自分も一緒に厄介払いさせられるかもしれない。
ホワイトラン奪還の際に、バルグルーフが首長の椅子に座れたとしても、後々になって誰の手柄で椅子に座れたのか?
という弱みを握られる可能性が出てくる。
今の帝国ならやりかねない気がしていた。
だからこそ、敢えてバルグルーフから離れるような発言をする事にしたのだが・・・

84
イリレス
『で、ではっ!もし退却する羽目になった時、私たちはどこへ向かえばいいのですか!?
せめてそれだけでも教えてください!!』

イリレスは縋(すが)るように食らいついた。

仕事に純粋であり、忠実なテュリウスはため息をつく。
85
テュリウス
『いいかイリレス。
お前にはこれから、私の目と耳になってもらう。
それゆえこの仕事は、非常に重要な意味を孕んでいる。
お前の行動一つで、我々の勝敗が決まると言っても過言ではないのだ。
その事をよく覚えて置け』

彼は敢えて答えを口にしなかった。
それは、イリレスがバルグルーフという人物の下で働いていた為に、誰がこの軍の頭なのかを暗に教えたかった事もあった。
余談だが、もしここにリッケがいたら、テュリウスの考えを読み、迷う事なくこの命令を遂行していただろう。
86
イリレスにとっては未だ理解に乏しいモノはあったが、”目と耳になってもらう”という答えだけが、ある意味救いに思えた。






【ホワイトラン・ドラゴンズリーチ】
87
ポエットは、”タロスのアミュレット”をおもむろに床に置くと、皆の前で片足を上げ、これを踏みつけようとする仕草を見せた。
88
アルギス
オイッ!!!

ヴィグナー
ポエット!!何をしておるっ!!!

衛兵達
止めろっ!!!

彼らは一斉に声を張り上げ、ポエットの行動を止めにかかった。
中には背中の剣に、手を掛けんとする者まで現れる始末だった。

それを見た彼女は、出した足をひっこめる。
89
イオナ
『な、なるほど・・・そう言う事ね・・・』

イオナは、険しい表情で口にした。
そしてポエットは強い口調で警告する。

90
ポエット
『ハッキリ言いましょう。
こんなモノじゃ済みませんよっ!!
91
その場にいた誰もが押し黙る。
92
ポエット
『テュリウスはノルドを知り尽くしています。
その証拠にウィンドヘルムでも、似たような事をしています』

ポエットはカルダーに向き直った。
93
ポエット
『カルダーさん、私に教えてくれましたよね?
酒に酔っていた事、そしてダンマーとアルゴ二アンの事を!』
(SOS第十話EP2)

カルダー
あ、ああ・・・ 

カルダーは力無く頷いた。
94
ポエット
『帝国軍は恐らく、タロスを散々に罵ってくるでしょう。
間違いなく徹底的にです!
ホワイトランホールドには、先の戦いで命を落としたストームクローク兵の遺体も転がっています。
これも使ってくるはずです!』

固唾を飲む音が大きく響いた。
95
ポエット
『でも最も恐ろしいのは、これに影響される人数が10人や20人だけの問題ではないという事です。
反乱軍の殆どはノルドです。
今ホワイトランに駐留する兵士達は約2000。
そして住民たちの中にタロス信者がいれば、その数は更に増えます。
2000人以上の暴動が起こります!

想像したくもない状況が頭をかすめる。
背筋を悪寒が走る。

96
オルフィナ
『ま、まさに内憂外患ね・・・爆弾を孕んでいるようなものだわ・・・』

ウィグナー
『なんということじゃ・・・テュリウスはそれを、離れた所で点火するわけか・・・』

97
ブリル
『だ、だが、ノルドは屈強だ。
その勢いで敵陣を襲えばいいんじゃ?』

ポエット
『馬鹿なこと言わないでください!
絶対にダメです!
感情に任せて向かってくる者ほど、計りやすいモノはありません!
そんな事をしたら、今度は私たちの方に大きな被害が出ます!』

99
イオナ
『でも、どうすればいいの?
そんな大暴動を抑えるなんて、到底無理よ!』

アルギスがため息を漏らす。

アルギス
『リディアは負傷、ジョディスはファルクリース、ナディアは盗賊ギルドだし・・・人手が足りないぜ』

ポエット
『はい、なので事前に暴動にならないよう手を打たなければいけません!』

100
カルダー
『耳栓でも・・・するか?』

カルダーは気まずそうに口にする。

ポエット
『それも考えましたが、指揮系統に問題が出そうですし、何より視覚的なパフォーマンスには意味がないと思います』

アルギス
『じゃぁ・・・どうするんだよ?』

101
ポエットは一間置く。

ポエット
声には声で対抗しようと思います!

102
イオナ
『どういう事?』

イオナが眉を傾げる。

カルダー
『俺たちも・・・タイタス・ミードの悪口言うのか?』
103
ポエット
あはははは(^◇^)
それは面白いですねぇ^^

カルダー
な、なんだよ・・・俺だって真面目に考えてるのに・・・

カルダーはボソッと口にしたが、こっぱずかしくなってしまい、思わず目線を逸らした。

ポエット
『スイマセン^^;
それは私も思いつかなかったモノで・・・
でも、悪口って結構無駄に疲れるものなんですよ^^;』

104
アルギス
じゃぁ、何を言えばいいんだよ?
ナディアみたいにドラゴンシャウトなんて、俺たちにはできないぞ?

105
ポエットは、言葉を間違えないようゆっくりと口を動かした。

ポエット
『タロスを称える、信者の言葉を言えばいいんです。
何も考えず、ひたすらに、声高らかに。
ホワイトランには、ちゃんとその先生がいるじゃないですか^^

皆の表情から驚きが溢れ出る。
106
オルフィナ
それって・・・まさか・・・

ウィグナー
へ、ヘイムスカ―の事を言っとるのか!?』

107
ポエット
そうです!

ポエットは真顔で答える。
だがそれを聞いた皆が、一気に押し黙ってしまった。

108
しかしこの沈黙を、アルギスが膝を叩きながら破った。

アルギス
『ガハハハハッ!!!
さっすが、ウチの軍師様の考える事は違うぜ!』

イオナ達の目線がアルギスに向けられる。
109
彼はポエットを肩車すると、皆に言う。

ポエット
『うわっ!』

アルギス
やろうぜ!面白そうじゃねーか!!!

ウィグナーやブリルも驚く。
110
アルギス
『帝国との声合戦だっ!!』

カルダー
そんな戦、聞いた事もねーぞ?・・・

アルギス
『戦ってのは、セオリー通りじゃね~んだよw』 (SOS第十二話EP2)
111
イオナ
『でもポエット、テュリウスが攻城戦を仕掛けてこないって、どうして言えるの?
それに、その作戦をいつまでやるつもり?
まさか帝国軍が、罵り合いだけで退却するなんて考えられないわ・・・』

再びポエットに注目が集まる。
彼女はややも不安そうな表情を浮かべた。
112
ポエット
『テュリウスは、今までの戦いで非常に用心深くなっています。
何故なら、私たちに近づけば、手痛いしっぺ返しを食らう事をよくよく理解しているからです。
昨日の攻城戦は、あっという間に終わりました。
これは、城の門が固く、まともに攻め込んでも被害が大きくなるだけだと彼が判断したからです。
しかし、彼も馬鹿ではありません。
次に作戦を立てるとしたら、相手を誘い出した方が、効率がイイと考えるはずです
113
イオナ
私たちに門を開けさせるために、ワザと怒らせるわけね
114
ポエット
『はい。
でもイオナさんの言う通り、罵り合いだけで帝国軍が退却するとは思えません。
なので、その為にナディアに盗賊ギルドに行ってもらいました。
・・・ナディアならきっと、やり遂げてくれると信じてますっ!


後編に続く・・・




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